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公開日 2010/10/05 22:21

【CEATEC】ドイツ発の「裸眼3D」や「ジェスチャーリモコン」技術 − フラウンホーファー研究機構がデモを公開

ユニークな「デジタル試着室」も
ファイル・ウェブ編集部
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ドイツの公的応用研究機関であるフラウンホーファー研究機構は、CEATEC JAPAN展示会場のHall 4にブースを構え、裸眼3Dやジェスチャーリモコンに関連するユニークな技術を紹介している。

フラウンホーファーはドイツ国内にある59の研究所を含む80の研究ユニットにおいて、「社会に役立つ実用化のための研究」をテーマに様々な科学技術分野における応用研究を行っている。オーディオ・ビジュアルに関連する技術としてはMP3の開発や、最近では裸眼を含む3D立体視に関連する映像技術にも力を入れている。IFA2010でも山之内正氏のレポートで紹介されているように、裸眼3Dや平面スピーカーの技術展示を披露して話題を集めた(関連ニュース)。

そのフラウンホーファーは、今年のCEATECに出展し、同所の最新技術の幾つかをアピールしている。一つは「裸眼3D」対応の立体映像を表示しながら、指先の操作をセンサーで認識して、目の前に“浮かぶ”ように表示されている3Dアイコンをタッチするような感覚で操作できる「仮想3Dタッチ・スクリーン」だ。ディスプレイ部の上部に設置された2眼タイプのカメラと、独自の顔認識アプリケーションを用い、ディスプレイの前に立つ人物の「両目と顔の中心位置」を認識した後に、裸眼3Dディスプレイに人物の固有の視差に最適化した3D映像を表示する。さらにディスプレイの上部には指の動きを感知するセンサーが配置されており、画面上に表示される操作アイコンを指さした際、アイコンに割り当てられたアクションを実行するという仕組みになっている。展示説明員によれば「本技術を応用した製品が、商業施設やビジネスでの用途で実現できる」としている。

裸眼3Dの映像を表示できる仮想3Dタッチ・スクリーン

顔認識アルゴリズムにより、人物の目と顔の中心位置を認識


ディスプレイの上部にはセンサーを配置

裸眼3Dにより“浮かんでいる”ように表示されているアイコンをタップして操作する

もう一つは「ジェスチャーリモコン」の技術だ。ブースでは人物の手の動きに応じて、テレビ画面に表示される電子書籍のページ送りや、画面の拡大縮小をジェスチャーで操作するというデモが公開されていた。本技術は既にドイツの図書館で採用実績があるという。

「ジェスチャーリモコン」の技術紹介。画面に表示されているオブジェクトを

拡大できる


センサーが手の動きを感知

ディスプレイの上部に設けられたセンサーユニット

他にも「デジタル試着室」と呼ばれていたユニークなデモも体験できる。上部にカメラを設置したディスプレイを“バーチャル・ミラー”に見立て、前に立った人物が胸の前にあてがった「Tシャツ」の“色”と“イラスト”を、オンライン上のデータベースからリアルタイムに呼び出して、異なる色とイラストを交互に変えながら表示するというもの。こちらの技術では高度な3D画像処理手法を利用し、Tシャツの大まかな形状と色、中央にイラストが配置されたオブジェクトであることを解析ソフトに登録しておくことによって、人物が広げた「Tシャツ」を認識して、あたかも幾つかのTシャツを着回すような感覚で手軽に「デジタル試着」が楽しめるという使い方が提案されている。

中央にイラストを配置したTシャツを使って「デジタル試着室」の技術をデモ

緑色のTシャツが青色に。異なるイラストも表示できる


様々なTシャツを着回す感覚でデジタル試着が楽しめる

紫色のバージョン。ことわっておくが、いずれも展示説明員が手に持っているのは先ほどのグリーンのTシャツだ

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