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公開日 2019/05/13 16:57

<HIGH END>DELAの欧州向けNAS、本体からのタグ編集が可能に。Minim Serverにも対応

クラシックの音源管理をより容易に
季刊NetAudio編集部
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日本では「DELA」の名称で知られるミュージックサーバー/NASは、海外ではMELCO(メルコ)ブランドとして展開されている。今回のHIGH END MUNICH 2019にてMELCOはプレス向け発表会を開催。海外向けモデルの新機能として、2つの大きなトピックが発表された。ひとつはサーバーソフト「Minim Server」への対応。もうひとつは、タグ(メタデータ)管理ソフトウェア「SongKong」への対応により、本体からジャケット画像を含むメタデータの補完や修正が可能になったことだ。

N10シリーズなどを出展

DELA/MELCOは、楽曲検索におけるツリーの整理を行うなど、NASにおけるライブラリ運用の最適化にいち早く着手してきた。しかし、メタデータの管理には、まだ問題があると感じていた。例えば、アーティスト名の不統一、ジャンル名が細かく設定できないことにより、サーバーがそれらのデータを正しく認識できないことなどである。これらは日本だけでなく、グローバルな問題であり、海外のユーザーからも様々な要望が上がっていた。こうした問題を解決するために、今回のアップデートが考えられたという。

メタデータ管理の問題点に対してソリューションを提供するとする

SongKongはタグエディター・ソフトの一種。複数のデータベースからメタデータを取得して、すでにサーバー内に納められている楽曲のメタデータの“抜け”を補完したり、書き換えたりすることができる。これに対応することで、ミュージックサーバー上からメタデータの補完・変更が行えるようになった。

メタデータの“欠け”を本体の操作で補完できる

特にクラシック音楽に関して、より専門的なメタデータ管理ができるようになるという。クラシックの場合、指揮者や演者、オーケストラや交響曲・協奏曲などジャズやロックなどより多様なメタデータの管理が必要になる。また、コンピレーションなど複数のアーティストが参加するアルバムや楽曲に対しても、正しいタグデータが反映できるようになるということだ。

SongKongのコンセプト

SongKongは外部のデータベースからメタデータを入手し、音楽ファイルに付与するが、自動的な取得だけでなく編集も可能なので、自分好みのデータベースを構築することもできる。操作はPCやスマートフォン、タブレットから可能で、外HTMLやスプレッドシートなどで外部へデータを書き出すこともできる。

Minim Serverの利点の解説

Minim Serverは、欧州において、ネットワークオーディオにおける主要なサーバーソフトとして広く利用されているという。DELA/MELCOは当初からTwonkyを採用して、Twonkyのソフト改善にも協力を行ってきた。日本ではやはりTwonkyが主流で、Minim Serverが使われるケースは稀だったが、欧州では利用率が高く、対応してほしいという要望も大きかったのだという。

また、Minim Serverはそもそもクラシック音楽の管理のために作られたというバックボーンがあり、上述のSongKong(作者はMinim Serverと同じ人物)と組み合わせることで、より詳細な楽曲の検索ができる。例えばクラシックなら、作曲者や使われている楽器などでソートを行って、楽曲を探すということもできる。

Minim Serverは3つ音楽ジャンルモードを搭載

もちろんこうした機能はクラシックだけでなく、ジャズやロック/ポップスでも活用できる。Minim Serverを利用する場合、MELCOのNASでは「クラシック」「ジャズ」「ロック/ポップス」の各モードが選択でき、それぞれに最適なツリー構造を利用することができる。

なお、MELCOのミュージックサーバーにはTwonkyが標準で搭載されることには変わりなく、Minim ServerおよびTwonkyはユーザーが本体操作で任意にインストールするかたちとなる(最新の海外向けファームウェアで、インストール機能が追加される)。ユーザーはTwonkyとMinimの双方を利用することができる。

発表会では、MELCOのサーバーがただ簡単に使えるだけというだけではなく、“Intelligent”つまりライブラリ管理やブラウジング、そしてもちろん音質面でも優れた音楽再生スタイルを提案し続けるものである、ということを強くアピールしていた。

N10、N100の欧州向けブラックモデルも披露

上述の通り、Minim ServerならびにSongKongへの対応は、まずは欧州向け製品でのみ実施される。。日本向けについてはローカライズや言語の問題があるためすぐに対応は難しいが、ユーザーの反響を見ながら今後の対応を検討するということだ。

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