HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2018/06/21 07:50
『ブラックパンサー』UHD BDを先行視聴! ドルビービジョンの効果を分かりやすく体感できる
ドルビーアトモスの音響も体感
7月4日、ディズニーより映画『ブラックパンサー』Ultra HD Blu-rayが発売される。ドルビービジョンとドルビーアトモスが収録された本作を、今回発売に先駆けた上映会で体験できたので、その見どころをお伝えしたい。
なお記事の性質上、作品のネタバレを含むので、未視聴の方はご注意いただきたい。
■「暗闇の中で動く黒」がはっきりと視認できるシーンが満載
同作品は、4K UHD MovieNEX(UHD BD+3D BD+BD/品番:VWAS-6703/7,800円 ※以後価格はすべて税抜)、4K UHD MovieNEXに限定コミックブックやフィギュアを同梱した数量限定「4K UHD MovieNEX プレミアム BOX」(品番:VWAS-6704/14,000円)、通常のMovieNEX(BD+DVD/品番:VWAS-6703/4,000円)の3種類を用意。6月6日からは先行デジタル配信がスタートしている。
上映会はDolby Japanの視聴室にて、LGの有機ELテレビ「OLED55E6P」、DENONのAVアンプ「AVC-X8500H」、LGのBDプレーヤー「UP970」を使用。ドルビービジョン/ドルビーアトモスが有効な状態で、本企画の担当者がチョイスした4シーンを鑑賞した。
また別室では、LG「OLED55C7P」と「OLED55C8PJA」という有機ELテレビ2台を並べ、一方はドルビービジョンで、もう一方はドルビービジョンを無効化しHDR 10で同一シーンを再生するという比較を実施。テレビのモデルが同一ではないため、あくまで参考視聴というかたちだが、ドルビービジョンの特徴をより掴みやすくするための試みだ。
他のHDR方式と比較した際、ドルビービジョンならではの特徴として挙げられるのは、輝度などの情報をシーン毎に記録「動的メタデータ」という要素と、1万nitまで対応する最大輝度、12bitの階調。実際にドルビービジョンとHDR 10で同じシーンを比較すると、ドルビービジョンは明るいシーンと暗いシーンの輝度差がより抑えられ、黒の発色も引き締まっているように感じられた。
上映で使われたのは、チャプター4からの王位継承儀式のシーン、チャプター7のカジノからカーチェイスに至る夜間シーン、チャプター10からの滝での決闘シーン、チャプター15からの敵味方入り乱れるクライマックスシーンの4場面だ。
ちなみに今作でメニュー画面から選択できるチャプター数は計18。担当者によれば「昨今のディズニー作品としては、最もチャプター数が少ないのではないか」とのことだった。
最初のチャプター4では、主人公ティ・チャラがアフリカの小国・ワカンダの国王を継ぐための儀式が描かれる。前半では、一方を切り立った岩壁、もう一方を滝に挟まれた浅瀬で、ティ・チャラと反対派部族の決闘が行われる。武器と武器が打ち合わされる音、周囲で見守る人々が立てる物音の響きを、ドルビーアトモスが立体的に再生する。
後半ではティ・チャラが力を得るため秘薬を服用し、父や祖先の魂が集うサバンナの幻覚を見る。祖先の化身たる黒豹が、樹木の枝の暗闇にたむろっているのだが、その輪郭がしっかり浮き出て見える。同じ黒でも濃さや質感が異なるということが、ダイナミックレンジの広さによって簡単に判別できる。
続くチャプター7では、ワカンダの秘密を奪った武器商人・クロウを追い、ティ・チャラが仲間と共にカジノへ潜入。逃走するクロウを追って、夜の繁華街でカーチェイスに移行する。カメラの奥から手前、手前から奥と縦横無尽に車が走り抜けるが、そのカメラワークに走行音がしっかり追随する。
