公開日 2014/09/09 17:23
ステラ&ゼファンが新製品発表会開催 − constellation audio「Inspiration」やCH「M1」など注目機を披露
TIASに先駆け新製品を公開
(株)ステラと(株)ゼファンは、9月6日に新製品発表会を開催。東京インターナショナルオーディオショウに先立ち、両社が取り扱う各ブランドによる秋の新製品を一挙公開した。発売時期については、いずれも9月末以降になるとのこと。
各モデルは、9月23日より開催される東京インターナショナルオーディオショウに出展される予定だ。以下、発表された各ブランドのモデルを紹介していく。
■TRINNOV AUDIOからはプリ兼ルームオプティマイザーが登場
TORINNOV AUDIOは10年程前からプロ/スタジオ向け製品を手がけており、特にサラウンド関連の機材で高い評価を得ているという。日本でもNHKや東宝スタジオへの納入実績があるとのことだ。
このTORINNOV AUDIOからはデジタルプリアンプ兼ルーム/スピーカーオプティマイザー「AMETHYST」が登場。価格は1,800,000円(税抜・予価)。本機は、基本的にはステレオデジタルプリアンプだが、同社の根幹技術であるオプティマイザー機能も内蔵。さらにはネットワーク再生機能も搭載している。
オプティマイザー機能は、独自の3D測定マイクユニットで音響特性を計測し、内蔵マイクプロセッサーで音響特性を補正。低域音響特性の補正に加え、群遅延特性、位相特性、インパルス応答も合わせて補正するというもの。補正後にイコライジングカーブを任意で調整することも可能だ。
プリ機能については、デジタル/アナログで計11系統の入力を搭載。ネットワーク機能では192kHz/24bitまでのWAV、AIFF、FLACなどの再生に対応する。また2ウェイ・アクティブクロスオーバー機能も搭載している。
なお、AMETHYSTのルーム/スピーカーオプティマイザー部を単体コンポーネントとした「ST2 HiFi」も同時に登場。こちらは1,080,000円(税抜・予価)となる。
また、こちらのニュースでも紹介したが、TORINNOV AUDIOからは、天井スピーカー10chを含む最大32chのデコードに対応したDolby Atmos対応ハイエンドAVプロセッサー/プリアンプ「ALTITUDE 32」も発売予定。価格は32ch出力モデルが5,700,000円(税抜)、24ch出力モデルが5,100,000円(税抜)、16ch出力モデルが4,500,000円(税抜)。
■ReQuest Audioのハイエンドミュージックサーバー「The Beast」
スイスに本拠地を置くReQuestAudioは、10年以上にわたってミュージックサーバーの可能性を追求してきたブランドとのこと。同社はオーディオ性能と共に、ストレスない操作性にもこだわってきた。ミュージックサーバー「The Beast」は2TBのSSD、そしてCDドライブを搭載。リッピングからライブラリ管理、音楽再生までを1台で行うことができる。価格は6,000,000円(税別・予価)。
本機のデジタルプロセッシング部は、D/Aコンバーターで日本国内でも名前が知られている米MSB社と技術提携して作り上げられたもの。USBオーディオインターフェース、384kHz/32bitおよびDSD対応のDAC、クロックシステムにMSBの技術を導入している。なお、MSBの最高峰クロック技術「MSBギャラクシークロック」を搭載したモデルは8,500,000円(税抜・予価)となる。
リッピングを行うと、アートワークやメタデータも自動取得。リッピング以外にも、LAN経由で各種音源の取り込みが可能だ。また、パソコンやiPhone/iPad、Android端末などからブラウザ経由で本機を操作することができる。
■Wilson Beneschのスピーカーシステム「The Endeavour」
英国Wilson Benesch(ウィルソン・ベネッシュ)社は、1989年の創業。以前もステラが取り扱っていたが、7年のブランクを経て、同社最新のスピーカーシステム「The Endeavour」が国内導入される。価格はグロスウッド仕上げが5,700,000円/ペア(税抜)、シルバーアルミニウム仕上げが5,200,000円/ペア(税抜)となる。
同社は創業以来、カーボンコンポジット(炭素繊維複合素材)など先端素材をスピーカーに取り入れてきた。フラグシップ「The Cardinal」をはじめとするジオメトリーシリーズでは、カーボン複合素材と金属素材を使用して、高剛性かつ減衰性能の高いキャビネットを実現した。
