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公開日 2008/04/16 17:43
<Display 2008>ビクター、最薄部3.9cmの“スリムタイプ液晶テレビ”やリアルタイム2D/3D変換技術を出展
フラットパネルディスプレイの総合展示会「Display 2008」が16日から18日まで、東京ビッグサイトで開催されている。ここでは、AVファンになじみの深いメーカーを中心に、その出展内容を紹介していこう。
■最薄部3.9cmの“スリムタイプ液晶テレビ”
日本ビクターのブースでは、同社の独自技術による民生用・業務用ディスプレイの出展を見ることができる。中でも注目を浴びていたのが、欧州で発売が開始されている、最薄部3.9cmを実現した“スリムタイプ液晶テレビ”「LT-46DS9」「LT-42DS9」の2モデルだ。型番の“DS”は“Digital Slim”より命名されているという。
オリジナルバックライトユニットにより、いずれもチューナーを本体に搭載しながら、ディスプレイ部の奥行きを最薄部で「3.9cm」という極薄設計を実現した点に注目が集まる。本体質量は42V型で20kg弱という軽量設計も実現されている。
42V型モデルは3月末より欧州で販売が開始されており、46V型についても発売される予定だという。なお日本での販売予定については「現在のところ未定」(展示説明員)であるとのことだ。
チューナー構成はデジタル×1/アナログ×1。欧州では販売される地域におけるデジタル放送の普及状況に合わせて、デジタルチューナーを搭載する「DS9」シリーズ、非搭載の「S90」シリーズと仕様の異なるモデルを展開している。デジタルチューナー搭載の42V型モデル「LT-42DS9」の参考販売価格は1,799ユーロ前後。
映像処理回路には、国内で販売されている液晶テレビにも搭載されている“GENESSA”エンジンをベースにした“DynaPix HD”エンジンを搭載。パネルは1920×1080画素のフルHD対応だが、倍速駆動は搭載されていない。音声面では豊かな低域再生を実現する「MaxxBass」が採用されている。
ディスプレイ部のベゼル幅も2.3cmというスリムなデザインを実現。フロアスタンドには光沢処理が施されている。ディスプレイ下側にスピーカー部がコンパクトに収められている。
■リアルタイム2D/3D変換技術のデモ展示
ブースの中央では同社の独自技術により開発されたという、ハイビジョン映像のリアルタイム3D変換技術のデモンストレーションが行われていた。
こちらの技術は従来の「2D高精細映像」を、独自技術によるリアルタイム信号処理で擬似的な「3D映像」に変換するというもの。今回のような大規模なディスプレイの展示イベントで紹介されるのは初めての機会であるという(展示説明員)。
遠近法的なシーン構造推定と視覚心理学的知見の融合に基づいて、「奥行き感」のある擬似立体映像の生成を実現。映像の違和感やリアルタイム処理を行うことによる破綻が少なく、目の疲れにくい疑似立体化が行えることが本技術の特徴だという。今回はデモ機となる液晶テレビに有沢製作所の偏光フィルム“X-pol”を取り付け、リアルタイム2D/3D変換機を通して偶数・奇数ラインで左右チャンネルを振り分けた720pの映像を表示し、専用の3D視聴用メガネで視聴する体験デモが行われていた。
本技術はハイビジョン放送の映像だけでなく、DVDなどのメディアに収録されたコンテンツ、デジタルビデオカメラで撮影したプライベート映像などにも適用させることが可能であるという。映像信号は1080i/720p/480p/480iに対応。現在本技術のアルゴリズム情報はカナダのSensio Technologies社にライセンス供与されており、他社とも供与の交渉が進められているという。また米国では本技術を搭載した商品も間近に控えているそうだ(展示説明員)。
■フルHD倍速液晶テレビ「LH905」シリーズ
次世代高画質エンジン「GENESSAプレミアム」を搭載するフルHD倍速液晶テレビ「LT-47LH905」「LT-42LH905」も展示。こちらでは実機を使った画質のデモと、120Hz駆動対応パネルの搭載による、動画表示性能のデモが行われている。
■タッチパネルディスプレイ“ユビコムウインドウ”/業務用マルチフォーマット液晶モニター
こちらは(株)アシストの協賛により開発されたタッチパネル方式のショーウィンドウ“ユビコムウインド”のデモ。フィルムセンサーシートとモニターを組み合わせた、操作性・設置性の高い業務用途のディスプレイが提案されている。
設置の方法については、ガラス、またはアクリルのウインドウの内側に、透明なフィルムタイプのセンサーを取り付け、RS 232C接続によりコンテンツやアプリケーションをインストールしたPCとつないで、ユーザーの操作内容をウインドウ越しのモニターに表示するというもの。様々なショーウインドウに独自のセンサーを取り付けるだけで、タッチパネルディスプレイ環境が構築できるというメリットがある。またユーザーが操作を行う際にはモニターに直接触れることがないため、機器へのダメージも軽減することができる。製品に付属するソフトウェア感度調整により、スムーズなタッチ操作が可能になっている。
現在量産機の準備が整えられており、既に納入実績もあるという。今後は46インチと32インチをメインに展開される予定だ(展示説明員)。
