• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2022/11/18 19:26

クアルコム、M2チップ対抗CPUコア「Oryon」発表。モバイルPCに革命を約束

しかし早くても2年後?
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
米クアルコムは15日(現地時間)、年次イベント「Snapdragon Summit」にて、アップルのM1/M2チップ対抗となる次世代CPUコアの名称が「Oryon」になると発表した。いつ、どれだけの範囲で出荷するかは不明だが、ARMベースのノートPC市場で本格的な競争が始まる可能性がある。

同社の上級副社長およびコンピュート&ゲーミング担当ゼネラルマネージャKedar Kondap氏は、「当社のビジョンはモバイルとPCの融合を推進し、スマートフォンの良さをノートPCにもたらすこと」と発言。

それに続きエンジニアリング担当上級副社長Gerard Williams氏が壇上に現れ、「このクラス最高のCPUは、新しい時代のプレミアムクラスのWindows PC向けに、高速でパワフル、かつ効率的なパフォーマンスで業界に革命をもたらす」などのプレゼンを行なった。

さらに「複数のプラットフォームやデバイスカテゴリ」および「モバイルからXR、コンピュートまで」Snapdragonを強化するとも述べていることから、OryonはCPUコアを意味しているようだ。

このGerard Williams氏は、かつてアップルに勤務してAシリーズプロセッサ(A7〜A12X)の開発を主導していた人物だ。アップルから独立後にスタートアップNuviaを設立したが、この会社は2021年にクアルコムにより買収。クアルコムのCEOが「アップルのM2チップを上回る、最高のチップを開発できる」と豪語していたのも、このNuviaチームが根拠と見られている。

クアルコムはそれ以上の詳細を明かしていないが、これまでいくつか噂やリークがあった。その1つが、コード名「Hamoa」と呼ばれるSoCだ。このチップはNuvia Phoenix設計に基づいており、8つの高性能コア+4つの高効率コア=12コアのCPU構成になると予想されている。

このHamoaの初期テスト結果は「非常に有望」であり、M1/M2チップと同様のメモリやキャッシュ構成を備える上に(アップル独自開発チップではサポートされない)専用の外付けGPUにも対応すると伝えられていた。

しかし、登場は早くても2024年だという。もし“現時点で”M2チップに匹敵するとしても、2年後のApple M3、あるいはM4チップはさらなる進化を遂げているはずである。

それにOryonコアを搭載した初のSnapdragonチップセットを投入する際に、クアルコムがどの製造プロセスを採用するのかも不明だ。アップルは台湾TSMCの最先端プロセス技術を優先的に利用できる立場にあり、そこでも差が付く可能性は否定できないだろう。

とはいえ、これまでクアルコム製のノートPC向けArmベースチップ性能は、M2チップはおろかM1チップにさえ見劣りしている。Arm WindowsノートPC用チップとしてはクアルコム以外の選択肢が(今のところ)存在しない以上、Oryonコアがバッテリー持ちの良さと優れた処理能力を両立することを期待したいところだ。

Source: Qualcomm
via: Wccftech, PCWorld

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX