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公開日 2022/07/01 11:00
Astell&Kern、“ハイブリッドIEMを再定義”するIEM「PATHFINDER」。世界初デュアルダイアフラムBA搭載
Campfire AudioとのコラボIEM第2弾
アユートは、同社が取り扱うAstell&Kernと米イヤホンブランド・Campfire AudioのコラボレーションIEM「PATHFINDER」を、7月16日より発売する。価格は319,980円(税込)。
昨年発売された「AK SOLARIS X」に続く、Astell&KernとCampfire AudioのコラボIEM第2弾。5月にはリリースが発表されていたが、このたび具体的な発売日や価格など詳細が明らかになった。
PATHFINDERは、「The Hybrid IEM Redefined」(ハイブリッドIEMの再定義)をスローガンに、より広い周波数帯域とリアルな再現性、優れた帯域バランスを目指したとする。中低域/低域には10mm径デュアルダイナミック型、高域にはデュアルBA型、そして中域にはKnowles社の “世界初” をうたうデュアルダイヤフラムBA型を搭載した、低域2DD/中域1BA/高域2BAの5ドライバー構成を採用する。
世界初という「デュアルチャンバー・ドライバー・テクノロジー」を採用。本機で初めて採用されたという、2つの音響チャンバーとそれぞれに個別の振動板を配置して、それらを1つのコイルで動作させる新しい構造を採用したKnowles社のデュアルダイヤフラムBAドライバーを中域に使用する。これにより、従来の1つの振動板を持つBAドライバーに比べて、小型ながらよりパワフルな出力を実現するという。
高域のデュアルBAドライバーには、Campfire Audioの特許技術である「T.A.E.C.」を採用。ドライバー前面の容積を調整することでドライバー性能を最適化するという本技術により、よりクリアで正確な表現が可能になったとしている。
中低域/低域にはデュアル・カスタム・ダイナミックドライバーを搭載する。PUとLCPのハイブリッド振動板を採用しており、クリアでバランスの取れた低域から中低域の再生と、レスポンスの高さが特徴だとする。
さらにアコースティックチャンバーには、Campfire Audioの最新技術「Radial Venting Technology」を初採用。これにより、不必要な音圧や低域の誇張・膨らみを増幅せず、より速くパワフルな低域レスポンスを作り出すとのこと。
また、各ダイナミックドライバーのフェイス位置には特別設計した排気用の開口部を配置。ドライバーの表現力を飛躍的に向上させ、ダイナミック型ならではの個性的なサウンドを保ちつつ、雄大な低域を作り出せたとアピールする。
シェルにはCNC加工アルミニウム、フェイスプレートにあたるインレイやノズルにはステンレス素材を使用。これらの素材は耐久性を高めることに加え、不要な振動を抑えてノイズを低減し、さらに確実な装着感で快適なオーディオ環境を提供するとしている。
内部設計は3Dプリント技術によって、各ドライバーの性能を最大限発揮できるよう音響学的に最適化したとし、各ドライバーが一体となったシームレスな音楽体験を可能にしたと説明する。
本体のMMCXコネクターはベリリウム/銅製を採用。通常の真鍮製コネクターよりも摩耗や損傷に強く、強固な嵌合機構となっている。
シェル外側はアルマイト処理を施し、カラーには「Night Sky」を採用。ステンレススチールのインレイは6面構成で、原音の純粋さを「光と影」で表現するAstell&Kernのデザイン哲学と、自然への畏怖を表現するCampfire Audioのデザイン哲学を融合したという「マウンテンピーク」デザインを採用する。
付属ケーブルはエナメル加工を施した銀メッキOFC導体を採用し、よりクリアで伸びやかなサウンドを実現したとのこと。端子別に2.5mm/3.5mm/4.4mmの3本を用意。いずれも絡まりにくく巻いて収納でき、歪みも少ないという新開発のフラットデザインで、プラグやコネクター部には耐久性を高めるためにオーバーモールド加工を施し、金属製ハウジングで仕上げている。
再生周波数特性は5Hz - 20kHzで、感度は94dB@1kHz(13.49mVrms)、インピーダンスは6.2Ω@1kHz、THDは1%以下。パッケージには上記ケーブルに加え、シリコンタイプのイヤーピースとフォームタイプのCamprife Audio Marshmallowイヤーピースを3ペアずつ(S/M/L)、final Type-Eイヤーピースを5ペア(XS/S/M/L/XL)、キャリングケースなどを同梱する。
■編集部インプレッション
今回、事前に本機を試聴することができたので、簡単ではあるがインプレッションを記したい。なお、本機は感度が低めなため、DAPをハイゲインモードにして試聴を行なっている。
一聴して感じたのが「とてもナチュラルな音」ということ。低域はディープかつ骨太で、中域・高域はBAらしい高い解像度を持った印象。フラットバランスで各帯域ともしっかり主張してくるにも関わらず、それらが喧嘩することなく自然に調和している。
例えばビリー・アイリッシュの「bad guy」を聴いてみると、クラブミュージックの超低域をしっかりと鳴らしつつも、ボーカルの息遣いやリップ音まで綺麗に表現してくれる。かなり情報量があるにも関わらず、そうと感じさせない、聴き疲れしないサウンドにまとめ上げているのは見事としか言いようがない。
付属ケーブルでバランス接続にしてみると、より音場の広い、空気感があるサウンドを聴かせてくれる。シングルエンド接続は実音の輪郭がくっきりしたシャープな音、バランス接続は空気感のある音と方向性が異なっているので、好みや気分によって変えて楽しむのが良さそうだ。ただし、先述の通りMMCX端子の嵌合機構が強固なので、finalの「MMCX ASSIST」など用意することをおすすめしたい。
