公開日 2022/09/01 06:40
サウンドバーから拡大するオーディオニーズを掴む、新体制D&Mの今後の展開
VGP2022 SUMMER 受賞インタビュー:ディーアンドエムホールディングス 岡田一馬氏
VGP2022 SUMMER
受賞インタビュー:ディーアンドエムホールディングス
国内最大級を誇るオーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2022 SUMMER」の「ライフスタイル分科会」にて、B&Wのサウンドバー「Panorama 3」がライフスタイル大賞、DENONのサウンドバーDHT-S517がテレビシアター大賞を受賞した。巣篭もり需要の中で拡大したサウンドバーのニーズを捉え、ハイファイオーディオブランドならではの切り口で商品展開、新たなお客様層の獲得にまい進する同社の岡田一馬氏が、その意気込みを語った。
株式会社ディーアンドエムホールディングス
アジアパシフィック コマーシャル・オペレーションズ
ヴァイスプレジデント 岡田一馬氏
インタビュアー 徳田ゆかり(ファイルウェブビジネス担当)
こだわりのお客様層に向け、B&Wが提案する洗練のサウンドバー、Panorama 3
ーー VGP2022 SUMMERのライフスタイル分科会において、B&Wのサウンドバー「Panorama 3」がライフスタイル大賞、DENONのサウンドバー「DHT-S517」がテレビシアター大賞を受賞されました。まず、B&WのPanorama 3について特徴をご説明いただけますでしょうか。
岡田 Bowers & Wilkins(以下B&W)では、2009年に日本を含めた各国でサウンドバーの初代モデルを投入しております。2世代目のモデルは日本での展開はなかったので、今回3世代目となるPanorama 3では13年ぶりの日本展開となりました。
製品のコンセプトは初代から一貫していて、オールインワンのワンボックススタイルでB&Wならではの音質、表現力を実現しています。ドルビーアトモス対応、イネーブルドスピーカーやサブウーファーを含め13基のスピーカーを内蔵した3.1.2ch構成。「800 Series Diamond」を手掛けた音響エンジニアリングチームのサウンドチューニングで、ワンボックスでありながら臨場感あふれる3Dサウンドを実現しています。洗練されたデザインでインテリアとの親和性も高められており、設置性の高さも大きなポイントになります。
ーー Panorama 3について、お客様層はどのように想定されているのでしょうか。
岡田 B&Wのハイファイスピーカーの愛好者の方々に対して、ハイファイの再生に加えて、サラウンドを楽しむニーズにお応えします。B&Wならではの音や最新機能、デザインで差別化を図っていますので、新規にサウンドバーを導入される方々についても、特に音質やデザインにこだわりをお持ちの方々をターゲットとしております。
我々ディーアンドエムホールディングスは、もともとB&Wのディストリビューターの立場でしたが、今は同じサウンドユナイテッドのグループ企業の立場となりました。ディーアンドエムホールディングスの他のブランドと同様、国内で量販店様、専門店様といったさまざまなチャネルに対してていねいな展開を行い、お客様への訴求を広げて参ります。
お客様層の拡大に貢献、ドルビーアトモス対応のハイコストパフォーマンスモデルDHT-S517
ーー DENONのDHT-S517についてご紹介いただけますか。
岡田 DENONのサウンドバーは2018年のサブウーファー付モデルDHT-S316に続いて、DENONのサウンドマスターがチューニングを行った2019年のDHT-S216が大変ご好評をいただきました。そして今年2022年にこの系譜となるDHT-S217と、その上位モデルのDHT-S517を投入致しました。それぞれサウンドマスターが再チューニングを行い、ドルビーアトモスやロスレス音声への対応を実現しています。
今回テレビシアター大賞を頂戴しましたDHT-S517は、これに加えてセンタースピーカーとDolby Atmosイネーブルドスピーカーを搭載しており、別途ワイヤレスサブウーファーを付属して立体音響の表現を強化しております。こうした内容を、6万円前後という価格で実現しました。今回のご評価も後押しとなり、DHT-S517は私どもの想定以上に大変好調に推移しています。
その背景は、昨今の巣篭もり需要にあると思います。ストリーミングサービスの利用が増加し、そこで楽しめるドルビーアトモス仕様の映像コンテンツを、ご家庭でちゃんと再生したいと考えるお客様が増えているからではないかと考えられます。初めてサウンドバーをお求めになる方はDHT-S217を選択されるケースが多いと思いますが、買い替えのお客様は、より高い次元の再現性を求めてDHT-S517を選択される方が多くなっていると聞いています。
