公開日 2002/09/24 16:12
真空管オーディオフェアの「モノラル再生」イベント、大好評のうちに終了
モノラル再生の解説を行う斎藤宏嗣氏 |
会場には開演前から大勢の人が行列を作り、待機。あっという間に座席は満杯になり、立ち見の方も大勢出るほどの熱気だった。
アナログLPレコードには、モノラル録音にも魅力的な内容のものが多く存在しており、その人気は今も衰えを知らない。しかし、2chのステレオ再生をオーディオシステムの標準として設定していることの多い現在、モノラルソースを再生する場合は、どのように行えば最良の再生を得ることができるだろうか、その方法を検証するというもの。
いくつもの接続方法が考えられる中、具体的な接続の模式図が会場で配られ、それをもとに斎藤宏嗣氏による解説が行われた。理想的にはモノラル専用システムの構築となるが、会場で実際にデモンストレーションを行いながら、モノラル再生とステレオ再生を共存させつつ、より理想的な再生を可能にする接続方法を探っていった。
モノラル専用カートリッジでのアナログLP再生を中心に、近年、DVDオーディオなどの高品位ソフトの中に、モノラル音楽ソースを含むタイトルも登場しており、これらのソフトと、LPレコードを用いての音の聴き比べを実施。また、村田製作所によるスーパートゥイーターES105の有無の検証も、実際に耳にした参加者の多くが「アナログ再生でも効果的」であることを実感できたようだった。
さらに、モノラルを聴く時ならではのスピーカーのセッティングや注意点など、有意義な比較検証が行われ、あっという間に1時間のイベントが終了した。
もっと深く、モノラル再生の実際を知りたい人からの質問も終了後に相次いだ。
●主な使用機材:
・プリアンプ MACTONE X-111 \188,000
・モノラル管球パワーアンプ Ex-pro 375 \680,000/ペア
・アナログプレーヤー LINN LP12-ek \990,000(フラッグシップ機)
・モノラルカートリッジ AUDIOCRAFT AC-03MONO \160,000
・MCトランス アムトランス LUNDAHL \68,000
・DVDオーディオプレーヤー PIONEER DV-S747 A \99,800
・球形トゥイーター 村田製作所 ES105 \160,000/ペア
・スピーカー TANNOY Turnberry/HE \290,000/1台
・RCAラインケーブル ACデザイン Basis 1.4 \40,000/1mペア
・スピーカーケーブル アクロテック 6N-S1000 \3,900/1m
・電源ケーブル キャメロットテクノロジー PM600 \42,000/1.5m
・使用ソフト アナログLP、DVDオーディオ、CD
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)