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公開日 2019/06/25 20:36
<Netflix>山田孝之が『全裸監督』猛プッシュ。「これが日本だ」「入国拒否されても仕方ない」
8月8日より世界190カ国で配信
Netflixは、2019年夏以降に配信する最新作品について紹介する「オリジナル作品祭」を、本日6月25日にメディア向けに開催した。本稿では、“AVの帝王” と呼ばれたAV監督・村西とおるの半生を描いた『全裸監督』のトークセッションの模様をお伝えしたい。(『ストレンジャー・シングス』イベントレポート、『Followers』イベントレポート)
1980年代のバブル時代に “AVの帝王”と呼ばれた村西とおるを中心に、そこに関わる人間を実際の出来事をベースにしながらユーモアたっぶりに深く描き出した一大エンタテインメント作品。前科7犯、借金50億、米国司法当局から懲役370年求刑という、アダルトビデオ創世記を駆け抜けた男をかつてないスケールでドラマ化する。8月8日より世界190カ国で配信開始。
トークセッションでは、キャストである山田孝之、満島真之介、玉山鉄二、森田望智(みさと)、そして武正晴総監督が登場した。
村西とおるを演じるのは圧倒的な演技力でカメレオン俳優と評される山田孝之。登場して早々、「ナイスですね〜」と挨拶して場を盛り上げた。
脚本を読んでの感想について、「村西さんの濃密な人生を作品の時間内で描いているのでスピード感がありますし、破天荒でワクワクしました」(山田孝之)、「山田孝之主演、全裸監督。やらないわけがないです」(満島真之介)、「よくこの企画が通ったな、というのが第一印象。黒船と言われるNetflixが日本のエンタメ業界にメスを入れました」(玉山鉄二)、「最初は見てくださる方の幅が狭いのではと心配になりましたが、実際にはポップで、多くの方に楽しんでもらえる作品でした」(森田望智)と、それぞれが率直な気持ちをコメント。そして武総監督も「よくぞこんなものをやるな、と思った」と口にした。
本作に村西とおるを演じることのプレッシャーについては「なかったですね」と山田孝之。「打ち合わせで村西さんがどういう喋り方をするのかを見ていたんですが、話す相手によって切り替える、 “村西とおるスイッチ” を入れる方だと分かりました。だから自分も常に村西とおるでいるのではなく、カメラが回った瞬間に、いわゆる村西とおるになることを心がけました」と語った。
ドラマオリジナルキャラクターであり、村西とおるにとって欠かせない存在となる荒井トシを演じた満島真之介は、「このドラマの面白いところは、よく知られる村西とおるじゃない、セールスマンだったところから話が始まるところ。エネルギーを持っている人は世間にたくさんいますが、生まれたときから特別なのではなく、当たり前の生活をしていたなかに、トシが現れて、出会ってしまった。お互いの歩んできた道がクロスしたときに、大きな花火があがった。こういうことが、色んな革命、時代をつくってきたんだと感じました」とストーリーとキャラクターの相関に触れた。
また村西が裏社会で躍進するきっかけを作り、村西と新井の3人でサファイア映像を立ち上げることになる川田研二を演じる玉山鉄二は「平凡な暮らしをする男性が、ある人物と出会って、アンダーグラウンドからメジャーに成り上がっていく。80〜90年代の激動の時代に、レールに乗っていた平凡な男が、村西に出会ったことでレールを外れ、これまでと対極にあったエロの世界で大成功を収める」と勢いある時代も背景にストーリーが展開されていくことを紹介した。
そして、伝説的なAV女優である黒木香を演じた森田望智だが、「自分が好きなものがあるように、黒木薫が好きなものがポルノなだけなんだな、と思ったときにすごく近づけました」と語る一方、「AVの撮影シーンは本当に嫌で、みんなインフルエンザになって撮影がなくならないかなと思ったりもしました。でも、武総監督がリハーサルでAV男優の方とのお手本を見せてくださったときに、自分はなにをこんなに恥ずかしがっているんだろうと、乗り越えられました」というエピソードも明かされた。
その黒木薫=森田望智の熱演の影響は大きく、武総監督は「黒木薫が生まれるという、作品の肝となるシーンをキャストみんなで乗り越えたことを覚えています。それから、この作品にグルーヴがのった」と語り、山田孝之は「そのシーンは10時間かかりましたが、10時間行為を続けたことがないので、身体中が筋肉痛になりました。この日以降、森田さんが怖くなったんです。黒木さんになった」とコメントすると、男性陣一同が頷いていた。
また190カ国で配信されることについて、武総監督が「ハラスメント講習を受けました。受けたにもかかわらず、この作品をやるというのはどうすればいいんだと。ただひとつだけ、リスペクトを忘れなければいいということを言われています」と述べると、山田孝之が「190のうち、何カ国かからは入国拒否をされるかもしれませんが、仕方ないです」とフォローめいたことを口にした。