ーー 以前のインタビューで岡田さんは、サウンドバーのような商品で新しいお客様にリーチしたいとおっしゃっていましたが、まさにそれが実現されたようですね。
岡田 そうですね。DHT-S217、DHT-S517は、おかげさまでDENONの知名度向上に大きく貢献していると実感しています。こうしたサウンドバーを入り口として、AVレシーバーのようなより本格的なサラウンドのシステムにステップアップされるお客様が増えるよう、今後の取り組みも考えていければと思います。
ーー お客様へのコミュニケーション活動はどのようにされていますか。
岡田 お客様に商品を体感していただける場づくりとして、ご販売店様とともに店頭対策をしっかりと行っています。また秋に向けて、各ご販売店様での試聴イベントなどの準備も進めて参りたいと思っております。
さらにオンラインでの対策についても強化しています。昨今のお客様はオンラインで情報を入手して、オフラインでの検討も含めてシームレスにご購入を検討される流れになっています。世界的に見ればオンラインでのご購入は格段に増えていますので、グローバルで展開している弊社の各国での成功事例をさまざまに応用して参ります。
医療機器に携わるマシモ社の傘下となった、サウンドユナイテッドグループの今後の方向性
ーー サウンドユナイテッドグループの体制について、先日新たな発表がありましたが、あらためてご紹介いただけますでしょうか。
岡田 弊社サウンドユナイテッドグループは、4月に医療機器の会社であるマシモ社に買収されました。ただ、我々のビジネスの方向性については、今まで何も変わっておりませんし、今後も大きな変更はないとの事です。
医療機器のメーカーであるマシモ社では、創業者であるオーナーが代表を務めています。代表自身、エンジニアでもあり、イノベーションを非常に重視し、エンジニアのことをとても大切に考えています。それは私どもに対しても同様で、設計の組織を更に強化していく事を明言しています。そんな中で設計部隊はこれからも、今まで以上にアグレッシブにものづくりを行うことができますまた、マシモ社との設計面での協力体制も将来的には大きな展開を見せていくことになるでしょう。社員全員、非常に大きな期待を寄せています。
ーー オーディオについての今後はいかがでしょうか。
岡田 まずは今年の年末に向けて、各サウンドユナイテッドブランドにてたくさんの新製品の投入を予定しています。ぜひご期待ください。
ーー これからの御社の展開も大変楽しみですね。有難うございました。
受賞インタビュー:ディーアンドエムホールディングス
国内最大級を誇るオーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2022 SUMMER」の「ライフスタイル分科会」にて、B&Wのサウンドバー「Panorama 3」がライフスタイル大賞、DENONのサウンドバーDHT-S517がテレビシアター大賞を受賞した。巣篭もり需要の中で拡大したサウンドバーのニーズを捉え、ハイファイオーディオブランドならではの切り口で商品展開、新たなお客様層の獲得にまい進する同社の岡田一馬氏が、その意気込みを語った。
株式会社ディーアンドエムホールディングス
アジアパシフィック コマーシャル・オペレーションズ
ヴァイスプレジデント 岡田一馬氏
インタビュアー 徳田ゆかり(ファイルウェブビジネス担当)
こだわりのお客様層に向け、B&Wが提案する洗練のサウンドバー、Panorama 3
ーー VGP2022 SUMMERのライフスタイル分科会において、B&Wのサウンドバー「Panorama 3」がライフスタイル大賞、DENONのサウンドバー「DHT-S517」がテレビシアター大賞を受賞されました。まず、B&WのPanorama 3について特徴をご説明いただけますでしょうか。
岡田 Bowers & Wilkins(以下B&W)では、2009年に日本を含めた各国でサウンドバーの初代モデルを投入しております。2世代目のモデルは日本での展開はなかったので、今回3世代目となるPanorama 3では13年ぶりの日本展開となりました。
製品のコンセプトは初代から一貫していて、オールインワンのワンボックススタイルでB&Wならではの音質、表現力を実現しています。ドルビーアトモス対応、イネーブルドスピーカーやサブウーファーを含め13基のスピーカーを内蔵した3.1.2ch構成。「800 Series Diamond」を手掛けた音響エンジニアリングチームのサウンドチューニングで、ワンボックスでありながら臨場感あふれる3Dサウンドを実現しています。洗練されたデザインでインテリアとの親和性も高められており、設置性の高さも大きなポイントになります。
ーー Panorama 3について、お客様層はどのように想定されているのでしょうか。
