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公開日 2011/05/12 19:57
アイキューブド研究所、光の刺激で映像認知率を高める新たな4K映像技術「ICC」を発表
4Kアプコン対応LSIを開発
I³(アイキューブド)研究所(株)は、「光の刺激」を元に人間の映像認知率を高め、高精細な4K映像をつくり出す技術「ICC(Integrated Congnitie Creation:統合脳内クリエーション)」を開発。新技術に関する記者説明会を開催した。
アイキューブド研究所は、ソニーのA³研究所を母体としており、09年8月にパートナー企業とともに独自技術の研究開発を行うオープンプラットフォーム型の研究開発企業として事業をスタートさせた。画像信号処理に関する独自の研究開発をはじめ、映像を軸とした住空間や都市空間の研究開発を産業横断的に取り組んでいる。同社の代表取締役社長である近藤哲二郎氏は、ソニーのA³研究所の所長として解像度創造技術「DRC(Digital Reality Creation)」の開発に取り組んできた人物だ。
今回同社が開発した「ICC(Integrated Congnitie Creation:統合脳内クリエーション)」は、人間が現実の風景や被写体を目で見たときに発生する「認知」の働きと同等の体験を、テレビやモニターなどの映像機器に表示された映像を視聴した際にも得られることをコンセプトにしている。
人間は自然界の景色や被写体を目で見た際、「光の刺激」を頼りに、視覚を通して脳で認知し、自らの行動につなげたり、記憶に残すという。ICCではこの人間の認知過程を、目で見た景色や被写体のみならず、テレビやモニターなどの映像視聴する際にも再現するというコンセプトを起点としている。同社では大型で高解像なディスプレイに表示される映像に、「光の刺激」の視覚認知も取り込みながら、映像の「〜感」といった定性的な情報までもが認知できる、リアルな映像をつくり出すことが可能な技術であると説明している。
今回同社ではICC技術を投入し、フルHD映像を4K(3,840×2,160画素)解像度の映像にアプコン処理できる機能などを搭載したLSIチップを独自に開発し、そのプロトタイプを説明会場に展示した。近藤氏は「今後、映像関連市場では4K超の多画素化と、これに伴ってディスプレイのさらなる大画面化が進むことが予想される」とし、次世代のディスプレイは単なる映像視聴のための端末ではなく、大勢の視聴者が同じ映像を共有しながら、映像空間を共有するためのデバイスへと進化していくことが必要になるだろうと述べた。
本日の説明会では業務用の4Kディスプレイによる、ICCのチップを通して出力された4K映像のデモや、HD解像度のディスプレイとの比較視聴も行われた。近藤氏は「DRCの技術は6世代に渡って完成度を上げてきたが、DRCはカメラのベースバンド信号をゴールに見据えたものだった。今回のICCは、DRCの映像の高解像度化やノイズ低減など、従来のリアリティ向上のアプローチをさらに進化させながら、コンセプトや規範を一変させて、“自然界の光の再現”をゴールに設定している。光をありのままに再現することにより、映像に映し出される被写体の遠近感や立体感、質感がより自然界に近いレベルまで高まり、人間の行動規範に影響する経験そのものが蘇るような映像をつくり出すことができる」と語り、その特長をアピールした。
同社は今後、ICCの技術をさらに進化させながらハードメーカーに向けてパートナーシップを呼びかけていく考えだ。近藤氏は「ICCのメリットは、大画面で高精細なディスプレイ機器と組み合わせた際に効果が大きいと考えている。来年頃からは4Kディスプレイの提案が市場で活発化してくるだろう。テレビやプロジェクター、ディスプレイに外付けするコンバーターなど、アプリケーションのスタイルを限定せずに、様々な次世代の映像機器に対して新たな価値が提案できる技術になるだろう」と期待を語った。
【問い合わせ先】
アイキューブド研究所
info@i-cubed.co.jp
アイキューブド研究所は、ソニーのA³研究所を母体としており、09年8月にパートナー企業とともに独自技術の研究開発を行うオープンプラットフォーム型の研究開発企業として事業をスタートさせた。画像信号処理に関する独自の研究開発をはじめ、映像を軸とした住空間や都市空間の研究開発を産業横断的に取り組んでいる。同社の代表取締役社長である近藤哲二郎氏は、ソニーのA³研究所の所長として解像度創造技術「DRC(Digital Reality Creation)」の開発に取り組んできた人物だ。
今回同社が開発した「ICC(Integrated Congnitie Creation:統合脳内クリエーション)」は、人間が現実の風景や被写体を目で見たときに発生する「認知」の働きと同等の体験を、テレビやモニターなどの映像機器に表示された映像を視聴した際にも得られることをコンセプトにしている。
人間は自然界の景色や被写体を目で見た際、「光の刺激」を頼りに、視覚を通して脳で認知し、自らの行動につなげたり、記憶に残すという。ICCではこの人間の認知過程を、目で見た景色や被写体のみならず、テレビやモニターなどの映像視聴する際にも再現するというコンセプトを起点としている。同社では大型で高解像なディスプレイに表示される映像に、「光の刺激」の視覚認知も取り込みながら、映像の「〜感」といった定性的な情報までもが認知できる、リアルな映像をつくり出すことが可能な技術であると説明している。
今回同社ではICC技術を投入し、フルHD映像を4K(3,840×2,160画素)解像度の映像にアプコン処理できる機能などを搭載したLSIチップを独自に開発し、そのプロトタイプを説明会場に展示した。近藤氏は「今後、映像関連市場では4K超の多画素化と、これに伴ってディスプレイのさらなる大画面化が進むことが予想される」とし、次世代のディスプレイは単なる映像視聴のための端末ではなく、大勢の視聴者が同じ映像を共有しながら、映像空間を共有するためのデバイスへと進化していくことが必要になるだろうと述べた。
本日の説明会では業務用の4Kディスプレイによる、ICCのチップを通して出力された4K映像のデモや、HD解像度のディスプレイとの比較視聴も行われた。近藤氏は「DRCの技術は6世代に渡って完成度を上げてきたが、DRCはカメラのベースバンド信号をゴールに見据えたものだった。今回のICCは、DRCの映像の高解像度化やノイズ低減など、従来のリアリティ向上のアプローチをさらに進化させながら、コンセプトや規範を一変させて、“自然界の光の再現”をゴールに設定している。光をありのままに再現することにより、映像に映し出される被写体の遠近感や立体感、質感がより自然界に近いレベルまで高まり、人間の行動規範に影響する経験そのものが蘇るような映像をつくり出すことができる」と語り、その特長をアピールした。
同社は今後、ICCの技術をさらに進化させながらハードメーカーに向けてパートナーシップを呼びかけていく考えだ。近藤氏は「ICCのメリットは、大画面で高精細なディスプレイ機器と組み合わせた際に効果が大きいと考えている。来年頃からは4Kディスプレイの提案が市場で活発化してくるだろう。テレビやプロジェクター、ディスプレイに外付けするコンバーターなど、アプリケーションのスタイルを限定せずに、様々な次世代の映像機器に対して新たな価値が提案できる技術になるだろう」と期待を語った。
【問い合わせ先】
アイキューブド研究所
info@i-cubed.co.jp