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公開日 2008/09/22 20:49

メリディアン社ロバート・スチュアート氏が語る「F80」の魅力 − 当社最高のオーディオ技術を注ぎ込んだ

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英メリディアンオーディオ社がフェラーリ社とともに開発したハイエンド・オーディオシステム「F80」が、パイオニアマーケティング(株)より10月下旬に国内市場に向けて発売される。今回は新製品発表会のため来日したメリディアン社のロバート・スチュアート氏にインタビューを行った。

メリディアンは、これまでにも独自技術によるDSPを搭載したハイエンドコンポーネントやアクティブスピーカーなどを世に送り出し、世界のオーディオファンから支持を集めているブランドだが、今回一体型のオーディオシステムとして初めて「F80」を開発した。“メリディアンがいま持っている最高のオーディオ技術を結集させて完成した”という「F80」の開発背景や製品の特徴について、スチュアート氏に訊ねた。

なお、「F80」の詳しい製品紹介と発表会の模様については別項を参照いただきたい。


メリディアンオーディオリミテッド チェアマン兼チーフテクニカルオフィサー ロバート・スチュアート氏
■メリディアンのハイエンド・オーディオシステム「F80」の魅力をスチュアート氏に聞く
インタビュー/Phile-web編集部

メリディアンにとって初めての一体型オーディオシステムとなる「F80」が誕生した背景について聞かせてください。
スチュアート氏:メリディアンのDSPやアクティブスピーカーなど、優れたオーディオ技術をオールインワンのオーディオシステムで実現したいというアイデアは、振り返れば2000年ごろに生まれました。その後、本格的に製品の開発に着手したのは2005年頃からで、2007年の夏から完成した「F80」をイギリスで導入し、以後欧州各国や米国に向けて広げて行きました。各所での成功を収めて、今回私たちはパイオニアというパートナーを得て、満を持したかたちで日本市場への導入が実現されました。ご覧いただいて分かるように、F80のボディはとてもコンパクトですが、このコンパクトな筐体に独自の音声圧縮技術「メリディアン・ロスレス・パッキング(MLP)」をはじめ、メリディアンのオーディオ技術の粋がすべて注ぎ込まれていることはとても革新的な出来事なのです。

メリディアンとフェラーリのパートナーシップについて教えてください。

「優れた性能とデザインを兼ね備えたものづくり」を追求する精神が両社を結びつけたという
スチュアート氏:初めは当社のスピーカー製品を限定的にフェラーリカラーでカスタマイズしたことがきっかけとなり、フェラーリ社との結びつきが生まれました。優れた性能とデザインを兼ね備えたものづくりという点で、両社のマインドは見事にマッチしたことにより、その後のパートナーシップが実現しました。当社はフェラーリ社のオーディオ製品開発について独占契約を結んでいます。「F80」は非常に魅力的な製品ですが、今後もメリディアンとフェラーリのパートナーシップによるオーディオ製品が登場する可能性は大いにあります。

スチュワートさんが「F80の最大の魅力」はどこにあると考えていますか。
スチュアート氏:やはり何と言っても“リッチなサウンド”です。キャビネットの素材はフェラーリ社との共同開発による、高品位な素材をこだわりぬいて選びました。スピーカーのリジッドでヘビーな筐体からは、従来の一体型システムにはないパワフルかつ豊かな音場のサウンドが再生されます。当社のオーディオ製品は「楽器のような音」を再生できることを基準にしています。スペース感を持った広がり感豊かなサウンドにぜひ注目して欲しいと思います。ソリッドで重心の低い筐体であることから生まれるサウンドという観点からすれば、特にスピーカーと楽器とでは、ものづくりのスタンスに多くの共通点があると私は思います。

スチュワートさんは普段、どんな音楽を開発の際のリファレンスファレンスにしていますか。
スチュアート氏:ジャンルは様々ですが、やはりクラシックやジャズのサウンドを使うことが多いと思います。中でもピアノやバイオリンでは“静寂”の表現力に注目し、あるいはヴォーカルでは多くの人々にとってリファレンスと成りうる“人の声の的確な再現力”を評価の基準にしています。

デザインの観点からみた「F80」の魅力はいかがでしょうか。
スチュアート氏:古いラジオ製品にみられるアール・デコ調の曲線を活かしつつ、レトロながらもモダンなデザインに注力しました。また底部を楕円形とすることで、音響特性も高いソリッドなキャビネットを実現しています。5色の“フェラーリカラー”の持つ美しさは、あらゆるインテリアを彩ってくれるでしょう。


アンティークのラジオ製品が「F80」のデザインにおけるリファレンスになったという

F80専用のiPodドック「i80」
また機能性を充実させながら、直感的に操作できるインターフェースにも力を入れています。ディスプレイ部には視認性の高い有機ELを採用しました。iPodドック「i80」との接続時には、インターフェースの表示同期も実現しており、再生中のタイトルやアーティスト名、アルバムタイトルなどが表示されます。

最後に「F80」の発売に際して、日本のオーディオファンにメッセージをお願いします。
スチュアート氏:「F80」はメリディアンの持つ最高のオーディオ技術によって完成されたオーディオシステムです。最新のDSPにより、複雑な調整なしで大きい部屋でも、また小さい部屋でも快適なリスニングをお楽しみいただけます。ぜひ映像・サウンドともに、多目的に使えるエンターテインメントシステムとして愛用していただきたいと思います。


(Phile-web編集部)

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