公開日 2009/09/09 15:44
マランツ、高音質化技術を数多く投入したプリメイン「PM-13S2」を発売
“スペシャル・エディション・モデル”
(株)マランツ コンシューマー マーケティングは、プリメインアンプの新モデル「PM-13S2」を9月下旬に発売する。価格は262,500円(税込)。
今年6月、約4年ぶりにモデルチェンジした「PM-15S2」(関連ニュース)をベースに、高音質化パーツの投入や徹底したチューニングを行い、さらに音質を高めたモデル。同社では“スペシャル・エディション・モデル”と形容している。なお本機は、海外ではマランツのブランドアンバサダーであるKen Ishiwata氏が監修した「marantz/K.I. Signature series」の30周年記念モデルとして、「PM-KI Pearl」という名称で販売される。
なお同社では、5月にSACDプレーヤー「SA-13S2」(関連ニュース)を発売。今回PM-13S2が発売されることで、プレーヤーとアンプを“13S2”で揃えることが可能になった。
定格出力は90W×2(8Ω)/140W×2(4Ω)。全高調波歪率は0.05%、周波数特性は5Hz〜100kHz(±3dB)、S/N比は80dB(CD/LINE)。これらの数値はPM-15S2とまったく同じだが、本機は数値に現れない数々の対策を行うことで音質向上を図った。
天板にはSA-11S2やPM-11S2にも採用された5mm厚のアルミ材を使用。またシャーシは、底板に3mm厚の黒塗装鋼板を追加し、2層構造として振動による悪影響を排除したのはPM-15S2と同様だが、PM-13S2では高周波数ノイズを減衰させるため、新たに銅メッキを施した。なお内部レイアウトもマランツ独自の、入力端子からスピーカー端子まで一貫した並行配置を採用。これにより両チャンネルの信号を同じ条件で伝送・増幅でき、チャンネル間のクロストークを低減させている。
インシュレーターはPM-15S2のアルミダイキャストから、アルミ削り出しにバージョンアップ。音のディテールを高める効果はもちろん、スペシャルモデルならではの外観の高級感も実現している。
プリアンプ段とパワー段からオペアンプを排除したフルディスクリート構成はPM-15S2から継承しているが、同社オリジナルの高速電圧増幅モジュール“HDAM”の最新バージョン「HDAM-SA3」をふんだんに使用。後述するフォノイコやボリュームのV/I変換回路にもHDAM-SA3が用いられている。
さらに、プリ/パワー回路の要所には、SC-7S2/PM-9S2の開発時に新開発した高音質フィルムコンデンサー「ブルースターキャップ」も採用。誘電体にPPSフィルムを用い、純銅箔を組み合わせた同社特製パーツで、プリ/パワー回路の要所に使用している。
電源トランスについても、PM-15S2のものから大幅にコアのサイズをアップさせ、電源供給能力を向上。さらに1.5mm厚のアルミケースとケース内のコアリングによる二重シールド構造とし、磁束漏洩を抑えている。また内部のドーナツ状のリングコアについても2段重ねとし、高比重充填剤で封入することで唸り音の発生を抑えている。
コンデンサーは20,000μFの大容量タイプで、PM-15S2に比べ容量を33%拡大した。上級機と同様の3分割巻構造を採用し、それぞれの電極箔は素子固定剤で支持。またタブを幅広にするなどの工夫も行い、スピードの向上と駆動力の向上を両立させたという。
ボリュームはPM-15S2と同様、ボリュームコントロールICにMICRO ANALOG SYSTEMS社製の「MAS6116」を採用。このデバイスに同社独自の電流帰還型アンプを組み合わせ、「リニアコントロールボリューム」として搭載している。本機ではさらに、SC-11S1と同様に反転NFB回路を採用することで、従来必要とされていた、信号の位相を清掃に戻すための反転アンプを取り去る事に成功した。ボリュームは0〜100dBまで、0.5dBステップで調整できる。
パワーアンプ部にはV/Iサーボ方式の電流帰還型回路を採用。入力回路とDCサーボ回路はHDAM-SA2にさらにトランジスタを組み合わせ、オンボードのHDAM-SA3回路とし、瞬時電流供給能力を高めた。なお、前述のようにパワーアンプ部の回路の要所には「ブルースターキャップ」が用いられている。
