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公開日 2010/04/12 12:54
【詳報】シャープ、4原色パネル採用の3D液晶テレビを今夏発売
4つの「オンリーワン」技術を融合
シャープは、RGB+Yの4原色パネルを採用したテレビ向けの3D液晶ディスプレイを開発。今回開発した技術を搭載した液晶テレビを5月に発表し、夏商戦に向けて発売すると発表した。欧州や中国でも年内をめどに順次販売を開始する。
今回の発表にあわせ、同社の3D技術を解説するサイトもオープンした。
試作したパネルのサイズは60インチで、既にAQUOSで採用されているUV2A技術に、4原色技術を組み合わせた。
4原色技術は今年1月のInternational CESで発表され、すでに北米では「Quattron」という名称で2Dテレビに採用されている。同社 常務執行役員の水嶋繁光氏は「ご存じのように、従来のテレビはブラウン管を含め、RGBの3原色だった。今回の4原色化は、テレビの50年以上にわたる歴史を塗り替える大きな出来事だ。色再現性が向上するだけでなく、透過率が20%向上するので従来比1.2倍以上の明るい映像が実現できる点もポイントだ」と解説した。
さらに水嶋氏は、4原色の実現には「これまでの3色の色信号処理から4原色系の色信号変換技術に変更する必要があった」ほか、「画素面積の最適化設計に加え、原色の色設計も抜本的に変更した」と述べ、実現にあたって多くの技術的課題を解決したことを説明。「写真フィルムや映画フィルムも4色化されているものが多いが、今後、テレビも4原色の時代になる」と宣言した。なお4原色技術を搭載することで、3Dだけでなく2D表示時の画質も向上するという。
また、新たに3Dテレビ向け液晶パネル用の信号処理技術「FRED」(Frame Rate Enhanced Driving)も採用。FREDはシングル信号配線で240Hz駆動を実現するもので、データドライバー数が半減するため消費電力を低減できるという特徴を持つ。
この技術について水嶋氏は「これまでの240Hz駆動のテレビは、信号ラインを倍に増やし、二つの走査ラインを動かすことで擬似的に240Hzを達成していたに過ぎない。まさしく苦肉の策であり、消費電力も大きくなる」とし、「シャープはシングル信号配線というシンプルな構造で240Hz駆動を実現した。配線がシングルなので消費電力を下げられるほか、開口率を上げられるというメリットもある」という。
さらに画面横にLEDバックライトをマウントし、薄型モジュールでスキャニングバックライトを実現する「サイドマウントスキャニングLEDバックライト技術」も備えた。液晶の書き込みに合わせて上から下へバックライトを順次光らせる技術で、3D表示時のクロストークを抑えるほか、輝度向上や薄型化が可能というメリットもあわせもつ。
なお、デモに使われていた試作機は左右にLEDバックライトを配置しており、分割エリア数は5つだったが、製品化する際にエリア数をいくつにするかは検討中という。
今回開発した3D液晶ディスプレイは、これら4つの技術を搭載することで、非搭載のパネルに比べ約1.8倍の輝度を実現。またクロストークが極めて少ない点も特徴となる。
本日同社は、この技術に関する記者発表会を開催。代表取締役 兼 副社長執行役員 AVシステム事業統轄 松本雅史氏は、同社が長年にわたって3Dの開発を行ってきたことを説明し、「2002年には2D/3D切替が可能な携帯電話を発売し、2003年には3D対応液晶を搭載したノートパソコンを世界で初めて販売した。3Dのリーディングカンパニーと自負している」とした。
また松本氏は3Dテレビの需要予測について「複数の調査機関のデータでも、2011年以降本格的に立ち上がると予測されている。場合によってはこれが1年前倒しになることも考えられる」とし、「ただし、これまでの3Dテレビには暗くて見にくいという課題があった。今回の新パネルでは業界最高レベルの輝度を実現した」とアピールした。