今回のThe Endeavourでは、この先端素材によるキャビネットを使用しつつ、よりコンパクトな音源を狙って設計、透明なまでの音像とサウンドステージの再現性を目指したという。2.5ウェイのバスレフ型で、自社開発の25mmトゥイーター、170mmミッドレンジ、対向アイソバリック配置された170mmウーファー2基という構成をとっている。
■constellation audioのエントリーライン「Inspiration」
ハイエンドオーディオの歴史に輝かしい名を刻むエンジニアたちが“ドリームチーム”を結成して手がける米カリフォルニアのハイエンド・オーディオブランド、constellation audioからは、エントリーライン「Inspiration Series」が登場。橋隅社長は「同ブランドの製品は非常に高い評価を得てきたが、超ハイエンド製品のみのラインナップだった。今回の製品群は、テクノロジーはそのままに電源やコスメティックを簡略化することで、同社ならではのサウンドをより手頃な価格で実現した」とコメントしていた。
今回の発表会でデモが行われたのは、ステレオ・プリアンプ「Preamp 1.0」(1,450,000円/税抜)、ステレオ・パワーアンプ「Stereo 1.0」(1,600,000円/税抜)。
Preamp 1.0はフルバランス構成、フル・デュアルモノ・コンストラクションを採用。L/R用と制御基板用に完全に独立した3つの電源を備えている。Stereo 1.0は上位モデルと同様のフルバランス・ブリッジ構成を採用。N型トランジスタのみを使用することで、ポジティブ/ネガティブ各側両方の特性を完全に一致させている。出力は200W/8Ω。また、出力400W/8Ωのモノラルパワーアンプ「Mono 1.0」(3,200,000円/ペア/税抜)もラインナップする。
■VIVID Audioの小型モデル「G4 GIYA」を披露
B&Wの“オリジナル・ノーチラス”を手がけたことで知られるローレンス・ディッキー氏による南アフリカのハイエンド・スピーカーブランド、VIVID Audioからは、6月に発売されたGIYAシリーズの最新モデル「G4 GIYA」が登場。価格は3,200,000円/ペア(税抜)。本機はシリーズ最小となるスピーカーシステムとなる。
ユニットはD26トゥイーター、D50ミッドレンジ、C1255ミッドバス、C135ウーファー×2という構成。周波数帯域は33Hz〜36kHz@-6dB、全高波歪率は<0.5%、外形寸法は341W×1,161H×578Dmm、質量は40kg。
■CH Precisionの超弩級パワーアンプ「M1」
橋隅社長が「今回の主役と言っていい」と語ったのは、CH Precisionのモノラルパワーアンプ「M1」だ。春の新製品発表会ではモックアップが披露されたが(関連ニュース)、今回はほぼ最終版に近い試作機が登場。東京インターナショナルオーディオショウでは、最終製品版が登場予定とのことだ。価格は12,000,000円/ペア(税抜)。
M1は同社初のモノラルパワーアンプ。入力段には超低ノイズのクラスA・フルディスクリート・ゼログローバルフィードバック設計を採用。出力段は超低ノイズドライバーを採用したクラスA・フルディスクリート構成で、チャンネルあたり7ペアのバイポーラトランジスタが用いられている。
電源部も超弩級で、2,200VAの巨大な電源トランスを搭載。また、1台あたり4基の100,000μFフィルターコンデンサーを備えている。モノラルアンプだが出力回路を2系統持っており、ブリッジ接続、バイアンプ接続にも対応。出力は200W/8Ω(モノモード)、700W/8Ω(ブリッジモード)。
■Audio Alchemyが復活
Audio Alchemyは1990年代に一世を風靡した米国のオーディオブランド。もともとの共同創業者の1人であり、エンジニアを務めていたピーター・マドニック氏がブランドを復活させ、ロープライス・ハイパフォーマンスをコンセプトに今後製品を展開していくという。
発表会では実機デモは行われなかったが、近日中に登場予定のDAC+アナログプリ+ヘッドホンアンプ「DDP-1」のモックアップを出展。価格は30〜40万円程度になるという。今後、ステレオパワーアンプやプリメインアンプの登場も予定している。
■ARTESANIA AUDIOのハイエンドラックを新たに取り扱い開始
ARTESANIA AUDIOは、スペインで20年以上のキャリアを持つオーディオラックのブランド。標準の3段ラックで940,000円(税抜)を予定し、ターンテーブル用のフレームも用意している。発表会では各モデルを同社ラックに設置していた。