本機が搭載するフォノイコライザーアンプは、プリアンプ「SA-11S1」と同様、コンスタント・カレントフィードバック型を採用。低域から高域までの NFB量を一定にすることで、音域による音質の変化を抑えている。MM/MC両方式に対応し、フロントパネルのボタンで切り替えが行える。
またCD入力端子の直近には、CD専用の入力バッファーアンプを搭載。ここにはHDAM-SA2を採用し、入力端子からの信号を低インピーダンス化。チャンネル間、入力ソース間のクロストークを抑えている。
システムアップにも対応。同社製品でおなじみの「F.C.B.S.」を採用し、高速双方向通信によって本機と接続機器をシンクロコントロールし、最大4台、8チャンネルまでを一括制御できる。制御信号やグランドをオーディオ信号と完全に分離しているため、2台のPM-13S2を接続するコンプリートバイアンプシステムや、マルチチャンネルシステムなどを高品位かつ容易に構築できる。
またプリアウトはもちろん、パワーアンプダイレクト入力端子も装備。AVアンプと組み合わせて、フロントチャンネルをマルチチャンネルとステレオシステムで共用するなど、本機のパワーアンプ部を有効活用することができる。
機能面では、視認性を高めた反転表示型の新液晶ディスプレイを搭載。蛍光表示管に比べノイズの発生が少なく、オーディオ回路への影響を抑えている。なおディスプレイとブルーイルミネーションは消すこともできる。
またアクティブフィルター型のトーンコントロール機能や電子式の左右バランス調整機能なども搭載。
さらに全端子に金メッキ処理を施したほか、CD/PHONO入力端子は真鍮削り出し。スピーカーターミナルは独WBT社製を採用し、Yラグ/バナナの両方に対応している。なお、極太のOFC電源ケーブルも付属している。
【問い合わせ先】
(株)マランツ コンシューマー マーケティング
お客様ご相談センター
TEL/03-3719-3481
今年6月、約4年ぶりにモデルチェンジした「PM-15S2」(関連ニュース)をベースに、高音質化パーツの投入や徹底したチューニングを行い、さらに音質を高めたモデル。同社では“スペシャル・エディション・モデル”と形容している。なお本機は、海外ではマランツのブランドアンバサダーであるKen Ishiwata氏が監修した「marantz/K.I. Signature series」の30周年記念モデルとして、「PM-KI Pearl」という名称で販売される。
なお同社では、5月にSACDプレーヤー「SA-13S2」(関連ニュース)を発売。今回PM-13S2が発売されることで、プレーヤーとアンプを“13S2”で揃えることが可能になった。
定格出力は90W×2(8Ω)/140W×2(4Ω)。全高調波歪率は0.05%、周波数特性は5Hz〜100kHz(±3dB)、S/N比は80dB(CD/LINE)。これらの数値はPM-15S2とまったく同じだが、本機は数値に現れない数々の対策を行うことで音質向上を図った。
天板にはSA-11S2やPM-11S2にも採用された5mm厚のアルミ材を使用。またシャーシは、底板に3mm厚の黒塗装鋼板を追加し、2層構造として振動による悪影響を排除したのはPM-15S2と同様だが、PM-13S2では高周波数ノイズを減衰させるため、新たに銅メッキを施した。なお内部レイアウトもマランツ独自の、入力端子からスピーカー端子まで一貫した並行配置を採用。これにより両チャンネルの信号を同じ条件で伝送・増幅でき、チャンネル間のクロストークを低減させている。
インシュレーターはPM-15S2のアルミダイキャストから、アルミ削り出しにバージョンアップ。音のディテールを高める効果はもちろん、スペシャルモデルならではの外観の高級感も実現している。
プリアンプ段とパワー段からオペアンプを排除したフルディスクリート構成はPM-15S2から継承しているが、同社オリジナルの高速電圧増幅モジュール“HDAM”の最新バージョン「HDAM-SA3」をふんだんに使用。後述するフォノイコやボリュームのV/I変換回路にもHDAM-SA3が用いられている。
さらに、プリ/パワー回路の要所には、SC-7S2/PM-9S2の開発時に新開発した高音質フィルムコンデンサー「ブルースターキャップ」も採用。誘電体にPPSフィルムを用い、純銅箔を組み合わせた同社特製パーツで、プリ/パワー回路の要所に使用している。