岡田 B&Wのハイファイスピーカーの愛好者の方々に対して、ハイファイの再生に加えて、サラウンドを楽しむニーズにお応えします。B&Wならではの音や最新機能、デザインで差別化を図っていますので、新規にサウンドバーを導入される方々についても、特に音質やデザインにこだわりをお持ちの方々をターゲットとしております。
我々ディーアンドエムホールディングスは、もともとB&Wのディストリビューターの立場でしたが、今は同じサウンドユナイテッドのグループ企業の立場となりました。ディーアンドエムホールディングスの他のブランドと同様、国内で量販店様、専門店様といったさまざまなチャネルに対してていねいな展開を行い、お客様への訴求を広げて参ります。
お客様層の拡大に貢献、ドルビーアトモス対応のハイコストパフォーマンスモデルDHT-S517
ーー DENONのDHT-S517についてご紹介いただけますか。
岡田 DENONのサウンドバーは2018年のサブウーファー付モデルDHT-S316に続いて、DENONのサウンドマスターがチューニングを行った2019年のDHT-S216が大変ご好評をいただきました。そして今年2022年にこの系譜となるDHT-S217と、その上位モデルのDHT-S517を投入致しました。それぞれサウンドマスターが再チューニングを行い、ドルビーアトモスやロスレス音声への対応を実現しています。
今回テレビシアター大賞を頂戴しましたDHT-S517は、これに加えてセンタースピーカーとDolby Atmosイネーブルドスピーカーを搭載しており、別途ワイヤレスサブウーファーを付属して立体音響の表現を強化しております。こうした内容を、6万円前後という価格で実現しました。今回のご評価も後押しとなり、DHT-S517は私どもの想定以上に大変好調に推移しています。
その背景は、昨今の巣篭もり需要にあると思います。ストリーミングサービスの利用が増加し、そこで楽しめるドルビーアトモス仕様の映像コンテンツを、ご家庭でちゃんと再生したいと考えるお客様が増えているからではないかと考えられます。初めてサウンドバーをお求めになる方はDHT-S217を選択されるケースが多いと思いますが、買い替えのお客様は、より高い次元の再現性を求めてDHT-S517を選択される方が多くなっていると聞いています。
ーー 以前のインタビューで岡田さんは、サウンドバーのような商品で新しいお客様にリーチしたいとおっしゃっていましたが、まさにそれが実現されたようですね。
岡田 そうですね。DHT-S217、DHT-S517は、おかげさまでDENONの知名度向上に大きく貢献していると実感しています。こうしたサウンドバーを入り口として、AVレシーバーのようなより本格的なサラウンドのシステムにステップアップされるお客様が増えるよう、今後の取り組みも考えていければと思います。
ーー お客様へのコミュニケーション活動はどのようにされていますか。
岡田 お客様に商品を体感していただける場づくりとして、ご販売店様とともに店頭対策をしっかりと行っています。また秋に向けて、各ご販売店様での試聴イベントなどの準備も進めて参りたいと思っております。
さらにオンラインでの対策についても強化しています。昨今のお客様はオンラインで情報を入手して、オフラインでの検討も含めてシームレスにご購入を検討される流れになっています。世界的に見ればオンラインでのご購入は格段に増えていますので、グローバルで展開している弊社の各国での成功事例をさまざまに応用して参ります。
医療機器に携わるマシモ社の傘下となった、サウンドユナイテッドグループの今後の方向性
ーー サウンドユナイテッドグループの体制について、先日新たな発表がありましたが、あらためてご紹介いただけますでしょうか。
岡田 弊社サウンドユナイテッドグループは、4月に医療機器の会社であるマシモ社に買収されました。ただ、我々のビジネスの方向性については、今まで何も変わっておりませんし、今後も大きな変更はないとの事です。
医療機器のメーカーであるマシモ社では、創業者であるオーナーが代表を務めています。代表自身、エンジニアでもあり、イノベーションを非常に重視し、エンジニアのことをとても大切に考えています。それは私どもに対しても同様で、設計の組織を更に強化していく事を明言しています。そんな中で設計部隊はこれからも、今まで以上にアグレッシブにものづくりを行うことができますまた、マシモ社との設計面での協力体制も将来的には大きな展開を見せていくことになるでしょう。社員全員、非常に大きな期待を寄せています。
ーー オーディオについての今後はいかがでしょうか。
岡田 まずは今年の年末に向けて、各サウンドユナイテッドブランドにてたくさんの新製品の投入を予定しています。ぜひご期待ください。
ーー これからの御社の展開も大変楽しみですね。有難うございました。
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