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公開日 2018/02/09 16:36
BenQ、20万円を切る4K/HDRプロジェクター「HT2550」発表会。「ゲームチェンジャーになり得るモデル」
4K/HDR対応の上位機「HT8060」も参考出展
ベンキュージャパン(株)は、BenQブランドの新製品である、4K/HDR対応ホームシアター向けDLPプロジェクター「HT2550」(関連ニュース)の説明会を開催。ベンキューアジアパシフィック社長のJeffrey Liang氏らが来日し、製品の魅力などについて語った。また発表会では、上位機種である「HT8060」の参考展示も行われた。
HT2550は2月12日に発売される。価格はオープンだが、198,000円前後での販売が予想される。
HT2550に搭載されているのは、0.47インチと小型サイズの新DMDチップだ。これによって光学系もコンパクトにでき、本体の小型・軽量化を実現した。なお、4Kプロジェクターとして質量4kg台を実現したのは本機が初めて。
DMDチップはXPR高速スイッチング技術を活用して、いわゆる画素ずらしを行うことで、830万画素の映像表示を可能としている。これは全米民生技術協会(CTA)の4K規格に準拠している。また、4Kに満たない解像度の映像も自動的にアップスケーリングする機能も備えている。
HDR10の入力に対応していることも特徴で、Ultra HD Blu-rayやVODの4K/HDR動画に対応する。HDMI端子は2系統で、うち1系統はHDMI 2.0/HDCP 2.2、もう1系統はHDMI 1.4a/HDCP 1.4対応となる。
色域はRec.709を96%カバーする。色再現性能についても、ΔEが3以下という性能を実現した。
そのほか設置性能については、1.2倍の光学ズームレンズを搭載しているほか、自動台形補正機能も備えている。
■「ホームシアター市場のゲームチェンジャーになりうる重要な製品」
ベンキューアジアパシフィック社長のJeffrey Liang氏は、「ホームシアター用の4Kプロジェクターは2年ほど前からあるが、多くの製品は大型だった。きょうベンキューは、最もアップデートされたホームシネマプロジェクターをローンチする」と、HT2550の先進性をアピールした。
またLiang氏は、これまでのベンキューのホームシアター用プロジェクターの歴史を振り返り、2008年から同市場に参入したことを紹介。2011年に「W1070」という1080p対応モデルを発売したところ、世界的な記録を達成するほどの人気となったことにも触れ、「1080p対応のホームシアター用プロジェクターが普及するドライバーとなる、伝説的なモデルとなった」と述べた。
今回のHT2550については「W1070のときと同じように、ホームシアター市場のゲームチェンジャーになりうる、とても重要な製品」と紹介。小型で4KやHDR10に対応していること、同社が2014年から力を入れている独自の色再現性向上技術「CinematicColor」にも対応していることなどを挙げ、製品の魅力を熱く語った。
なお製品のクオリティ面については、レンズや映像エンジンを独自に設計していること、出荷時に1台1台すべて検査していることなどを紹介した。
■4K/HDR対応の上位機「HT8060」も参考出展
発表会には、同社の最上位ライン“CinePro”シリーズの新製品として、「HT8060」が参考出展され、実際の映像もデモされた。今年4〜6月の発売を予定し、価格はオープンだが60万円前後になる見込み。
4Kプロジェクター「HT8050」の後継機で、新たにHDR10の入力に対応する。ランプやレンズなどはHT8050と同じ。またDMDチップもHT8050と同様だが、新たにドライバーなどを進化させ、120Hzの表示にも対応したという。また1080pの3D映像表示も行える。
■ベンキューはDLPプロジェクターのシェアナンバーワン
発表会ではまた、ベンキューブランドの現在のポジションについても Liang氏より説明があった。フューチャーソースのデータによると、ワールドワイドにおいて、DLPプロジェクターのシェアはベンキューがナンバーワン。またフルHD DLPプロジェクターに限ってもナンバーワンなのだという。