電源トランスについても、PM-15S2のものから大幅にコアのサイズをアップさせ、電源供給能力を向上。さらに1.5mm厚のアルミケースとケース内のコアリングによる二重シールド構造とし、磁束漏洩を抑えている。また内部のドーナツ状のリングコアについても2段重ねとし、高比重充填剤で封入することで唸り音の発生を抑えている。
コンデンサーは20,000μFの大容量タイプで、PM-15S2に比べ容量を33%拡大した。上級機と同様の3分割巻構造を採用し、それぞれの電極箔は素子固定剤で支持。またタブを幅広にするなどの工夫も行い、スピードの向上と駆動力の向上を両立させたという。
ボリュームはPM-15S2と同様、ボリュームコントロールICにMICRO ANALOG SYSTEMS社製の「MAS6116」を採用。このデバイスに同社独自の電流帰還型アンプを組み合わせ、「リニアコントロールボリューム」として搭載している。本機ではさらに、SC-11S1と同様に反転NFB回路を採用することで、従来必要とされていた、信号の位相を清掃に戻すための反転アンプを取り去る事に成功した。ボリュームは0〜100dBまで、0.5dBステップで調整できる。
パワーアンプ部にはV/Iサーボ方式の電流帰還型回路を採用。入力回路とDCサーボ回路はHDAM-SA2にさらにトランジスタを組み合わせ、オンボードのHDAM-SA3回路とし、瞬時電流供給能力を高めた。なお、前述のようにパワーアンプ部の回路の要所には「ブルースターキャップ」が用いられている。
本機が搭載するフォノイコライザーアンプは、プリアンプ「SA-11S1」と同様、コンスタント・カレントフィードバック型を採用。低域から高域までの NFB量を一定にすることで、音域による音質の変化を抑えている。MM/MC両方式に対応し、フロントパネルのボタンで切り替えが行える。
またCD入力端子の直近には、CD専用の入力バッファーアンプを搭載。ここにはHDAM-SA2を採用し、入力端子からの信号を低インピーダンス化。チャンネル間、入力ソース間のクロストークを抑えている。
システムアップにも対応。同社製品でおなじみの「F.C.B.S.」を採用し、高速双方向通信によって本機と接続機器をシンクロコントロールし、最大4台、8チャンネルまでを一括制御できる。制御信号やグランドをオーディオ信号と完全に分離しているため、2台のPM-13S2を接続するコンプリートバイアンプシステムや、マルチチャンネルシステムなどを高品位かつ容易に構築できる。
またプリアウトはもちろん、パワーアンプダイレクト入力端子も装備。AVアンプと組み合わせて、フロントチャンネルをマルチチャンネルとステレオシステムで共用するなど、本機のパワーアンプ部を有効活用することができる。
機能面では、視認性を高めた反転表示型の新液晶ディスプレイを搭載。蛍光表示管に比べノイズの発生が少なく、オーディオ回路への影響を抑えている。なおディスプレイとブルーイルミネーションは消すこともできる。
またアクティブフィルター型のトーンコントロール機能や電子式の左右バランス調整機能なども搭載。
さらに全端子に金メッキ処理を施したほか、CD/PHONO入力端子は真鍮削り出し。スピーカーターミナルは独WBT社製を採用し、Yラグ/バナナの両方に対応している。なお、極太のOFC電源ケーブルも付属している。
【問い合わせ先】
(株)マランツ コンシューマー マーケティング
お客様ご相談センター
TEL/03-3719-3481
関連リンク
- ジャンルプリメインアンプ
- ブランドMARANTZ
- 型番PM-13S2
- 発売日2009年9月下旬
- 価格¥262,500(税込)
【SPEC】●定格出力(20Hz〜20kHz両ch同時駆動):90W×2(8Ω)、140W×2(4Ω) ●全高調波歪率(20Hz〜20kHz両ch同時駆動、 8Ω負荷):0.05% ●周波数特性(CD、1W、8Ω負荷):5Hz - 100kHz±3dB ●PHONO最大許容入力:MC→15mV、MM→150mV ●入出力端子:PHONO入力1、LINE入力3、RECORDER入力2/出力2、プリアウト1、パワーアンプダイレクト入力1 ●消費電力(8Ω負荷時):220W ●最大外形寸法(本体):440W×127H×444Dmm ●質量(本体):20.0kg