ケーブルブランド探訪記（ACROLINK編　その３「６Ｎ-Ｓ１０１０II」）

「６Ｎ-Ｓ１０１０II」（￥４,０００／ｍ）

●第３回目は同社の大ベストセラー・スピーカーケーブルのニューバージョン「６Ｎ-Ｓ１０１０II」をご紹介する。世界のオーディオファンに「ケーブルを替えると音が変わる」という言葉をいちばん始めに定着させたと言われ、以後生産終了まで30万km以上を出荷したモデルである。さて、今回生まれ変わったニューバージョンは十分な太さの高純度ストレスフリー６ＮCuの撚り線をホット／オールド各々に使用し広大な周波数特性とダイナミックレンジを確保。さらに、キャブタイヤ構造を採用し外乱ノイズにも強いケーブルとなっている。方向性の管理やシースには低誘電率特性を誇る高分子ポリオレフィン系新素材を採用するなど防振対策も万全なスピーカーケーブルである。新世代のスタンダード的位置付けの同モデルをぜひともお試しいただきたい。
　
なお同モデルは11月21日発売の『オーディオアクセサリー１１１号』にて福田雅光氏による音質レポートを掲載しているので、こちらもぜひともお楽しみいただきたい。（季刊・オーディオアクセサリー編集部）

●アクロリンクのプロフィール
アクロリンクケーブルの大きな特徴は導体に６ＮCuを採用している点にある。銅生産の大手である日本工業（株）（現・日鉱マテリアルズ社）が１９８５年に研究開発に着手し、１９８７年に量産化に成功。１９８９年にはアクロテックの処女作として「６Ｎ-１０１０」を発売し、全世界で生産終了までに30万km以上の販売実績を誇った。なお、同モデルはアクロリンク「６Ｎ-Ａ１０１０II」として引き継がれている。
このアクロリンクブランドでも、独自のストレスフリー６Ｎ銅導体を継承しつつ、シースや絶縁体には高分子ポリオレフィン系の新素材を採用した。この新素材の特製は誘電率が低くいため静電容量が極めて少ない。さらに、この素材は結晶構造を持つ数少ない新素材であるために、成分によって振動をコントロールすることができるというメリットを持つ優れた素材である。
また、プラグも素材に黄銅合金エゴプラスを採用することで一新された。同素材は三宝伸銅工業（株）が世界に先駆けて開発した鉛を含まず切削性・鍛造性・耐食性・強度のすべてに優れた理想的な特許素材である。
　このようにして生まれ変わったアクロリンクのラインナップはさらに、ストレスフリー７Ｎ銅を採用した新シリーズ「ＭＥＸＣＥＬシリーズ」を誕生させることとなる。

●製品のお問い合わせ先：
株式会社アクロジャパン
ＴＥＬ：０３（５３６９）２４７４