なお、本機に関しては評論家の詳細なレビューを後日公開する予定となっている。気になる方はそちらもぜひチェックしていただきたい。
昨年発売された「AK SOLARIS X」に続く、Astell&KernとCampfire AudioのコラボIEM第2弾。5月にはリリースが発表されていたが、このたび具体的な発売日や価格など詳細が明らかになった。
PATHFINDERは、「The Hybrid IEM Redefined」(ハイブリッドIEMの再定義)をスローガンに、より広い周波数帯域とリアルな再現性、優れた帯域バランスを目指したとする。中低域/低域には10mm径デュアルダイナミック型、高域にはデュアルBA型、そして中域にはKnowles社の “世界初” をうたうデュアルダイヤフラムBA型を搭載した、低域2DD/中域1BA/高域2BAの5ドライバー構成を採用する。
世界初という「デュアルチャンバー・ドライバー・テクノロジー」を採用。本機で初めて採用されたという、2つの音響チャンバーとそれぞれに個別の振動板を配置して、それらを1つのコイルで動作させる新しい構造を採用したKnowles社のデュアルダイヤフラムBAドライバーを中域に使用する。これにより、従来の1つの振動板を持つBAドライバーに比べて、小型ながらよりパワフルな出力を実現するという。
高域のデュアルBAドライバーには、Campfire Audioの特許技術である「T.A.E.C.」を採用。ドライバー前面の容積を調整することでドライバー性能を最適化するという本技術により、よりクリアで正確な表現が可能になったとしている。
中低域/低域にはデュアル・カスタム・ダイナミックドライバーを搭載する。PUとLCPのハイブリッド振動板を採用しており、クリアでバランスの取れた低域から中低域の再生と、レスポンスの高さが特徴だとする。
さらにアコースティックチャンバーには、Campfire Audioの最新技術「Radial Venting Technology」を初採用。これにより、不必要な音圧や低域の誇張・膨らみを増幅せず、より速くパワフルな低域レスポンスを作り出すとのこと。
また、各ダイナミックドライバーのフェイス位置には特別設計した排気用の開口部を配置。ドライバーの表現力を飛躍的に向上させ、ダイナミック型ならではの個性的なサウンドを保ちつつ、雄大な低域を作り出せたとアピールする。
シェルにはCNC加工アルミニウム、フェイスプレートにあたるインレイやノズルにはステンレス素材を使用。これらの素材は耐久性を高めることに加え、不要な振動を抑えてノイズを低減し、さらに確実な装着感で快適なオーディオ環境を提供するとしている。
内部設計は3Dプリント技術によって、各ドライバーの性能を最大限発揮できるよう音響学的に最適化したとし、各ドライバーが一体となったシームレスな音楽体験を可能にしたと説明する。
本体のMMCXコネクターはベリリウム/銅製を採用。通常の真鍮製コネクターよりも摩耗や損傷に強く、強固な嵌合機構となっている。
シェル外側はアルマイト処理を施し、カラーには「Night Sky」を採用。ステンレススチールのインレイは6面構成で、原音の純粋さを「光と影」で表現するAstell&Kernのデザイン哲学と、自然への畏怖を表現するCampfire Audioのデザイン哲学を融合したという「マウンテンピーク」デザインを採用する。
付属ケーブルはエナメル加工を施した銀メッキOFC導体を採用し、よりクリアで伸びやかなサウンドを実現したとのこと。端子別に2.5mm/3.5mm/4.4mmの3本を用意。いずれも絡まりにくく巻いて収納でき、歪みも少ないという新開発のフラットデザインで、プラグやコネクター部には耐久性を高めるためにオーバーモールド加工を施し、金属製ハウジングで仕上げている。
再生周波数特性は5Hz - 20kHzで、感度は94dB@1kHz(13.49mVrms)、インピーダンスは6.2Ω@1kHz、THDは1%以下。パッケージには上記ケーブルに加え、シリコンタイプのイヤーピースとフォームタイプのCamprife Audio Marshmallowイヤーピースを3ペアずつ(S/M/L)、final Type-Eイヤーピースを5ペア(XS/S/M/L/XL)、キャリングケースなどを同梱する。
■編集部インプレッション
今回、事前に本機を試聴することができたので、簡単ではあるがインプレッションを記したい。なお、本機は感度が低めなため、DAPをハイゲインモードにして試聴を行なっている。
一聴して感じたのが「とてもナチュラルな音」ということ。低域はディープかつ骨太で、中域・高域はBAらしい高い解像度を持った印象。フラットバランスで各帯域ともしっかり主張してくるにも関わらず、それらが喧嘩することなく自然に調和している。
例えばビリー・アイリッシュの「bad guy」を聴いてみると、クラブミュージックの超低域をしっかりと鳴らしつつも、ボーカルの息遣いやリップ音まで綺麗に表現してくれる。かなり情報量があるにも関わらず、そうと感じさせない、聴き疲れしないサウンドにまとめ上げているのは見事としか言いようがない。
付属ケーブルでバランス接続にしてみると、より音場の広い、空気感があるサウンドを聴かせてくれる。シングルエンド接続は実音の輪郭がくっきりしたシャープな音、バランス接続は空気感のある音と方向性が異なっているので、好みや気分によって変えて楽しむのが良さそうだ。ただし、先述の通りMMCX端子の嵌合機構が強固なので、finalの「MMCX ASSIST」など用意することをおすすめしたい。
なお、本機に関しては評論家の詳細なレビューを後日公開する予定となっている。気になる方はそちらもぜひチェックしていただきたい。