続いて、同社 研究開発本部長 常務執行役員の水嶋繁光氏が、今回開発したパネルの詳細な技術説明を行った。同氏は、「複数人が視聴するテレビの3D表示は、現時点ではアクティブシャッター方式が最も優れている」としながらも、「従来のアクティブシャッター方式には、明るさが不足する、クロストークが発生する、映像の鮮やかさが低下するという3つの課題があった」と指摘。今回開発したパネルではこれらの課題を高次元で解決したという。
まず明るさの問題について水嶋氏は、「アクティブシャッター方式で3D表示を行うと、明るさがパネルで約1/4になり、さらにアクティブシャッターメガネで半分以下になる。2D表示時に比べ、明るさが約1/10に低減することになる。これは液晶でもプラズマでも同様だ」とし、「そこで当社では、3Dテレビにはどの程度明るさが必要か考えた。一般的な室内環境での、2Dの明るさは約500cd/m2。3Dメガネをかけると周囲も暗く見えるので、この環境下で、2D表示時と同じ『明るさ感』を得られたら良いことになる」と解説。
「アクティブシャッターを通すと、周囲の明るさは約18%に落ちる。だから一般的な室内で見るテレビの明るさである500cd/m2に18%を掛けた、90cd/m2が、メガネ越しに計測した際の明るさとして必要となる。1月のInternational CESで各社展示品を計測したが、ほとんどのメーカーは30cd/m2程度で、最大でも60cd/m2だった」とした。
続いてクロストークの問題について解説した水嶋氏は、「映像の切替スピードの不足と、メガネのコントラストの不足が、クロストーク発生の2つの大きな原因」とした上で、「これについても、明るさを犠牲にせずにクロストークを無くすには、どの程度のパネル応答速度が必要かを試算した。全面点灯の場合は1msec以下、上下2分割の場合は2msec以下が必要となる。多分割スキャン点灯の場合は4msec以下が必要となり、これでも従来のパネルの倍というスピードになる」と述べた。
なお、プラズマについて同氏は「発光応答は非常に速いが、残光が発生するためにクロストークが発生する。これを回避するには、発光が終わるのを待って次のフレームに進まなければならず、そうすると明るさが落ちてしまう。明るさとクロストークはトレードオフの関係にある」とした。
3つめの課題である「鮮やかさ」については、「3D表示時には色の鮮やかさが低下する、コントラスト感が低下するといったことが起きるが、これはパネルの基本性能を高めることで解決することができる」とした。
3つの課題を説明したあと、水嶋氏はこれらの課題を「今回の新パネルに搭載した4つのオンリーワン技術によって、高次元で克服した」とし、明るさについては「従来パネル比の光利用効率を、UV2Aで1.2倍、4原色技術で1.2倍、FRED技術で1.1倍、サイドマウントスキャニングLEDバックライトで1.1倍、計1.8倍に高めて、メガネを通して100cd/m2以上というかつてない高輝度を実現した」と説明した。
またクロストークについても、UV2Aの4msec以下という高速応答性と、スキャニングバックライトによって、「ギリギリまでクロストークを低減することができた」とした。
発表会場には他社製の3D液晶テレビや3Dプラズマテレビも展示され、実際の映像を見比べることができた。同社が測定した3D表示スペックの実測値もあわせて公開され、A社の3D液晶テレビのメガネ越し輝度は60cd/m2、クロストーク率3.4%、メガネ越しコントラストが3,500対1であるのに対し、シャープの開発したパネルは100cd/m2、2.1%、5,500対1であるという。なお、B社の3Dプラズマテレビは10〜38cd/m2、2.4%、600対1〜2,000対1程度という計測値が掲げられていた。
以下、発表会で行われた主な質疑応答をご紹介する。
Q:3Dテレビの2010年度の売上げ目標はどの程度か。また、2010年度の液晶テレビ全体の売上げ目標は。
A:3Dテレビの台数は、本年度のAQUOSのうち5〜10%を狙っていきたい。次年度以降は20〜30%と増やしていきたい。液晶テレビ全体の台数規模については、2009年度は目標だった1,000万台を達成したが、市場が全世界で膨らんでいるので、2010年度は大幅な増産を考えていきたい。