また業務用途に展開する24/20/17/9V型のマルチフォーマット液晶モニターも、そのラインアップが展示されている。HD/SDI信号に対応する入出力端子を含む、様々なフォーマットに対応するモニターとして、プロが要望する高画質を実現。主に放送局用途での展開が視野に入れられているという。
(Phile-web編集部)
■最薄部3.9cmの“スリムタイプ液晶テレビ”
日本ビクターのブースでは、同社の独自技術による民生用・業務用ディスプレイの出展を見ることができる。中でも注目を浴びていたのが、欧州で発売が開始されている、最薄部3.9cmを実現した“スリムタイプ液晶テレビ”「LT-46DS9」「LT-42DS9」の2モデルだ。型番の“DS”は“Digital Slim”より命名されているという。
オリジナルバックライトユニットにより、いずれもチューナーを本体に搭載しながら、ディスプレイ部の奥行きを最薄部で「3.9cm」という極薄設計を実現した点に注目が集まる。本体質量は42V型で20kg弱という軽量設計も実現されている。
42V型モデルは3月末より欧州で販売が開始されており、46V型についても発売される予定だという。なお日本での販売予定については「現在のところ未定」(展示説明員)であるとのことだ。
チューナー構成はデジタル×1/アナログ×1。欧州では販売される地域におけるデジタル放送の普及状況に合わせて、デジタルチューナーを搭載する「DS9」シリーズ、非搭載の「S90」シリーズと仕様の異なるモデルを展開している。デジタルチューナー搭載の42V型モデル「LT-42DS9」の参考販売価格は1,799ユーロ前後。
映像処理回路には、国内で販売されている液晶テレビにも搭載されている“GENESSA”エンジンをベースにした“DynaPix HD”エンジンを搭載。パネルは1920×1080画素のフルHD対応だが、倍速駆動は搭載されていない。音声面では豊かな低域再生を実現する「MaxxBass」が採用されている。
ディスプレイ部のベゼル幅も2.3cmというスリムなデザインを実現。フロアスタンドには光沢処理が施されている。ディスプレイ下側にスピーカー部がコンパクトに収められている。
■リアルタイム2D/3D変換技術のデモ展示
ブースの中央では同社の独自技術により開発されたという、ハイビジョン映像のリアルタイム3D変換技術のデモンストレーションが行われていた。
こちらの技術は従来の「2D高精細映像」を、独自技術によるリアルタイム信号処理で擬似的な「3D映像」に変換するというもの。今回のような大規模なディスプレイの展示イベントで紹介されるのは初めての機会であるという(展示説明員)。
遠近法的なシーン構造推定と視覚心理学的知見の融合に基づいて、「奥行き感」のある擬似立体映像の生成を実現。映像の違和感やリアルタイム処理を行うことによる破綻が少なく、目の疲れにくい疑似立体化が行えることが本技術の特徴だという。今回はデモ機となる液晶テレビに有沢製作所の偏光フィルム“X-pol”を取り付け、リアルタイム2D/3D変換機を通して偶数・奇数ラインで左右チャンネルを振り分けた720pの映像を表示し、専用の3D視聴用メガネで視聴する体験デモが行われていた。
本技術はハイビジョン放送の映像だけでなく、DVDなどのメディアに収録されたコンテンツ、デジタルビデオカメラで撮影したプライベート映像などにも適用させることが可能であるという。映像信号は1080i/720p/480p/480iに対応。現在本技術のアルゴリズム情報はカナダのSensio Technologies社にライセンス供与されており、他社とも供与の交渉が進められているという。また米国では本技術を搭載した商品も間近に控えているそうだ(展示説明員)。
■フルHD倍速液晶テレビ「LH905」シリーズ
次世代高画質エンジン「GENESSAプレミアム」を搭載するフルHD倍速液晶テレビ「LT-47LH905」「LT-42LH905」も展示。こちらでは実機を使った画質のデモと、120Hz駆動対応パネルの搭載による、動画表示性能のデモが行われている。
■タッチパネルディスプレイ“ユビコムウインドウ”/業務用マルチフォーマット液晶モニター
こちらは(株)アシストの協賛により開発されたタッチパネル方式のショーウィンドウ“ユビコムウインド”のデモ。フィルムセンサーシートとモニターを組み合わせた、操作性・設置性の高い業務用途のディスプレイが提案されている。
設置の方法については、ガラス、またはアクリルのウインドウの内側に、透明なフィルムタイプのセンサーを取り付け、RS 232C接続によりコンテンツやアプリケーションをインストールしたPCとつないで、ユーザーの操作内容をウインドウ越しのモニターに表示するというもの。様々なショーウインドウに独自のセンサーを取り付けるだけで、タッチパネルディスプレイ環境が構築できるというメリットがある。またユーザーが操作を行う際にはモニターに直接触れることがないため、機器へのダメージも軽減することができる。製品に付属するソフトウェア感度調整により、スムーズなタッチ操作が可能になっている。
現在量産機の準備が整えられており、既に納入実績もあるという。今後は46インチと32インチをメインに展開される予定だ(展示説明員)。
また業務用途に展開する24/20/17/9V型のマルチフォーマット液晶モニターも、そのラインアップが展示されている。HD/SDI信号に対応する入出力端子を含む、様々なフォーマットに対応するモニターとして、プロが要望する高画質を実現。主に放送局用途での展開が視野に入れられているという。
(Phile-web編集部)