■DEVIALETはアップデートでSAM機能に対応
仏DEVIALETの各モデルについては、今年5月から追加された新機能「SAM(スピーカーアクティブマッチング)」について紹介。これはスピーカーの出力信号を入力信号に一致させる技術で、周波数特性だけでなく時間特性も完全に一致させるとのこと。各スピーカーを本社で測定しての対応となるが、9月5日時点で45機種のスピーカーに対応し、その中にはVIVID Audioの「GIYA G3」や「GIYA G4」も含まれるとのこと。「発表時点では対応が3機種だったことを考えると、同社が非常に力をいれてアップデートを行っていることがわかる」と橋隅社長は説明していた。
■TechDAS「Air Force Two」の最終製品バージョンをデモ
ステラ自身が手がけるハイエンド・オーディオブランド「TechDAS」からは超弩級アナログプレーヤー「Air Force One」の弟モデルとなる「Air Force Two」が登場。公の場に本機の最終製品バージョンが登場するのは初めてとのことだった。
ステラグループ代表の西川は、「Air Force Twoは30台を1マッチとして製造しているが、すでに年内で2マッチの受注を完了している。Air Force Oneについてはすでに世界で100台を出荷しており、現在でも3ヶ月待ち」と、世界で高い評価を得ていることを紹介していた。
■3種類のシステムでデモンストレーションを実施
発表会では3通りのシステムによる試聴が行われた。最初のシステムはDevialet 400とVIVID Audio「G4 GIYA」の組み合わせ。Devialet 400はG4 GIYA用のSAMが用いられた。ソースにはReQuest AudioのThe Beastが用いられた。
次のシステムでは、constellation audio“Inspirationシリーズ”のプリアンプPreamp 1.0とステレオパワーアンプStereo 1.0に、Wilson BeneschのスピーカーシステムThe Endeavourを組み合わせ。ソースにはThe Beastや、CH PrecisionのSACDプレーヤー「D1」が用いられた。
最後のデモでは、TechDAS「Air Force Two」でアナログレコードを再生し、パワーアンプにはCH Precision「M1」、スピーカーにはVIVID Audio「GIYA G1」という超ハイエンドシステムが登場。さらには美空ひばりのレコードの貴重なラッカー盤の再生も行われ、来場者は固唾を飲んでそのサウンドに耳を傾けていた。
各モデルは、9月23日より開催される東京インターナショナルオーディオショウに出展される予定だ。以下、発表された各ブランドのモデルを紹介していく。
■TRINNOV AUDIOからはプリ兼ルームオプティマイザーが登場
TORINNOV AUDIOは10年程前からプロ/スタジオ向け製品を手がけており、特にサラウンド関連の機材で高い評価を得ているという。日本でもNHKや東宝スタジオへの納入実績があるとのことだ。
このTORINNOV AUDIOからはデジタルプリアンプ兼ルーム/スピーカーオプティマイザー「AMETHYST」が登場。価格は1,800,000円(税抜・予価)。本機は、基本的にはステレオデジタルプリアンプだが、同社の根幹技術であるオプティマイザー機能も内蔵。さらにはネットワーク再生機能も搭載している。
オプティマイザー機能は、独自の3D測定マイクユニットで音響特性を計測し、内蔵マイクプロセッサーで音響特性を補正。低域音響特性の補正に加え、群遅延特性、位相特性、インパルス応答も合わせて補正するというもの。補正後にイコライジングカーブを任意で調整することも可能だ。
プリ機能については、デジタル/アナログで計11系統の入力を搭載。ネットワーク機能では192kHz/24bitまでのWAV、AIFF、FLACなどの再生に対応する。また2ウェイ・アクティブクロスオーバー機能も搭載している。
なお、AMETHYSTのルーム/スピーカーオプティマイザー部を単体コンポーネントとした「ST2 HiFi」も同時に登場。こちらは1,080,000円(税抜・予価)となる。
また、こちらのニュースでも紹介したが、TORINNOV AUDIOからは、天井スピーカー10chを含む最大32chのデコードに対応したDolby Atmos対応ハイエンドAVプロセッサー/プリアンプ「ALTITUDE 32」も発売予定。価格は32ch出力モデルが5,700,000円(税抜)、24ch出力モデルが5,100,000円(税抜)、16ch出力モデルが4,500,000円(税抜)。