Q:4原色を採用したテレビの割合が、いつまでにどのくらいの規模になるか教えて欲しい。
A:UV2A、4原色はシャープのオリジナル技術であり、最終的には100%に持って行きたい。はじめは数十パーセントからスタートし、早い段階で100%に引き上げていく。
Q:4原色の実現にはドライバーICなど周辺メーカーのサポートが必要と思うが、その点についてはどうか。
A:4原色を実現するため、各種部材も共同開発して進めてきた。
Q:FREDについてもっと詳しく教えて欲しい。
A:一つ一つのトランジスタに許される時間が短いので、トランジスタに入れる信号の送り方を工夫し、シングル信号配線で240Hz駆動を実現した。もちろんバスラインの性能も向上させている。
Q:3Dについてはサムスンなど先行しているメーカーがあるが、コンシューマーに対する訴求の方法は。
A:当社のパネルには圧倒的な明るさというメリットがある。先ほどもご説明したとおり、2D表示時と同じ明るさ感を得るためには90cd/m2が必要なのに対し、液晶でもそこまでのものはないし、プラズマは大体10cd/m2前後で、ピーキーな信号を入れても30cd/m2台だ。我々は100cd/m2以上で、これは誰の目にもわかっていただける大きな特徴だと考えている。
またクロストークについても世界最高レベルで、ギリギリまで低減できた。道半ばではあるが、世界最高性能の3Dディスプレイに一歩近づいたのではないか。
4原色技術についても、「3よりも4の方が数字が大きくて良い」というのは直感的にお分かり頂けるのではないか。なお、4原色表示は2D表示の画質も大幅に向上させるもので、我々としては3Dと4原色は同じくらい凄い技術だと考えている。アメリカでもすでに4原色のテレビを販売しているが、非常に好評だ。
Q:今回発表した3Dパネルの量産は既に行っているのか。
A:量産化時期は、先ほど夏商戦に向けて3Dテレビを販売すると述べたが、これに間に合うように量産準備を進めている。4原色は2Dですでに始めており、UV2Aは昨年から行っている。これらを組み合わせれば3Dパネルの量産が行える。
Q:今回開発した技術を使ったパネルの他社への供給は考えているか。
A:当面はAQUOS専用で搭載していく。他社への供給は現段階では未定だ。
今回の発表にあわせ、同社の3D技術を解説するサイトもオープンした。
試作したパネルのサイズは60インチで、既にAQUOSで採用されているUV2A技術に、4原色技術を組み合わせた。
4原色技術は今年1月のInternational CESで発表され、すでに北米では「Quattron」という名称で2Dテレビに採用されている。同社 常務執行役員の水嶋繁光氏は「ご存じのように、従来のテレビはブラウン管を含め、RGBの3原色だった。今回の4原色化は、テレビの50年以上にわたる歴史を塗り替える大きな出来事だ。色再現性が向上するだけでなく、透過率が20%向上するので従来比1.2倍以上の明るい映像が実現できる点もポイントだ」と解説した。
さらに水嶋氏は、4原色の実現には「これまでの3色の色信号処理から4原色系の色信号変換技術に変更する必要があった」ほか、「画素面積の最適化設計に加え、原色の色設計も抜本的に変更した」と述べ、実現にあたって多くの技術的課題を解決したことを説明。「写真フィルムや映画フィルムも4色化されているものが多いが、今後、テレビも4原色の時代になる」と宣言した。なお4原色技術を搭載することで、3Dだけでなく2D表示時の画質も向上するという。
また、新たに3Dテレビ向け液晶パネル用の信号処理技術「FRED」(Frame Rate Enhanced Driving)も採用。FREDはシングル信号配線で240Hz駆動を実現するもので、データドライバー数が半減するため消費電力を低減できるという特徴を持つ。
この技術について水嶋氏は「これまでの240Hz駆動のテレビは、信号ラインを倍に増やし、二つの走査ラインを動かすことで擬似的に240Hzを達成していたに過ぎない。まさしく苦肉の策であり、消費電力も大きくなる」とし、「シャープはシングル信号配線というシンプルな構造で240Hz駆動を実現した。配線がシングルなので消費電力を下げられるほか、開口率を上げられるというメリットもある」という。
