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公開日 2009/02/13 18:19
NTT、SVC規格準拠のフルHD対応スケーラブル映像コーデックを開発
サイマルキャストに比べてデータ量を10〜30%程度低減
日本電信電話(株)(NTT)は、MPEG-4 AVC/H.264の拡張規格でフルHD対応のSVC(Scalable Video Coding)に準拠した映像コーデックを開発したと発表した。
同社が開発したのは、エンコーダとデコーダ。本エンコーダ・デコーダはソフトウェアで構成されており、フルHDTVからモバイルまでの様々な解像度映像を1つの圧縮データで再生できる「スケーラブル映像圧縮」という機能を実現するもの。
エンコーダによる圧縮データの生成と、デコーダによる複数解像度映像の再生を、ともにリアルタイムで処理することが可能で、これらの機能をフルHDの解像度で実現したのは世界初だという。
従来、映像データの圧縮には同一の映像コンテンツであっても異なる解像度ごとにそれぞれ独立した圧縮処理するサイマルキャスト方式をとっていた。それに対して、スケーラブル映像圧縮では1つの圧縮データから異なる複数の解像度の映像を再生することが可能。この技術を用いると、サイマルキャストに比べてデータ量を10〜30%程度減らすことができるため、ネットワーク帯域やディスク容量を有効に利用できる。
スケーラブル映像圧縮では、最下位階層から上位階層に向かって圧縮処理を階層毎に行う。その際、下位階層と上位階層で同じ位置となる領域では圧縮処理のために必要な情報に相関があるため、下位階層で得られた情報を上位階層で効果的に利用することにより多数ある圧縮方法(モード)の候補を限定。これらの処理により、全ての処理を行う場合に比べて演算量を5%程度に削減する。
また、上述の「階層構造を利用した高速モード選択」を効率的に実現するため、「階層ストライプ並列エンコーディング技術」を開発。画面の処理領域をコア毎に割り当て、その際に各々のコアで処理する画面領域を全ての階層で同一とすることにより、下位階層の情報を上位階層で効率よく利用できるようにした。これにより、市販のパソコンでリアルタイム処理することを実現している。
同社では、今後は、コンテンツ流通やコミュニケーションサービス等、事業への適用に向けた検討を行っていくとともに、フルHDを超える高解像度映像への対応についても検討していく予定だとしている。また、4月にラスベガスで開催されるNAB2009に本技術を出展予定であることも併せて発表した。
【問い合わせ先】
NTTサイバーコミュニケーション総合研究所
Tel/046-859-2032
同社が開発したのは、エンコーダとデコーダ。本エンコーダ・デコーダはソフトウェアで構成されており、フルHDTVからモバイルまでの様々な解像度映像を1つの圧縮データで再生できる「スケーラブル映像圧縮」という機能を実現するもの。
エンコーダによる圧縮データの生成と、デコーダによる複数解像度映像の再生を、ともにリアルタイムで処理することが可能で、これらの機能をフルHDの解像度で実現したのは世界初だという。
従来、映像データの圧縮には同一の映像コンテンツであっても異なる解像度ごとにそれぞれ独立した圧縮処理するサイマルキャスト方式をとっていた。それに対して、スケーラブル映像圧縮では1つの圧縮データから異なる複数の解像度の映像を再生することが可能。この技術を用いると、サイマルキャストに比べてデータ量を10〜30%程度減らすことができるため、ネットワーク帯域やディスク容量を有効に利用できる。
スケーラブル映像圧縮では、最下位階層から上位階層に向かって圧縮処理を階層毎に行う。その際、下位階層と上位階層で同じ位置となる領域では圧縮処理のために必要な情報に相関があるため、下位階層で得られた情報を上位階層で効果的に利用することにより多数ある圧縮方法(モード)の候補を限定。これらの処理により、全ての処理を行う場合に比べて演算量を5%程度に削減する。
また、上述の「階層構造を利用した高速モード選択」を効率的に実現するため、「階層ストライプ並列エンコーディング技術」を開発。画面の処理領域をコア毎に割り当て、その際に各々のコアで処理する画面領域を全ての階層で同一とすることにより、下位階層の情報を上位階層で効率よく利用できるようにした。これにより、市販のパソコンでリアルタイム処理することを実現している。
同社では、今後は、コンテンツ流通やコミュニケーションサービス等、事業への適用に向けた検討を行っていくとともに、フルHDを超える高解像度映像への対応についても検討していく予定だとしている。また、4月にラスベガスで開催されるNAB2009に本技術を出展予定であることも併せて発表した。
【問い合わせ先】
NTTサイバーコミュニケーション総合研究所
Tel/046-859-2032