映像では、繁華街のネオンはもちろん、ティ・チャラが着込むブラックパンサー・スーツや、大破した車から飛び散る部品が、まばゆく光を反射する。担当者も「ドルビービジョンのダイナミックレンジ拡張の効果で、金属光沢の表現力が高まっている」と語っており、HDRの表現力の高さを感じる上で、本作で最も注目してもらいたいシーンのひとつだ。
チャプター10はチャプター4と同じ浅瀬を舞台に、王座を狙う宿敵・キルモンガーとの戦いが行われる。ここでは効果音/環境音だけではなく、パーカッション中心のBGMもサラウンドスピーカーに散りばめられ、視聴者を取り巻くように再生される。
最後のチャプター15では、陽光まぶしい高原と、暗闇の広がる大洞穴という両極端な舞台が交互に描かれる。高原のシーンでは、軍勢の衝突や航空機の追跡劇が繰り広げられ、背景には雄大な自然が映し出される。遠方の山々のひだや雲の陰影が深く、奥行き感が素晴らしい。
大洞穴では、スーツを着たティ・チャラとキルモンガーの1対1の対決が行われる。ここで感心させられるのは、黒いスーツを着た2人が光源の少ない大洞穴の中で動き回っても、暗闇に溶け込まず、見やすさが損なわれないこと。同じ黒系統の色が重なっても、それぞれの質感/階調の違いが表現できている上、スーツの金属光沢や、スーツが発するエネルギーが鮮やかなアクセントになっている。
もう1つ、HDRの効果を実感しやすい特徴として担当者が挙げたのが、「民族衣装など、鮮やかな色彩が多数登場する」点だ。登場人物たちが着込む衣装や戦闘スーツには、原色に近い赤や緑が使われているのだが、ドルビービジョンはその階調をはっきり描き分けることに成功していた。
◇
『ブラックパンサー』では、光や黒を活かした場面の多さ、多種多様な色彩がドルビービジョンの広いダイナミックレンジによって映え、その効果をとても分かりやすく体感できる。物語自体の面白さはもちろん、映像美を楽しむのにもおすすめの作品だ。
【『ブラックパンサー』パッケージ情報】
『ブラックパンサー 4K UHD MovieNEX プレミアム BOX(数量限定)』(14,000円/税抜)
『ブラックパンサー 4K UHD MovieNEX』(7,800円/税抜)
『ブラックパンサー MovieNEX』(4,000円/税抜)
6月6日よりデジタル配信中
© 2018 MARVEL
marvel-japan.jp/blackpanther
なお記事の性質上、作品のネタバレを含むので、未視聴の方はご注意いただきたい。
■「暗闇の中で動く黒」がはっきりと視認できるシーンが満載
同作品は、4K UHD MovieNEX(UHD BD+3D BD+BD/品番:VWAS-6703/7,800円 ※以後価格はすべて税抜)、4K UHD MovieNEXに限定コミックブックやフィギュアを同梱した数量限定「4K UHD MovieNEX プレミアム BOX」(品番:VWAS-6704/14,000円)、通常のMovieNEX(BD+DVD/品番:VWAS-6703/4,000円)の3種類を用意。6月6日からは先行デジタル配信がスタートしている。
上映会はDolby Japanの視聴室にて、LGの有機ELテレビ「OLED55E6P」、DENONのAVアンプ「AVC-X8500H」、LGのBDプレーヤー「UP970」を使用。ドルビービジョン/ドルビーアトモスが有効な状態で、本企画の担当者がチョイスした4シーンを鑑賞した。
また別室では、LG「OLED55C7P」と「OLED55C8PJA」という有機ELテレビ2台を並べ、一方はドルビービジョンで、もう一方はドルビービジョンを無効化しHDR 10で同一シーンを再生するという比較を実施。テレビのモデルが同一ではないため、あくまで参考視聴というかたちだが、ドルビービジョンの特徴をより掴みやすくするための試みだ。
他のHDR方式と比較した際、ドルビービジョンならではの特徴として挙げられるのは、輝度などの情報をシーン毎に記録「動的メタデータ」という要素と、1万nitまで対応する最大輝度、12bitの階調。実際にドルビービジョンとHDR 10で同じシーンを比較すると、ドルビービジョンは明るいシーンと暗いシーンの輝度差がより抑えられ、黒の発色も引き締まっているように感じられた。
上映で使われたのは、チャプター4からの王位継承儀式のシーン、チャプター7のカジノからカーチェイスに至る夜間シーン、チャプター10からの滝での決闘シーン、チャプター15からの敵味方入り乱れるクライマックスシーンの4場面だ。
ちなみに今作でメニュー画面から選択できるチャプター数は計18。担当者によれば「昨今のディズニー作品としては、最もチャプター数が少ないのではないか」とのことだった。
最初のチャプター4では、主人公ティ・チャラがアフリカの小国・ワカンダの国王を継ぐための儀式が描かれる。前半では、一方を切り立った岩壁、もう一方を滝に挟まれた浅瀬で、ティ・チャラと反対派部族の決闘が行われる。武器と武器が打ち合わされる音、周囲で見守る人々が立てる物音の響きを、ドルビーアトモスが立体的に再生する。
後半ではティ・チャラが力を得るため秘薬を服用し、父や祖先の魂が集うサバンナの幻覚を見る。祖先の化身たる黒豹が、樹木の枝の暗闇にたむろっているのだが、その輪郭がしっかり浮き出て見える。同じ黒でも濃さや質感が異なるということが、ダイナミックレンジの広さによって簡単に判別できる。
続くチャプター7では、ワカンダの秘密を奪った武器商人・クロウを追い、ティ・チャラが仲間と共にカジノへ潜入。逃走するクロウを追って、夜の繁華街でカーチェイスに移行する。カメラの奥から手前、手前から奥と縦横無尽に車が走り抜けるが、そのカメラワークに走行音がしっかり追随する。
映像では、繁華街のネオンはもちろん、ティ・チャラが着込むブラックパンサー・スーツや、大破した車から飛び散る部品が、まばゆく光を反射する。担当者も「ドルビービジョンのダイナミックレンジ拡張の効果で、金属光沢の表現力が高まっている」と語っており、HDRの表現力の高さを感じる上で、本作で最も注目してもらいたいシーンのひとつだ。
チャプター10はチャプター4と同じ浅瀬を舞台に、王座を狙う宿敵・キルモンガーとの戦いが行われる。ここでは効果音/環境音だけではなく、パーカッション中心のBGMもサラウンドスピーカーに散りばめられ、視聴者を取り巻くように再生される。
最後のチャプター15では、陽光まぶしい高原と、暗闇の広がる大洞穴という両極端な舞台が交互に描かれる。高原のシーンでは、軍勢の衝突や航空機の追跡劇が繰り広げられ、背景には雄大な自然が映し出される。遠方の山々のひだや雲の陰影が深く、奥行き感が素晴らしい。
大洞穴では、スーツを着たティ・チャラとキルモンガーの1対1の対決が行われる。ここで感心させられるのは、黒いスーツを着た2人が光源の少ない大洞穴の中で動き回っても、暗闇に溶け込まず、見やすさが損なわれないこと。同じ黒系統の色が重なっても、それぞれの質感/階調の違いが表現できている上、スーツの金属光沢や、スーツが発するエネルギーが鮮やかなアクセントになっている。
もう1つ、HDRの効果を実感しやすい特徴として担当者が挙げたのが、「民族衣装など、鮮やかな色彩が多数登場する」点だ。登場人物たちが着込む衣装や戦闘スーツには、原色に近い赤や緑が使われているのだが、ドルビービジョンはその階調をはっきり描き分けることに成功していた。
『ブラックパンサー』では、光や黒を活かした場面の多さ、多種多様な色彩がドルビービジョンの広いダイナミックレンジによって映え、その効果をとても分かりやすく体感できる。物語自体の面白さはもちろん、映像美を楽しむのにもおすすめの作品だ。
【『ブラックパンサー』パッケージ情報】
『ブラックパンサー 4K UHD MovieNEX プレミアム BOX(数量限定)』(14,000円/税抜)
『ブラックパンサー 4K UHD MovieNEX』(7,800円/税抜)
『ブラックパンサー MovieNEX』(4,000円/税抜)
6月6日よりデジタル配信中
© 2018 MARVEL
marvel-japan.jp/blackpanther