さらに画面横にLEDバックライトをマウントし、薄型モジュールでスキャニングバックライトを実現する「サイドマウントスキャニングLEDバックライト技術」も備えた。液晶の書き込みに合わせて上から下へバックライトを順次光らせる技術で、3D表示時のクロストークを抑えるほか、輝度向上や薄型化が可能というメリットもあわせもつ。
なお、デモに使われていた試作機は左右にLEDバックライトを配置しており、分割エリア数は5つだったが、製品化する際にエリア数をいくつにするかは検討中という。
今回開発した3D液晶ディスプレイは、これら4つの技術を搭載することで、非搭載のパネルに比べ約1.8倍の輝度を実現。またクロストークが極めて少ない点も特徴となる。
本日同社は、この技術に関する記者発表会を開催。代表取締役 兼 副社長執行役員 AVシステム事業統轄 松本雅史氏は、同社が長年にわたって3Dの開発を行ってきたことを説明し、「2002年には2D/3D切替が可能な携帯電話を発売し、2003年には3D対応液晶を搭載したノートパソコンを世界で初めて販売した。3Dのリーディングカンパニーと自負している」とした。
また松本氏は3Dテレビの需要予測について「複数の調査機関のデータでも、2011年以降本格的に立ち上がると予測されている。場合によってはこれが1年前倒しになることも考えられる」とし、「ただし、これまでの3Dテレビには暗くて見にくいという課題があった。今回の新パネルでは業界最高レベルの輝度を実現した」とアピールした。
続いて、同社 研究開発本部長 常務執行役員の水嶋繁光氏が、今回開発したパネルの詳細な技術説明を行った。同氏は、「複数人が視聴するテレビの3D表示は、現時点ではアクティブシャッター方式が最も優れている」としながらも、「従来のアクティブシャッター方式には、明るさが不足する、クロストークが発生する、映像の鮮やかさが低下するという3つの課題があった」と指摘。今回開発したパネルではこれらの課題を高次元で解決したという。
まず明るさの問題について水嶋氏は、「アクティブシャッター方式で3D表示を行うと、明るさがパネルで約1/4になり、さらにアクティブシャッターメガネで半分以下になる。2D表示時に比べ、明るさが約1/10に低減することになる。これは液晶でもプラズマでも同様だ」とし、「そこで当社では、3Dテレビにはどの程度明るさが必要か考えた。一般的な室内環境での、2Dの明るさは約500cd/m2。3Dメガネをかけると周囲も暗く見えるので、この環境下で、2D表示時と同じ『明るさ感』を得られたら良いことになる」と解説。
「アクティブシャッターを通すと、周囲の明るさは約18%に落ちる。だから一般的な室内で見るテレビの明るさである500cd/m2に18%を掛けた、90cd/m2が、メガネ越しに計測した際の明るさとして必要となる。1月のInternational CESで各社展示品を計測したが、ほとんどのメーカーは30cd/m2程度で、最大でも60cd/m2だった」とした。
続いてクロストークの問題について解説した水嶋氏は、「映像の切替スピードの不足と、メガネのコントラストの不足が、クロストーク発生の2つの大きな原因」とした上で、「これについても、明るさを犠牲にせずにクロストークを無くすには、どの程度のパネル応答速度が必要かを試算した。全面点灯の場合は1msec以下、上下2分割の場合は2msec以下が必要となる。多分割スキャン点灯の場合は4msec以下が必要となり、これでも従来のパネルの倍というスピードになる」と述べた。
なお、プラズマについて同氏は「発光応答は非常に速いが、残光が発生するためにクロストークが発生する。これを回避するには、発光が終わるのを待って次のフレームに進まなければならず、そうすると明るさが落ちてしまう。明るさとクロストークはトレードオフの関係にある」とした。
3つめの課題である「鮮やかさ」については、「3D表示時には色の鮮やかさが低下する、コントラスト感が低下するといったことが起きるが、これはパネルの基本性能を高めることで解決することができる」とした。
