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公開日 2006/03/08 20:52

J:COM、250GB HDD/デジタルWチューナー搭載STBを月額840円で提供

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「HDR」用のSTB「JC-5000」
(株)ジュピターテレコムは、「J:COM TVデジタル」加入者向けに、250GB HDDとデジタルダブルチューナーを装備した新セットトップボックスを、月額追加料金840円(税込)で提供する新サービス「HDR」を3月15日から開始する。

HDD内蔵型STBを提供するのは国内のCATV事業者で初めて。利用には、同社のデジタルテレビサービス「J:COM TVデジタル」の使用料金(月額5,229円)に加え、「HDR」の月額追加料金840円が必要。

「HDR」というサービス名称には、High Definition Recorder(ハイビジョン録画)、High Spec Double Tuner Recorder(ダブルチューナーによる 多機能録画)、Hard Disc Recorder(ハードディスク録画)の三つの意味を込めたという。


サービス開始スケジュール
関東エリアでは3月15日に申込み受付を開始、4月15日からサービスを開始する。札幌・関西・九州の各サービスエリアでは4月15日申込み受付開始、5月15 日からのサービス開始を予定する。

STBのモデル名は「JC-5000」で、韓国HUMAX社から提供を受ける。HUMAX社は1989年に設立したメーカーで、1996年にはDVB衛星用STBをアジアで初めて開発するなど、この分野で高い技術力を持つ。衛星放送用のSTBでは世界第2位で、事業をアメリカ、ヨーロッパ、中東など世界中で展開している。

「JC-5000」は、地上デジタル、BSデジタル、ケーブルデジタル対応の3波チューナーを2基搭載。2番組同時録画や2番組同時視聴が行える。また2番組同時録画をしながらの録画コンテンツ再生にも対応。録画モードは、信号をそのまま記録するストリーム録画のみ。タイムシフト再生機能も備える。

本機のリモコン

背面端子部。HDMI端子は装備しない

HDDは250GBで、HD番組は約20時間、SD番組は約60時間の録画が可能。地上デジタル、BSデジタル、ケーブルデジタルの番組をシームレスに表示できるEPGを備え、任意の番組をボタン一つで録画可能なほか、ジャンル検索やキーワード検索機能も備える。野球延長時の録画時間追従も可能。EPGの表示速度はかなり高速だ。

EPG表示。3つの放送をシームレスに表示する

ジャンル検索画面

キーワード検索機能も装備

録画番組は「プレイリスト」画面から選択・再生する。プレイリスト画面では、番組名のリスト表示のほか、サムネイル表示も可能。同時に表示するサムネイルは3つで、横方向にスクロールすることができる。

プレイリストの表示例。写真はテキストで表示したところ

予約設定画面で毎週予約録画も設定できる

録画した番組は、i.Link経由でD-VHSやRec-POTなどにムーブすることが可能。DVDレコーダーへのムーブには対応しない。

映像出力端子は、ビデオ2系統、Sビデオ2系統、D4端子1系統。HDMI端子は装備しない。ケーブルモデムも搭載し、PPVなどにも対応。VOD用クライアントソフトを搭載すればPPVやVODサービスの利用も可能となる。


同社代表取締役 最高経営責任者の森泉知行氏
本日同社は、本サービスの記者発表会を開催した。同社代表取締役 最高経営責任者の森泉知行氏は、「当社は地上デジタル、BSデジタル、ケーブルデジタルの3つのデジタル放送に対応しており、他の事業者との差別化を図ってきたが、今回の『HDR』投入でさらにこの分野を拡大強化する。当社にとってこの3、4月は、中小事業者向けサービス『SOHO』を開始するほか、『インタラクTV』も全局で展開し、さらに『HDR』を始めるなど、非常に重要な時期」と説明。矢継ぎ早の新サービス投入で攻勢をかける考えだ。

同社取締役 商品戦略本部長の加藤徹氏は、「当社では、インターネット/テレビ/電話の『トリプルプレイ』はもちろん、ウィルコムと提携して開始したモバイル事業も合わせ、『グランドスラム・サービス』を提供する」と宣言。その一方で同氏は、「多種多様なサービスでユーザーベネフィットを高めることは必要だが、やはりテレビの商品力を強化するのが最も重要」と述べ、「J:COMではすべてのHDチャンネルを提供するなどデジタルテレビに注力しており、デジタル加入世帯は70万世帯を突破した。2008年末には全世帯をデジタル化したいと考えており、そのためにも今年末には50%強、約100万世帯のデジタルサービス加入を目標としている」とした。

同社取締役 商品戦略本部長の加藤徹氏

「トリプルプレイからグランドスラムへ」が合い言葉

加藤氏は、「デジタル率を上げるための有力なサービスとなるのが今回の『HDR』」と続け、「当社で実施した調査では、追加料金800円の場合、約50%のユーザーが利用意向を持っている。これはこの種の調査ではかなり高い数値で、1,000円から1,500円までくらいなら許容するというユーザーも多い。非常にニーズが大きいサービスと言える」と自信を示した。


市販HDD内蔵DVDレコーダーとの比較表
また、製品の仕様については「市販のHDD内蔵DVDレコーダーでは、デジタルチューナーを2基搭載しているものはほとんどない。あっても販売価格は10万円を超える。今回のSTBは月額800円で、10万円に到達するまでには10年程度かかる」と説明。「価格と機能のバランスでユーザーを満足させるのは『HDR』だ」と意気込みを示した。

なお同社では、テレビ画面からリモコン操作でニュースや天気予報、ゲーム、料理のレシピや行政・地域情報などを閲覧できるサービス「インタラクTV」を、4月3日から全局のJ:COM デジタル加入者に提供すると発表した。本サービスは昨年10月3日から関西エリアでトライアルを行ってきたが、「反響が大きく、潜在的ニーズが判断したため、サービスエリア全域での展開を決定した」という。利用には申込や追加料金は必要なく、接続などを変える必要もない。

【問い合わせ先】
ジュピターテレコム
TEL/0120-999-000

(Phile-web編集部)

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