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公開日 2018/12/01 13:33
「新4K8K衛星放送」ついにスタート! 4K番組拡充へ関係者が決意を語る
石田総務大臣ら出席で記念式典開催
BS/110度CS放送波を使った「新4K8K衛星放送」がいよいよ本日12月1日からスタートした。石田真敏総務大臣や深田恭子さんらが出席しての記念式典が開催された。
■計17の4K8Kチャンネルが華々しくスタート
新4K8K衛星放送は、上記のようにBS/110度CSを使った4Kおよび8Kの放送。BS波を使うため「BS 4K」などと表現されることもある。8KではNHKの1ch、4KではNHKおよびBS朝日4Kなど民放キー局系を始めとした16chが開局した。今後、2019年9月1日にはBS日テレ4K、2020年12月1日にはWOWOWが4Kチャンネルに加わり、合計18chになることが決まっている。
これらのチャンネルのうち、NHK BS8K、NHK BS4K、BS朝日4K、BS-TBS 4K、BSテレ東4K、BSフジ4K、ショップチャンネル4K、4K QVC、そして2019年開局予定のBS日テレ4Kを加えた計9チャンネルが無料で視聴可能。
有料チャンネルとしては、「ザ・シネマ4K」や「日本映画+時代劇4K」、「STAR 4K」、J SPORTS 1〜4、スカパー!による「スカチャン」1/2、および2020年からのWOWOWをを加えた10チャンネルが展開される。
視聴にはチューナー内蔵テレビもしくは外付けチューナーを始めとする対応機器が必要。8Kチューナーや8Kテレビはシャープから、4Kチューナーや4Kチューナー内蔵テレビは各社からすでに発売されているほか今後も発売が予定されている。
すべてのチャンネルを視聴するには新たに右旋波と左旋波の両方に対応するアンテナなどを用意する必要があるが、現在2KのBS放送を視聴できている家庭であれば、4Kテレビとチューナー(もしくはチューナー内蔵4Kテレビ)を用意するだけでも、NHK BS4K、BS朝日4K、BS-TBS 4K、BSテレ東4K、BSフジ4K、BS日テレ4Kの6つのチャンネルを視聴できる。視聴に必要な機器や放送内容などの詳細は評論家の鴻池賢三氏による解説記事に詳しいのでそちらも参照してほしい。
■「普及拡大は魅力的なコンテンツの充実がカギ」
一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)主催により開催された新4K8K衛星放送開始記念式典には、石田総務大臣、A-PABの福田俊男理事長、NHKの上田良一会長、民放連の大久保好男会長、電子情報技術産業協会(JEITA)の柵山正樹会長、そして推進キャラクターを務める深田恭子さんが登場。放送事業者の幹部ら関係者らも集い、10時の放送開始時にスタートボタンを押すセレモニーも披露された。
10月の内閣改造で新たに総務相となった石田大臣は「これだけの規模で4K8Kの実用放送が行われるのは世界初のこと。総務省からもこれまで関係者の皆さんに様々なお願いをして準備をしてもらってきた。ご尽力に改めて感謝を申し上げる」とあいさつ。
「これからの課題は普及だ」とし、「国民、視聴者の期待に答える魅力あふれる番組を提供してもらうことが何より大切。培ってきたノウハウを活かして、これまでにない新たな感動を与える番組をお願いしたい。2020年に向けて様々なスポーツイベントとも控えている。まるでスタジアムにいるかのような体験をでぜひ体感してもらいたい」と述べた。
今回の新4K8K衛星放送のスタートを、衛星デジタル放送、地上デジタル放送開始に続く「3度目の新しい放送の開始」と表現したA-PABの福田理事長は、「4K放送はこれまで一部の限られたサービスだったが、受信可能世帯が4,000万を超えるBS基幹放送で見られることになる」と、対応機器を準備すれば新4K8K衛星放送をすでに多くの人が視聴できる状況にあることを改めて紹介。「現時点での推計で4Kテレビの普及率は10%を超えており、ひとつの目安をクリアするところまで来ている」と、機器面でも4Kの普及が進んできていることにも触れた。
「放送が始まる今日からが普及に向けて新たなスタートであり勝負であると考えている」とし、「2020年のオリンピック・パラリンピック時には多くのみなさんが家庭で新しい放送をお楽しみいただいている状況を目指し、さらなる活動に取り組んでいく」と語った。
NHKの上田会長は、NHKが日本で唯一、そして世界初の8K放送を行なうことにも触れながら「NHKではインターネットも活用して2020年に最高水準の放送サービス提供を目指している」と、改めてコメント。
「普及拡大は魅力的なコンテンツの充実がカギ。NHKとしてもスペシャルな体験をお届けすることで普及に貢献できればと考えている」と、4K8Kコンテンツの拡充に意欲を見せる。また、それとともに「本格普及に向けて、これからが勝負。総合テレビなどで魅力や視聴方法の周知広報を集中的に行なっていく」と、従来の2K放送でも普及活動を行っていくとした。
そして民放連の大久保会長も、「新4K8K衛星放送の成功には、視聴者にとって見ごたえのあるコンテンツが重要だ」と、4K番組を充実させていく必要性を認識しているとコメント。
BS民放4社(BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BSフジ)が開局記念特番「大いなる鉄路 16,000km走破 東京発→パリ行き」をリレー放送することを紹介しながら、「今後もこのような魅力的な番組をもっとたくさん制作することが不可欠だ。各社が切磋琢磨して魅力的な4Kコンテンツをつくってくれることを期待しているし、また、確信している」と語った。
JEITAの柵山会長は、医療や防災、教育分野など様々な分野に今後4Kが応用されていくであろうことに期待しているともコメント。4Kや8Kはエンターテインメントに留まらず活用できるものであることを紹介する。
そしてCEATECやInterBEEに出展するなど様々な周知活動を行ってきたことを改めて紹介し、「今後も利用者のニーズに応えられるよう活動していく」とコメント。「オリンピック・パラリンピックが開催される2020年まで2年を切った。その場にいるような臨場感を最高の画質と音質で楽しんでもらえる状況をより多くの人に提供する」と、機器メーカー側の立場としての決意も改めて表明した。
■4K8Kの認知は“高止まり”。最新の市場調査結果も発表
そのほか、記念式典ではA-PABが定期的に行っている4K8K市場調査の最新結果も公表。「4K」「8K」の言葉に対する認知は前回9月調査時点と変わらず、4Kという言葉を知っている人はほぼ9割、8Kは6割前後で推移しており“高止まりしている”(A-PABスタッフ)ことなどが明かされた。
一方、4Kを視聴したいという回答は前回より増加。8Kの視聴意向についても2016年9月移行少しずつ増加しているという。
そして、4K8K放送への理解度は上昇傾向にあるとのこと。12月から放送開始であること、視聴には対応チューナーが必要であることを理解しているという回答が前回より増加した。
なお、4K放送を見るために対応チューナーが必要であることなど、4K8K放送についての情報を認知した経路はネットが約4割でトップとなり、ついでテレビ番組と電気店が約3割で続いたという。
■計17の4K8Kチャンネルが華々しくスタート
新4K8K衛星放送は、上記のようにBS/110度CSを使った4Kおよび8Kの放送。BS波を使うため「BS 4K」などと表現されることもある。8KではNHKの1ch、4KではNHKおよびBS朝日4Kなど民放キー局系を始めとした16chが開局した。今後、2019年9月1日にはBS日テレ4K、2020年12月1日にはWOWOWが4Kチャンネルに加わり、合計18chになることが決まっている。
これらのチャンネルのうち、NHK BS8K、NHK BS4K、BS朝日4K、BS-TBS 4K、BSテレ東4K、BSフジ4K、ショップチャンネル4K、4K QVC、そして2019年開局予定のBS日テレ4Kを加えた計9チャンネルが無料で視聴可能。
有料チャンネルとしては、「ザ・シネマ4K」や「日本映画+時代劇4K」、「STAR 4K」、J SPORTS 1〜4、スカパー!による「スカチャン」1/2、および2020年からのWOWOWをを加えた10チャンネルが展開される。
視聴にはチューナー内蔵テレビもしくは外付けチューナーを始めとする対応機器が必要。8Kチューナーや8Kテレビはシャープから、4Kチューナーや4Kチューナー内蔵テレビは各社からすでに発売されているほか今後も発売が予定されている。
すべてのチャンネルを視聴するには新たに右旋波と左旋波の両方に対応するアンテナなどを用意する必要があるが、現在2KのBS放送を視聴できている家庭であれば、4Kテレビとチューナー(もしくはチューナー内蔵4Kテレビ)を用意するだけでも、NHK BS4K、BS朝日4K、BS-TBS 4K、BSテレ東4K、BSフジ4K、BS日テレ4Kの6つのチャンネルを視聴できる。視聴に必要な機器や放送内容などの詳細は評論家の鴻池賢三氏による解説記事に詳しいのでそちらも参照してほしい。
■「普及拡大は魅力的なコンテンツの充実がカギ」
一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)主催により開催された新4K8K衛星放送開始記念式典には、石田総務大臣、A-PABの福田俊男理事長、NHKの上田良一会長、民放連の大久保好男会長、電子情報技術産業協会(JEITA)の柵山正樹会長、そして推進キャラクターを務める深田恭子さんが登場。放送事業者の幹部ら関係者らも集い、10時の放送開始時にスタートボタンを押すセレモニーも披露された。
10月の内閣改造で新たに総務相となった石田大臣は「これだけの規模で4K8Kの実用放送が行われるのは世界初のこと。総務省からもこれまで関係者の皆さんに様々なお願いをして準備をしてもらってきた。ご尽力に改めて感謝を申し上げる」とあいさつ。
「これからの課題は普及だ」とし、「国民、視聴者の期待に答える魅力あふれる番組を提供してもらうことが何より大切。培ってきたノウハウを活かして、これまでにない新たな感動を与える番組をお願いしたい。2020年に向けて様々なスポーツイベントとも控えている。まるでスタジアムにいるかのような体験をでぜひ体感してもらいたい」と述べた。
今回の新4K8K衛星放送のスタートを、衛星デジタル放送、地上デジタル放送開始に続く「3度目の新しい放送の開始」と表現したA-PABの福田理事長は、「4K放送はこれまで一部の限られたサービスだったが、受信可能世帯が4,000万を超えるBS基幹放送で見られることになる」と、対応機器を準備すれば新4K8K衛星放送をすでに多くの人が視聴できる状況にあることを改めて紹介。「現時点での推計で4Kテレビの普及率は10%を超えており、ひとつの目安をクリアするところまで来ている」と、機器面でも4Kの普及が進んできていることにも触れた。
「放送が始まる今日からが普及に向けて新たなスタートであり勝負であると考えている」とし、「2020年のオリンピック・パラリンピック時には多くのみなさんが家庭で新しい放送をお楽しみいただいている状況を目指し、さらなる活動に取り組んでいく」と語った。
NHKの上田会長は、NHKが日本で唯一、そして世界初の8K放送を行なうことにも触れながら「NHKではインターネットも活用して2020年に最高水準の放送サービス提供を目指している」と、改めてコメント。
「普及拡大は魅力的なコンテンツの充実がカギ。NHKとしてもスペシャルな体験をお届けすることで普及に貢献できればと考えている」と、4K8Kコンテンツの拡充に意欲を見せる。また、それとともに「本格普及に向けて、これからが勝負。総合テレビなどで魅力や視聴方法の周知広報を集中的に行なっていく」と、従来の2K放送でも普及活動を行っていくとした。
そして民放連の大久保会長も、「新4K8K衛星放送の成功には、視聴者にとって見ごたえのあるコンテンツが重要だ」と、4K番組を充実させていく必要性を認識しているとコメント。
BS民放4社(BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BSフジ)が開局記念特番「大いなる鉄路 16,000km走破 東京発→パリ行き」をリレー放送することを紹介しながら、「今後もこのような魅力的な番組をもっとたくさん制作することが不可欠だ。各社が切磋琢磨して魅力的な4Kコンテンツをつくってくれることを期待しているし、また、確信している」と語った。
JEITAの柵山会長は、医療や防災、教育分野など様々な分野に今後4Kが応用されていくであろうことに期待しているともコメント。4Kや8Kはエンターテインメントに留まらず活用できるものであることを紹介する。
そしてCEATECやInterBEEに出展するなど様々な周知活動を行ってきたことを改めて紹介し、「今後も利用者のニーズに応えられるよう活動していく」とコメント。「オリンピック・パラリンピックが開催される2020年まで2年を切った。その場にいるような臨場感を最高の画質と音質で楽しんでもらえる状況をより多くの人に提供する」と、機器メーカー側の立場としての決意も改めて表明した。
■4K8Kの認知は“高止まり”。最新の市場調査結果も発表
そのほか、記念式典ではA-PABが定期的に行っている4K8K市場調査の最新結果も公表。「4K」「8K」の言葉に対する認知は前回9月調査時点と変わらず、4Kという言葉を知っている人はほぼ9割、8Kは6割前後で推移しており“高止まりしている”(A-PABスタッフ)ことなどが明かされた。
一方、4Kを視聴したいという回答は前回より増加。8Kの視聴意向についても2016年9月移行少しずつ増加しているという。
そして、4K8K放送への理解度は上昇傾向にあるとのこと。12月から放送開始であること、視聴には対応チューナーが必要であることを理解しているという回答が前回より増加した。
なお、4K放送を見るために対応チューナーが必要であることなど、4K8K放送についての情報を認知した経路はネットが約4割でトップとなり、ついでテレビ番組と電気店が約3割で続いたという。