• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2023/02/24 16:32

アップル、第2世代AR/VRヘッドセットのコストダウン計画を進行中か

初代ヘッドセットが高すぎて売れないことは織りこみ済み?
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アップル初のAR/VRヘッドセットは、高解像度ディスプレイや大量のカメラ・センサーほか最先端技術が詰め込まれており、おおよそ3,000ドル前後になるとの説が有力だ。コスト面から考えれば妥当な設定であるとしても、この価格ではまず普及は望むべくもない。そのため第2世代では廉価、つまり消費者に歩み寄るとみられている。

この(比較的)安価な第2世代モデルの生産計画が、すでにFoxconnと協力して進行中との噂が報じられている。

日経の英字メディアNikkei Asia(以下「日経」)によれば、アップルは第1世代ヘッドセットの製造に中国Luxshareを起用したとのこと。同社が、初代製品にFoxconn以外のサプライヤーを使うことはあまり前例がないため、注目を集めているという。LuxshareはすでにiPhoneやApple Watch、AirPodsの組立に加わっている。

初代ヘッドセットを構成する部品のうち、最も高価なパーツの1つはディスプレイとのこと。高解像度のマイクロOLEDパネルを片目ずつ1枚使用、計2枚となると予想されるため、相当の比重を占めるはずだ。日経によると、各パネルの製造コストは150ドル程度になる可能性があり、価格が高くなるのは歩留まりがまだ比較的低いためだという。

そして、第2世代モデルのコスト削減努力の1つとされるのは、生産の効率化だ。アップルはFoxconに対して、製造コストを削減するため組み立て工程の自動化を進めるよう依頼したとのこと。この作業は、初代ヘッドセットの発売と「並行して」行われているそうだ。

かなり早くから廉価モデルの噂話はあり、まず昨年夏には有名アナリストMing-Chi Kuo氏が「第2世代モデルを2025年前半に発売。よりハイエンド/手頃な価格の2モデルが用意される可能性が高い」と述べていた。それを織り込んだ上で、ヘッドセットの出荷台数は早ければ2025年〜2026年に1,000万台に達するかもしれない、とのことだった。

また、今年初めにアップルの内部情報に詳しいMark Gurman記者と、アップル製ヘッドセットの製品像をいち早く伝えていたThe Informationが、ともにMetaのQuest Pro(1,500ドル)と競合する廉価モデルを開発中だと発信していた。

このうちThe Informationの情報は、かなり具体的だった。より安価な素材を使い、センサー類を減らし、低解像度のディスプレイに置き換え、Mac級ではなくiPhoneと同等のプロセッサーを使う可能性があるとのこと。初代ヘッドセットと廉価モデルとは、iPhoneのProモデルと標準モデル以上の格差があると示唆していたかたちだ。

第2世代モデルがMeta Quest Pro並み、すなわちハイエンドiPhoneぐらいの価格であれば、少なくともヘッドセット市場の規模では「普及」が望める可能性もありそうだ。その一方で、初代ヘッドセットは高価格に加えてバッテリー動作が約2時間、キラーアプリ不足との有力情報もあり、苦戦が予想されている。

とはいえ、アップルの初代製品がさほど売れないのは珍しくはなく、iPodにせよiPhoneにせよ、本格的に売れ始めたのは世代を重ねてからのことだ。今後、同社が数年かけてAR/VRヘッドセット市場に粘り強く取り組んでいくことを期待したいところだ。

Source: Nikkei Asia
via: 9to5Mac

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ビックカメラ、「ブラックフライデー」セールを11/16より開始。ECサイトでは11/15 22時より先行販売スタート
2 可愛すぎる、でも本格派のCDプレーヤー。Shanling「EC Smart」で始めるデスクトップCDオーディオのススメ
3 USB-Cで何ができる?!iPhoneユーザーなら知っておきたい「できること」総ざらい
4 【ミニレビュー】グランプリ受賞の実力、フルテックの電源ケーブル「Origin Power NCF(G)」
5 実は独自の “平面” 形状!? 新型振動板によるトゥルーサウンド、B&W「Pi8」「Pi6」の魅力に迫る
6 初めてのスクリーンなら シアターハウス「WCBシリーズ」が推し!高コスパで“王道シアター”
7 耳を塞がない “軟骨伝導” の音質が大幅アップ!オーディオテクニカ「ATH-CC500BT2」をシーン別にチェック
8 ビクター、“ブランド史上最軽量”のノイキャン搭載ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」
9 ハイエンド・ブックシェルフスピーカーの新たな息吹。音楽職人が立ち上げた新興英国ブランド・KUDOS
10 ビクター、イヤーカフ型の耳を塞がないイヤホン“nearphones”「HA-NP1T」。独自「フレキシブルアジャスト」機構を採用
11/13 10:44 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX