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公開日 2009/09/02 21:57
IFA2009プレスデイが開幕−メッセ・ベルリンがオープニング・プレスカンファレンスを開催
IFA2009レポート
世界最大のコンシューマー・エレクトロニクスショー「IFA2009」が9月4日より開幕する。2日からは一般公開に先駆け、主催メッセ・ベルリン社や大手メーカーによるプレスカンファレンスなどのイベントが開催される。
プレスデイ初日の2日は、IFA2009を主催するメッセ・ベルリン社によるインターナショナル・プレスカンファレンスが午後13時より執り行われた。
プレスカンファレンスにはメッセ・ベルリン社C.O.O.のChristian Goeke氏、ならびにIFA Executive DirectorのJens Heitecker氏が登壇し、IFA2009のハイライトを紹介した。
世界的な経済環境の悪化が伝えられる中での開催となったIFA2009だが、今年のイベントも1,164の出展社を確保。総面積121,000平方メートルの広大な展示スペースをフル稼働させて、数々のレコードを記録した昨年と同様のスケールでイベントを展開する。このように“不況にも強いIFA”を証明してみせたことについてGoeke氏は、「業界をリードする大手企業の参加、または昨年からIFAのパートナーとして加わったホーム・アプライアンスのメジャーブランドの多くが、世界的に困難な状況の中で安定したIFAの成長と成功を支えてくれている」と評価。「IFAは世界最大のCEショーとしての地位を揺るぎないものにしつつある。世界の市場がIFAの最新動向に注目しており、出展内容はクリスマス商戦からの国際的なビジネストレンドを牽引していくものばかりだ。市場を反映する鏡であるIFAへの参加、或いは注目無くしては、もはやビジネスでの成功を得ることはできないだろう」とコメントを加えた。
オーディオ・ビジュアルの出展分野では、パイオニアやゼンハイザーといった世界的に多くのファンを集めるブランドが帰ってきた。また先のニュースでもご紹介したように、ビクターとケンウッドが共同で出展するブースには、それぞれのブランドから最新の製品と技術が展示される。ホームアプライアンスでは、ボッシュやシーメンス、ミーレ、デロンギなど欧州のコンシューマが憧れるメジャーブランドが大規模な展示を行う。また通信分野ではVodafoneが大規模なブースを持つことでも注目を集めている。
プレスカンファレンスに出席したgfu(ドイツ民生通信エレクトロニクス協会)のRainer Hecker氏は、今年のIFA2009におけるトレンドを予測した。
「IFAは“出展者、トレードビジター、一般来場者のすべてに満足できるイベント”をコンセプトに成功を収めてきた。それぞれのニーズを的確に捉えながら、市場のけん引役としての役割を大きくしてきた。今やメジャー企業、ブランドにとって大きなビジネスポイントとなっており、経済予測のための重要なシュミレーターとしての役割も担っている」とHecker氏は語る。
昨今のヨーロッパ市場についてコメントを加えたHecker氏は「グローバルCE市場はいま、商品サイクルの加速化、市場の集約化、または価格競争と言った、いくつかの大きな課題を背負ってペースダウンを余儀なくされている。一方で、ドイツでは消費者の購買意欲が衰えておらず、例えば薄型テレビ製品の人気と注目がますます高まっており、ハイビジョン対応の大画面テレビも売上を伸ばしている。またモバイル機器の成長も安定している。テレビ、洗濯機などコモディティ商品は省エネ性能が如何に優れているかという点もコンシューマーにとって注目すべきポイントとなっている」と語る。Hecker氏が示したGfKの調査では、殊にドイツ、イタリア、フランス、英国、アメリカのコンシューマーが特に省エネ性能へ高い関心を寄せ始めているというデータも示された。
IFA2009におけるコンシューマ・エレクトロニクスの出展では、高画質なHDTV、IPTVの革新的なサービス、3Dディスプレイのプロトタイプがハイライトされそうだ。Blu-rayディスクの高品位なエンタテインメントも注目が集まっている。また高機能なネットワーク商品と、それらが結びつくことでもたらされる高度なインタラクションサービスに対する人々の関心も高いという。
また8月に開催された「ベルリン世界陸上」がドイツの放送局によりハイビジョン放送されたことがトリガーになって、HDTVの放送もドイツでブレイクの兆しを見せている。今年のクリスマスにはドイツの大手放送局であるARD、ZDFが試験放送をスタートし、2010年2月からのレギュラーチャンネルの開始を宣言。民間の放送局やケーブル放送局も、これに続くかたちでハイビジョン放送進出を計画している。
続いてホームアプライアンス分野のトレンドをZVEI(ドイツ電機工業会)のReinhard Zinkann氏が紹介した。IFAに2008年から新たに加わったホームアプライアンスについて、Zinkann氏は「昨年デビューして大きな成功を収めることができた。CE業界の展示と一体になったことで、コンシューマーにとっての豊かなライフスタイルをイメージさせる相乗効果が得られた。ホームアプライアンスのメジャーメーカーにとって、、経済危機の環境下でも、それぞれの商品とブランドを強くアピールしていくことの重要性を大きく認識させたイベントとなった」と評価した。
ホームアプライアンス商品のヨーロッパにおける市場動向について、特に洗濯機や冷蔵庫など買い替え需要が高まりつつあるという。キーワードは“省エネ性能”であるという。またコンシューマーのライフスタイルを豊かにするクオリティ&コンフォート商品への関心も高く、美容・ウェルネスグッズや、ハイエンドのコーヒーメーカーも人気が高い製品ジャンルの一つだ。
2日のソニーを皮切りに、3日までのプレスデイ期間中はパナソニック、東芝、シャープ、フィリップスをはじめ、国内・海外の大手メーカーによるプレス・カンファレンスも開催が予定されており、そこで発表される各社の戦略や最新商品にも注目が集まっている。それぞれのプレスカンファレンスの模様、ならびに4日の本開催以後のIFA速報レポートをお届していく。ぜひご注目いただきたい。
プレスデイ初日の2日は、IFA2009を主催するメッセ・ベルリン社によるインターナショナル・プレスカンファレンスが午後13時より執り行われた。
プレスカンファレンスにはメッセ・ベルリン社C.O.O.のChristian Goeke氏、ならびにIFA Executive DirectorのJens Heitecker氏が登壇し、IFA2009のハイライトを紹介した。
世界的な経済環境の悪化が伝えられる中での開催となったIFA2009だが、今年のイベントも1,164の出展社を確保。総面積121,000平方メートルの広大な展示スペースをフル稼働させて、数々のレコードを記録した昨年と同様のスケールでイベントを展開する。このように“不況にも強いIFA”を証明してみせたことについてGoeke氏は、「業界をリードする大手企業の参加、または昨年からIFAのパートナーとして加わったホーム・アプライアンスのメジャーブランドの多くが、世界的に困難な状況の中で安定したIFAの成長と成功を支えてくれている」と評価。「IFAは世界最大のCEショーとしての地位を揺るぎないものにしつつある。世界の市場がIFAの最新動向に注目しており、出展内容はクリスマス商戦からの国際的なビジネストレンドを牽引していくものばかりだ。市場を反映する鏡であるIFAへの参加、或いは注目無くしては、もはやビジネスでの成功を得ることはできないだろう」とコメントを加えた。
オーディオ・ビジュアルの出展分野では、パイオニアやゼンハイザーといった世界的に多くのファンを集めるブランドが帰ってきた。また先のニュースでもご紹介したように、ビクターとケンウッドが共同で出展するブースには、それぞれのブランドから最新の製品と技術が展示される。ホームアプライアンスでは、ボッシュやシーメンス、ミーレ、デロンギなど欧州のコンシューマが憧れるメジャーブランドが大規模な展示を行う。また通信分野ではVodafoneが大規模なブースを持つことでも注目を集めている。
プレスカンファレンスに出席したgfu(ドイツ民生通信エレクトロニクス協会)のRainer Hecker氏は、今年のIFA2009におけるトレンドを予測した。
「IFAは“出展者、トレードビジター、一般来場者のすべてに満足できるイベント”をコンセプトに成功を収めてきた。それぞれのニーズを的確に捉えながら、市場のけん引役としての役割を大きくしてきた。今やメジャー企業、ブランドにとって大きなビジネスポイントとなっており、経済予測のための重要なシュミレーターとしての役割も担っている」とHecker氏は語る。
昨今のヨーロッパ市場についてコメントを加えたHecker氏は「グローバルCE市場はいま、商品サイクルの加速化、市場の集約化、または価格競争と言った、いくつかの大きな課題を背負ってペースダウンを余儀なくされている。一方で、ドイツでは消費者の購買意欲が衰えておらず、例えば薄型テレビ製品の人気と注目がますます高まっており、ハイビジョン対応の大画面テレビも売上を伸ばしている。またモバイル機器の成長も安定している。テレビ、洗濯機などコモディティ商品は省エネ性能が如何に優れているかという点もコンシューマーにとって注目すべきポイントとなっている」と語る。Hecker氏が示したGfKの調査では、殊にドイツ、イタリア、フランス、英国、アメリカのコンシューマーが特に省エネ性能へ高い関心を寄せ始めているというデータも示された。
IFA2009におけるコンシューマ・エレクトロニクスの出展では、高画質なHDTV、IPTVの革新的なサービス、3Dディスプレイのプロトタイプがハイライトされそうだ。Blu-rayディスクの高品位なエンタテインメントも注目が集まっている。また高機能なネットワーク商品と、それらが結びつくことでもたらされる高度なインタラクションサービスに対する人々の関心も高いという。
また8月に開催された「ベルリン世界陸上」がドイツの放送局によりハイビジョン放送されたことがトリガーになって、HDTVの放送もドイツでブレイクの兆しを見せている。今年のクリスマスにはドイツの大手放送局であるARD、ZDFが試験放送をスタートし、2010年2月からのレギュラーチャンネルの開始を宣言。民間の放送局やケーブル放送局も、これに続くかたちでハイビジョン放送進出を計画している。
続いてホームアプライアンス分野のトレンドをZVEI(ドイツ電機工業会)のReinhard Zinkann氏が紹介した。IFAに2008年から新たに加わったホームアプライアンスについて、Zinkann氏は「昨年デビューして大きな成功を収めることができた。CE業界の展示と一体になったことで、コンシューマーにとっての豊かなライフスタイルをイメージさせる相乗効果が得られた。ホームアプライアンスのメジャーメーカーにとって、、経済危機の環境下でも、それぞれの商品とブランドを強くアピールしていくことの重要性を大きく認識させたイベントとなった」と評価した。
ホームアプライアンス商品のヨーロッパにおける市場動向について、特に洗濯機や冷蔵庫など買い替え需要が高まりつつあるという。キーワードは“省エネ性能”であるという。またコンシューマーのライフスタイルを豊かにするクオリティ&コンフォート商品への関心も高く、美容・ウェルネスグッズや、ハイエンドのコーヒーメーカーも人気が高い製品ジャンルの一つだ。
2日のソニーを皮切りに、3日までのプレスデイ期間中はパナソニック、東芝、シャープ、フィリップスをはじめ、国内・海外の大手メーカーによるプレス・カンファレンスも開催が予定されており、そこで発表される各社の戦略や最新商品にも注目が集まっている。それぞれのプレスカンファレンスの模様、ならびに4日の本開催以後のIFA速報レポートをお届していく。ぜひご注目いただきたい。