■ReQuest Audioのハイエンドミュージックサーバー「The Beast」
スイスに本拠地を置くReQuestAudioは、10年以上にわたってミュージックサーバーの可能性を追求してきたブランドとのこと。同社はオーディオ性能と共に、ストレスない操作性にもこだわってきた。ミュージックサーバー「The Beast」は2TBのSSD、そしてCDドライブを搭載。リッピングからライブラリ管理、音楽再生までを1台で行うことができる。価格は6,000,000円(税別・予価)。
本機のデジタルプロセッシング部は、D/Aコンバーターで日本国内でも名前が知られている米MSB社と技術提携して作り上げられたもの。USBオーディオインターフェース、384kHz/32bitおよびDSD対応のDAC、クロックシステムにMSBの技術を導入している。なお、MSBの最高峰クロック技術「MSBギャラクシークロック」を搭載したモデルは8,500,000円(税抜・予価)となる。
リッピングを行うと、アートワークやメタデータも自動取得。リッピング以外にも、LAN経由で各種音源の取り込みが可能だ。また、パソコンやiPhone/iPad、Android端末などからブラウザ経由で本機を操作することができる。
■Wilson Beneschのスピーカーシステム「The Endeavour」
英国Wilson Benesch(ウィルソン・ベネッシュ)社は、1989年の創業。以前もステラが取り扱っていたが、7年のブランクを経て、同社最新のスピーカーシステム「The Endeavour」が国内導入される。価格はグロスウッド仕上げが5,700,000円/ペア(税抜)、シルバーアルミニウム仕上げが5,200,000円/ペア(税抜)となる。
同社は創業以来、カーボンコンポジット(炭素繊維複合素材)など先端素材をスピーカーに取り入れてきた。フラグシップ「The Cardinal」をはじめとするジオメトリーシリーズでは、カーボン複合素材と金属素材を使用して、高剛性かつ減衰性能の高いキャビネットを実現した。
今回のThe Endeavourでは、この先端素材によるキャビネットを使用しつつ、よりコンパクトな音源を狙って設計、透明なまでの音像とサウンドステージの再現性を目指したという。2.5ウェイのバスレフ型で、自社開発の25mmトゥイーター、170mmミッドレンジ、対向アイソバリック配置された170mmウーファー2基という構成をとっている。
■constellation audioのエントリーライン「Inspiration」
ハイエンドオーディオの歴史に輝かしい名を刻むエンジニアたちが“ドリームチーム”を結成して手がける米カリフォルニアのハイエンド・オーディオブランド、constellation audioからは、エントリーライン「Inspiration Series」が登場。橋隅社長は「同ブランドの製品は非常に高い評価を得てきたが、超ハイエンド製品のみのラインナップだった。今回の製品群は、テクノロジーはそのままに電源やコスメティックを簡略化することで、同社ならではのサウンドをより手頃な価格で実現した」とコメントしていた。
今回の発表会でデモが行われたのは、ステレオ・プリアンプ「Preamp 1.0」(1,450,000円/税抜)、ステレオ・パワーアンプ「Stereo 1.0」(1,600,000円/税抜)。
Preamp 1.0はフルバランス構成、フル・デュアルモノ・コンストラクションを採用。L/R用と制御基板用に完全に独立した3つの電源を備えている。Stereo 1.0は上位モデルと同様のフルバランス・ブリッジ構成を採用。N型トランジスタのみを使用することで、ポジティブ/ネガティブ各側両方の特性を完全に一致させている。出力は200W/8Ω。また、出力400W/8Ωのモノラルパワーアンプ「Mono 1.0」(3,200,000円/ペア/税抜)もラインナップする。
■VIVID Audioの小型モデル「G4 GIYA」を披露
B&Wの“オリジナル・ノーチラス”を手がけたことで知られるローレンス・ディッキー氏による南アフリカのハイエンド・スピーカーブランド、VIVID Audioからは、6月に発売されたGIYAシリーズの最新モデル「G4 GIYA」が登場。価格は3,200,000円/ペア(税抜)。本機はシリーズ最小となるスピーカーシステムとなる。
ユニットはD26トゥイーター、D50ミッドレンジ、C1255ミッドバス、C135ウーファー×2という構成。周波数帯域は33Hz〜36kHz@-6dB、全高波歪率は<0.5%、外形寸法は341W×1,161H×578Dmm、質量は40kg。