地域別でも、フルHD/4Kを合わせたデータで、ヨーロッパのホームシアター市場でシェアナンバーワン、中国で2位、北米で2位となっている。
また、そのクオリティについても各国の専門誌などから多数の賞が贈られていると紹介し、アジア太平洋、ヨーロッパ各国での受賞歴が紹介された。
さらに、劇場で使われているプロジェクターの多くがDLPであることから、ホームシアターにもDLP方式が適しているとLiang氏は紹介。デジタルシネマではDLPが90%のシェアを持っているほか、IMAXは100%がDLPであると説明された。
ベンキュージャパンのマーケティングマネージャーであるJimmy Fan氏は、世界中で4Kプロジェクターが人気となっていることを紹介した。特にアジアパシフィックでは対前年比123%以上の急成長を遂げているのだという。
「4Kが手頃な価格で手に入るようになり、NetflixやAmazonをはじめとした4Kストリーミングも一般的になってきている。その結果、4Kが人気を得ている」と市場環境を紹介し、HT2550とHT8060が受け入れられる素地が整っていることをアピールした。
■鴻池賢三氏「正しい色を伝えるには基準が必要」
発表会にはAV評論家の鴻池賢三氏も登壇。「良い色とは何か?」をテーマに、クイズを交えてトークを展開した。
鴻池氏は「正しい色を伝えるには基準が必要」と述べ、基準がなければ、どの色が正しいのかわからなくなってしまうと説明。撮影、ポスプロ、家庭での視聴など、様々なプロセスにおいて同じ基準が使われていれば、制作者の意図に沿った映像表示が可能になることを紹介した。その一例が色域のRec.709規格で、HDTV規格ではこのRec.709が業界標準として用いられている。
一方でベンキューのポリシーは「ベンキューの基準ではなく業界標準の基準を満たす」こと。色域についても、Rec.709やDCI-P3などの業界標準を満たすことを目標として掲げている。
鴻池氏は、このベンキューの姿勢を高く評価したうえで、Rec.709などの標準規格を満たすため、ベンキューがカラーホイールの精度を高めていること、またソフトウェアによる最適化を行っていること、さらには製造工程で確認や調整を行っていることなどを紹介した。
また上位の「CineProシリーズ」は、工場で測定した結果を「成績証明書」として添付しているとも紹介し、「他メーカーにはない取り組みだ」と高く評価した。
HT2550は2月12日に発売される。価格はオープンだが、198,000円前後での販売が予想される。
HT2550に搭載されているのは、0.47インチと小型サイズの新DMDチップだ。これによって光学系もコンパクトにでき、本体の小型・軽量化を実現した。なお、4Kプロジェクターとして質量4kg台を実現したのは本機が初めて。
DMDチップはXPR高速スイッチング技術を活用して、いわゆる画素ずらしを行うことで、830万画素の映像表示を可能としている。これは全米民生技術協会(CTA)の4K規格に準拠している。また、4Kに満たない解像度の映像も自動的にアップスケーリングする機能も備えている。
HDR10の入力に対応していることも特徴で、Ultra HD Blu-rayやVODの4K/HDR動画に対応する。HDMI端子は2系統で、うち1系統はHDMI 2.0/HDCP 2.2、もう1系統はHDMI 1.4a/HDCP 1.4対応となる。
色域はRec.709を96%カバーする。色再現性能についても、ΔEが3以下という性能を実現した。
そのほか設置性能については、1.2倍の光学ズームレンズを搭載しているほか、自動台形補正機能も備えている。
■「ホームシアター市場のゲームチェンジャーになりうる重要な製品」
ベンキューアジアパシフィック社長のJeffrey Liang氏は、「ホームシアター用の4Kプロジェクターは2年ほど前からあるが、多くの製品は大型だった。きょうベンキューは、最もアップデートされたホームシネマプロジェクターをローンチする」と、HT2550の先進性をアピールした。
