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公開日 2018/03/05 18:22
アイキューブド研究所が開発した新映像処理技術の効果とは? UHD BDプレーヤー試作機体験会レポート
「S-Vision」搭載UHD BDプレーヤー試作機体験会が開催
I3研究所(アイキューブド研究所)株式会社は、独自の映像クリエーション技術「I3C」を応用した「S-Vision」搭載Ultra HD Blu-rayプレーヤー試作機の体験会を開催。同社代表の近藤哲二郎氏による技術解説などが行われた。
「I3C(Integrated Intelligent Interaction Creation、アイキューブドシー)」とは、同社が開発した映像信号処理クリエーション技術。「映像に映し出されている場に実際にいるかのような光刺激をディスプレイ上に再現し、人間の脳の負荷を低減させ、その余力を“脳が感動する”」ことへ導くという、光クリエーション技術を根幹にしている。「統合光景創造技術」と同社では呼称し、この技術によって「光景を全て作り変える」ことが可能という。
近藤氏は、テレビやモニター上の映像の質は、最終的に人間の脳が判断しているものであるという点に注目したと説明。今回のS-Vision技術で映像処理を行うことで、例えばSDRなのにHDRより明るく感じられたり、映像の立体感や奥行き感がより感じられるような効果が得られるという。
今回のS-Vision搭載UHD BDプレーヤー試作機はFUNAIとの協力によるもので、アップコンバートを始めとする映像エンハンス技術の一切をカットした特別仕様のFUNAI製65型4Kテレビを組み合わせてデモを実施。ただし、今回の試作機は残念ながらこのままFUNAIからの市販化が検討されているわけではないとのことだった。
なお、デモ用のFUNAI製テレビはHDRには非対応の最大480カンデラという仕様。他社製UHD BDプレーヤーと最大1,800カンデラの4K HDRテレビによるセットとの比較デモなどを行い、前述のようにSDRのテレビでもHDR映像であるかのような効果を得られることをアピールした。
また、ディスプレイという平面上に映し出された物体の丸み、2つ以上のオブジェクトの奥行きの位置関係、画面全体の奥行き感なども人間の脳が経験則から判断していると近藤氏は解説。S-Visionではそうした脳の動きを理解し、それに合わせて映像処理を行うことで優れた立体感や奥行き感を感じられるようにするのだという。
実際の映像を見ると、画面内にある様々なオブジェクトの細部がクッキリとし、より認識しやすくなったような印象を受ける。超解像処理でオブジェクトのエッジや細部がよりシャープになるケースとイメージは近いように記者は感じた(※ただし本技術は超解像とは異なる映像信号処理を行っているとのこと)。
黒つぶれしていた暗部にも何が映っているのかが分かるようになったり、画面奥に映る小さな物体も細部までクッキリと確認できることで手前側との奥行き感がより感じられる。以前の発表会で近藤氏は「すべてのオブジェクトにピントが合う」と表現していたが、人間が眼で見ているのに近い映像表現にすることでの様々な効果は確かに強力に感じられた。一方で、写真や映画的なボケ味を活かした表現とは方向性が真逆の映像になるため、映像による相性や好みはわかれるかもしれない。
加えて、S-Visionでは「オブジェクトごとだけでなく、『夏の空気感』のような画面全体での印象も違ってくる」と説明。「例えば海岸の風景の映像で言えば、人間の脳は遠くの白波の水しぶきまで含めて輝きを判断する」とし、そうした細部までハッキリ確認できることの効果を説明した。
また、当日は映画ソースでもデモ。2K BDを今回の試作機でアップコンバートおよびS-Vision効果をオンにした映像と、UHD BDとの比較上映を行い、爆発シーンでの炎のディティール表現などにも効果を発揮することなどを紹介した。
このように、4Kでも2Kでも映像ソースを問わずに効果を得られること、そのほか倍速駆動パネルでなくても早い動きの映像にも効果を発揮することも同社技術の特徴だと近藤氏はコメント。I3CおよびS-Visionをあらためてアピールした。
「I3C(Integrated Intelligent Interaction Creation、アイキューブドシー)」とは、同社が開発した映像信号処理クリエーション技術。「映像に映し出されている場に実際にいるかのような光刺激をディスプレイ上に再現し、人間の脳の負荷を低減させ、その余力を“脳が感動する”」ことへ導くという、光クリエーション技術を根幹にしている。「統合光景創造技術」と同社では呼称し、この技術によって「光景を全て作り変える」ことが可能という。
近藤氏は、テレビやモニター上の映像の質は、最終的に人間の脳が判断しているものであるという点に注目したと説明。今回のS-Vision技術で映像処理を行うことで、例えばSDRなのにHDRより明るく感じられたり、映像の立体感や奥行き感がより感じられるような効果が得られるという。
今回のS-Vision搭載UHD BDプレーヤー試作機はFUNAIとの協力によるもので、アップコンバートを始めとする映像エンハンス技術の一切をカットした特別仕様のFUNAI製65型4Kテレビを組み合わせてデモを実施。ただし、今回の試作機は残念ながらこのままFUNAIからの市販化が検討されているわけではないとのことだった。
なお、デモ用のFUNAI製テレビはHDRには非対応の最大480カンデラという仕様。他社製UHD BDプレーヤーと最大1,800カンデラの4K HDRテレビによるセットとの比較デモなどを行い、前述のようにSDRのテレビでもHDR映像であるかのような効果を得られることをアピールした。
また、ディスプレイという平面上に映し出された物体の丸み、2つ以上のオブジェクトの奥行きの位置関係、画面全体の奥行き感なども人間の脳が経験則から判断していると近藤氏は解説。S-Visionではそうした脳の動きを理解し、それに合わせて映像処理を行うことで優れた立体感や奥行き感を感じられるようにするのだという。
実際の映像を見ると、画面内にある様々なオブジェクトの細部がクッキリとし、より認識しやすくなったような印象を受ける。超解像処理でオブジェクトのエッジや細部がよりシャープになるケースとイメージは近いように記者は感じた(※ただし本技術は超解像とは異なる映像信号処理を行っているとのこと)。
黒つぶれしていた暗部にも何が映っているのかが分かるようになったり、画面奥に映る小さな物体も細部までクッキリと確認できることで手前側との奥行き感がより感じられる。以前の発表会で近藤氏は「すべてのオブジェクトにピントが合う」と表現していたが、人間が眼で見ているのに近い映像表現にすることでの様々な効果は確かに強力に感じられた。一方で、写真や映画的なボケ味を活かした表現とは方向性が真逆の映像になるため、映像による相性や好みはわかれるかもしれない。
加えて、S-Visionでは「オブジェクトごとだけでなく、『夏の空気感』のような画面全体での印象も違ってくる」と説明。「例えば海岸の風景の映像で言えば、人間の脳は遠くの白波の水しぶきまで含めて輝きを判断する」とし、そうした細部までハッキリ確認できることの効果を説明した。
また、当日は映画ソースでもデモ。2K BDを今回の試作機でアップコンバートおよびS-Vision効果をオンにした映像と、UHD BDとの比較上映を行い、爆発シーンでの炎のディティール表現などにも効果を発揮することなどを紹介した。
このように、4Kでも2Kでも映像ソースを問わずに効果を得られること、そのほか倍速駆動パネルでなくても早い動きの映像にも効果を発揮することも同社技術の特徴だと近藤氏はコメント。I3CおよびS-Visionをあらためてアピールした。