3つの課題を説明したあと、水嶋氏はこれらの課題を「今回の新パネルに搭載した4つのオンリーワン技術によって、高次元で克服した」とし、明るさについては「従来パネル比の光利用効率を、UV2Aで1.2倍、4原色技術で1.2倍、FRED技術で1.1倍、サイドマウントスキャニングLEDバックライトで1.1倍、計1.8倍に高めて、メガネを通して100cd/m2以上というかつてない高輝度を実現した」と説明した。
またクロストークについても、UV2Aの4msec以下という高速応答性と、スキャニングバックライトによって、「ギリギリまでクロストークを低減することができた」とした。
発表会場には他社製の3D液晶テレビや3Dプラズマテレビも展示され、実際の映像を見比べることができた。同社が測定した3D表示スペックの実測値もあわせて公開され、A社の3D液晶テレビのメガネ越し輝度は60cd/m2、クロストーク率3.4%、メガネ越しコントラストが3,500対1であるのに対し、シャープの開発したパネルは100cd/m2、2.1%、5,500対1であるという。なお、B社の3Dプラズマテレビは10〜38cd/m2、2.4%、600対1〜2,000対1程度という計測値が掲げられていた。
以下、発表会で行われた主な質疑応答をご紹介する。
Q:3Dテレビの2010年度の売上げ目標はどの程度か。また、2010年度の液晶テレビ全体の売上げ目標は。
A:3Dテレビの台数は、本年度のAQUOSのうち5〜10%を狙っていきたい。次年度以降は20〜30%と増やしていきたい。液晶テレビ全体の台数規模については、2009年度は目標だった1,000万台を達成したが、市場が全世界で膨らんでいるので、2010年度は大幅な増産を考えていきたい。
Q:4原色を採用したテレビの割合が、いつまでにどのくらいの規模になるか教えて欲しい。
A:UV2A、4原色はシャープのオリジナル技術であり、最終的には100%に持って行きたい。はじめは数十パーセントからスタートし、早い段階で100%に引き上げていく。
Q:4原色の実現にはドライバーICなど周辺メーカーのサポートが必要と思うが、その点についてはどうか。
A:4原色を実現するため、各種部材も共同開発して進めてきた。
Q:FREDについてもっと詳しく教えて欲しい。
A:一つ一つのトランジスタに許される時間が短いので、トランジスタに入れる信号の送り方を工夫し、シングル信号配線で240Hz駆動を実現した。もちろんバスラインの性能も向上させている。
Q:3Dについてはサムスンなど先行しているメーカーがあるが、コンシューマーに対する訴求の方法は。
A:当社のパネルには圧倒的な明るさというメリットがある。先ほどもご説明したとおり、2D表示時と同じ明るさ感を得るためには90cd/m2が必要なのに対し、液晶でもそこまでのものはないし、プラズマは大体10cd/m2前後で、ピーキーな信号を入れても30cd/m2台だ。我々は100cd/m2以上で、これは誰の目にもわかっていただける大きな特徴だと考えている。
またクロストークについても世界最高レベルで、ギリギリまで低減できた。道半ばではあるが、世界最高性能の3Dディスプレイに一歩近づいたのではないか。
4原色技術についても、「3よりも4の方が数字が大きくて良い」というのは直感的にお分かり頂けるのではないか。なお、4原色表示は2D表示の画質も大幅に向上させるもので、我々としては3Dと4原色は同じくらい凄い技術だと考えている。アメリカでもすでに4原色のテレビを販売しているが、非常に好評だ。
Q:今回発表した3Dパネルの量産は既に行っているのか。
A:量産化時期は、先ほど夏商戦に向けて3Dテレビを販売すると述べたが、これに間に合うように量産準備を進めている。4原色は2Dですでに始めており、UV2Aは昨年から行っている。これらを組み合わせれば3Dパネルの量産が行える。
Q:今回開発した技術を使ったパネルの他社への供給は考えているか。
A:当面はAQUOS専用で搭載していく。他社への供給は現段階では未定だ。