またLiang氏は、これまでのベンキューのホームシアター用プロジェクターの歴史を振り返り、2008年から同市場に参入したことを紹介。2011年に「W1070」という1080p対応モデルを発売したところ、世界的な記録を達成するほどの人気となったことにも触れ、「1080p対応のホームシアター用プロジェクターが普及するドライバーとなる、伝説的なモデルとなった」と述べた。
今回のHT2550については「W1070のときと同じように、ホームシアター市場のゲームチェンジャーになりうる、とても重要な製品」と紹介。小型で4KやHDR10に対応していること、同社が2014年から力を入れている独自の色再現性向上技術「CinematicColor」にも対応していることなどを挙げ、製品の魅力を熱く語った。
なお製品のクオリティ面については、レンズや映像エンジンを独自に設計していること、出荷時に1台1台すべて検査していることなどを紹介した。
■4K/HDR対応の上位機「HT8060」も参考出展
発表会には、同社の最上位ライン“CinePro”シリーズの新製品として、「HT8060」が参考出展され、実際の映像もデモされた。今年4〜6月の発売を予定し、価格はオープンだが60万円前後になる見込み。
4Kプロジェクター「HT8050」の後継機で、新たにHDR10の入力に対応する。ランプやレンズなどはHT8050と同じ。またDMDチップもHT8050と同様だが、新たにドライバーなどを進化させ、120Hzの表示にも対応したという。また1080pの3D映像表示も行える。
■ベンキューはDLPプロジェクターのシェアナンバーワン
発表会ではまた、ベンキューブランドの現在のポジションについても Liang氏より説明があった。フューチャーソースのデータによると、ワールドワイドにおいて、DLPプロジェクターのシェアはベンキューがナンバーワン。またフルHD DLPプロジェクターに限ってもナンバーワンなのだという。
地域別でも、フルHD/4Kを合わせたデータで、ヨーロッパのホームシアター市場でシェアナンバーワン、中国で2位、北米で2位となっている。
また、そのクオリティについても各国の専門誌などから多数の賞が贈られていると紹介し、アジア太平洋、ヨーロッパ各国での受賞歴が紹介された。
さらに、劇場で使われているプロジェクターの多くがDLPであることから、ホームシアターにもDLP方式が適しているとLiang氏は紹介。デジタルシネマではDLPが90%のシェアを持っているほか、IMAXは100%がDLPであると説明された。
ベンキュージャパンのマーケティングマネージャーであるJimmy Fan氏は、世界中で4Kプロジェクターが人気となっていることを紹介した。特にアジアパシフィックでは対前年比123%以上の急成長を遂げているのだという。
「4Kが手頃な価格で手に入るようになり、NetflixやAmazonをはじめとした4Kストリーミングも一般的になってきている。その結果、4Kが人気を得ている」と市場環境を紹介し、HT2550とHT8060が受け入れられる素地が整っていることをアピールした。
■鴻池賢三氏「正しい色を伝えるには基準が必要」
発表会にはAV評論家の鴻池賢三氏も登壇。「良い色とは何か?」をテーマに、クイズを交えてトークを展開した。
鴻池氏は「正しい色を伝えるには基準が必要」と述べ、基準がなければ、どの色が正しいのかわからなくなってしまうと説明。撮影、ポスプロ、家庭での視聴など、様々なプロセスにおいて同じ基準が使われていれば、制作者の意図に沿った映像表示が可能になることを紹介した。その一例が色域のRec.709規格で、HDTV規格ではこのRec.709が業界標準として用いられている。
一方でベンキューのポリシーは「ベンキューの基準ではなく業界標準の基準を満たす」こと。色域についても、Rec.709やDCI-P3などの業界標準を満たすことを目標として掲げている。
鴻池氏は、このベンキューの姿勢を高く評価したうえで、Rec.709などの標準規格を満たすため、ベンキューがカラーホイールの精度を高めていること、またソフトウェアによる最適化を行っていること、さらには製造工程で確認や調整を行っていることなどを紹介した。
また上位の「CineProシリーズ」は、工場で測定した結果を「成績証明書」として添付しているとも紹介し、「他メーカーにはない取り組みだ」と高く評価した。