■CH Precisionの超弩級パワーアンプ「M1」
橋隅社長が「今回の主役と言っていい」と語ったのは、CH Precisionのモノラルパワーアンプ「M1」だ。春の新製品発表会ではモックアップが披露されたが(関連ニュース)、今回はほぼ最終版に近い試作機が登場。東京インターナショナルオーディオショウでは、最終製品版が登場予定とのことだ。価格は12,000,000円/ペア(税抜)。
M1は同社初のモノラルパワーアンプ。入力段には超低ノイズのクラスA・フルディスクリート・ゼログローバルフィードバック設計を採用。出力段は超低ノイズドライバーを採用したクラスA・フルディスクリート構成で、チャンネルあたり7ペアのバイポーラトランジスタが用いられている。
電源部も超弩級で、2,200VAの巨大な電源トランスを搭載。また、1台あたり4基の100,000μFフィルターコンデンサーを備えている。モノラルアンプだが出力回路を2系統持っており、ブリッジ接続、バイアンプ接続にも対応。出力は200W/8Ω(モノモード)、700W/8Ω(ブリッジモード)。
■Audio Alchemyが復活
Audio Alchemyは1990年代に一世を風靡した米国のオーディオブランド。もともとの共同創業者の1人であり、エンジニアを務めていたピーター・マドニック氏がブランドを復活させ、ロープライス・ハイパフォーマンスをコンセプトに今後製品を展開していくという。
発表会では実機デモは行われなかったが、近日中に登場予定のDAC+アナログプリ+ヘッドホンアンプ「DDP-1」のモックアップを出展。価格は30〜40万円程度になるという。今後、ステレオパワーアンプやプリメインアンプの登場も予定している。
■ARTESANIA AUDIOのハイエンドラックを新たに取り扱い開始
ARTESANIA AUDIOは、スペインで20年以上のキャリアを持つオーディオラックのブランド。標準の3段ラックで940,000円(税抜)を予定し、ターンテーブル用のフレームも用意している。発表会では各モデルを同社ラックに設置していた。
■DEVIALETはアップデートでSAM機能に対応
仏DEVIALETの各モデルについては、今年5月から追加された新機能「SAM(スピーカーアクティブマッチング)」について紹介。これはスピーカーの出力信号を入力信号に一致させる技術で、周波数特性だけでなく時間特性も完全に一致させるとのこと。各スピーカーを本社で測定しての対応となるが、9月5日時点で45機種のスピーカーに対応し、その中にはVIVID Audioの「GIYA G3」や「GIYA G4」も含まれるとのこと。「発表時点では対応が3機種だったことを考えると、同社が非常に力をいれてアップデートを行っていることがわかる」と橋隅社長は説明していた。
■TechDAS「Air Force Two」の最終製品バージョンをデモ
ステラ自身が手がけるハイエンド・オーディオブランド「TechDAS」からは超弩級アナログプレーヤー「Air Force One」の弟モデルとなる「Air Force Two」が登場。公の場に本機の最終製品バージョンが登場するのは初めてとのことだった。
ステラグループ代表の西川は、「Air Force Twoは30台を1マッチとして製造しているが、すでに年内で2マッチの受注を完了している。Air Force Oneについてはすでに世界で100台を出荷しており、現在でも3ヶ月待ち」と、世界で高い評価を得ていることを紹介していた。
■3種類のシステムでデモンストレーションを実施
発表会では3通りのシステムによる試聴が行われた。最初のシステムはDevialet 400とVIVID Audio「G4 GIYA」の組み合わせ。Devialet 400はG4 GIYA用のSAMが用いられた。ソースにはReQuest AudioのThe Beastが用いられた。
次のシステムでは、constellation audio“Inspirationシリーズ”のプリアンプPreamp 1.0とステレオパワーアンプStereo 1.0に、Wilson BeneschのスピーカーシステムThe Endeavourを組み合わせ。ソースにはThe Beastや、CH PrecisionのSACDプレーヤー「D1」が用いられた。
最後のデモでは、TechDAS「Air Force Two」でアナログレコードを再生し、パワーアンプにはCH Precision「M1」、スピーカーにはVIVID Audio「GIYA G1」という超ハイエンドシステムが登場。さらには美空ひばりのレコードの貴重なラッカー盤の再生も行われ、来場者は固唾を飲んでそのサウンドに耳を傾けていた。