また全裸監督の撮影は「最近はあれしちゃいけない、これしちゃいけないが多い。全裸監督の現場はあれもこれもしていい」と武総監督が言えば、「あと少しで撮影が終了するとなったときに、本当に終わりたくないと思ったのは、俳優を20年くらいやっていますが初めてです」と山田孝之。その他のメンバーも、撮影現場での本作品らしいエピソードを楽しそうに語り合っていた。
そして最後に山田孝之は、『全裸監督』について「台湾のメディアに『This Is Japan.これが日本だ』と言っちゃった。皆さんもこれが日本だと思って生きていってもらうしかないんです」と強烈なひと言を残し、笑いに包まれたセッションは終了した。
<『全裸監督』あらすじ>
会社は倒産し、妻に浮気された村西とおるが活路を見出したのはアダルト雑誌の出版。一躍業界の風雲児となるが、商売敵の池沢や裏社会にも通じている刑事・武井らによって刑務所送りに。出所後、村西は黎明期のアダルトビデオ業界に仲間のトシ、川田らと共に殴り込む。再び、池沢の妨害で窮地に立たされた村西の前に、厳格な母のもとで本来の自分を押し込めていた女子大生の恵美が現れる。ふたりの運命的な出会いは業界のみならず、社会の常識を根底からひっくり返していく。アダルト業界で真剣に自身の道を切り開いた若者たちの青春を切り取った、本格エンタテインメント。
1980年代のバブル時代に “AVの帝王”と呼ばれた村西とおるを中心に、そこに関わる人間を実際の出来事をベースにしながらユーモアたっぶりに深く描き出した一大エンタテインメント作品。前科7犯、借金50億、米国司法当局から懲役370年求刑という、アダルトビデオ創世記を駆け抜けた男をかつてないスケールでドラマ化する。8月8日より世界190カ国で配信開始。
トークセッションでは、キャストである山田孝之、満島真之介、玉山鉄二、森田望智(みさと)、そして武正晴総監督が登場した。
村西とおるを演じるのは圧倒的な演技力でカメレオン俳優と評される山田孝之。登場して早々、「ナイスですね〜」と挨拶して場を盛り上げた。
脚本を読んでの感想について、「村西さんの濃密な人生を作品の時間内で描いているのでスピード感がありますし、破天荒でワクワクしました」(山田孝之)、「山田孝之主演、全裸監督。やらないわけがないです」(満島真之介)、「よくこの企画が通ったな、というのが第一印象。黒船と言われるNetflixが日本のエンタメ業界にメスを入れました」(玉山鉄二)、「最初は見てくださる方の幅が狭いのではと心配になりましたが、実際にはポップで、多くの方に楽しんでもらえる作品でした」(森田望智)と、それぞれが率直な気持ちをコメント。そして武総監督も「よくぞこんなものをやるな、と思った」と口にした。
本作に村西とおるを演じることのプレッシャーについては「なかったですね」と山田孝之。「打ち合わせで村西さんがどういう喋り方をするのかを見ていたんですが、話す相手によって切り替える、 “村西とおるスイッチ” を入れる方だと分かりました。だから自分も常に村西とおるでいるのではなく、カメラが回った瞬間に、いわゆる村西とおるになることを心がけました」と語った。
ドラマオリジナルキャラクターであり、村西とおるにとって欠かせない存在となる荒井トシを演じた満島真之介は、「このドラマの面白いところは、よく知られる村西とおるじゃない、セールスマンだったところから話が始まるところ。エネルギーを持っている人は世間にたくさんいますが、生まれたときから特別なのではなく、当たり前の生活をしていたなかに、トシが現れて、出会ってしまった。お互いの歩んできた道がクロスしたときに、大きな花火があがった。こういうことが、色んな革命、時代をつくってきたんだと感じました」とストーリーとキャラクターの相関に触れた。
また村西が裏社会で躍進するきっかけを作り、村西と新井の3人でサファイア映像を立ち上げることになる川田研二を演じる玉山鉄二は「平凡な暮らしをする男性が、ある人物と出会って、アンダーグラウンドからメジャーに成り上がっていく。80〜90年代の激動の時代に、レールに乗っていた平凡な男が、村西に出会ったことでレールを外れ、これまでと対極にあったエロの世界で大成功を収める」と勢いある時代も背景にストーリーが展開されていくことを紹介した。
そして、伝説的なAV女優である黒木香を演じた森田望智だが、「自分が好きなものがあるように、黒木薫が好きなものがポルノなだけなんだな、と思ったときにすごく近づけました」と語る一方、「AVの撮影シーンは本当に嫌で、みんなインフルエンザになって撮影がなくならないかなと思ったりもしました。でも、武総監督がリハーサルでAV男優の方とのお手本を見せてくださったときに、自分はなにをこんなに恥ずかしがっているんだろうと、乗り越えられました」というエピソードも明かされた。
その黒木薫=森田望智の熱演の影響は大きく、武総監督は「黒木薫が生まれるという、作品の肝となるシーンをキャストみんなで乗り越えたことを覚えています。それから、この作品にグルーヴがのった」と語り、山田孝之は「そのシーンは10時間かかりましたが、10時間行為を続けたことがないので、身体中が筋肉痛になりました。この日以降、森田さんが怖くなったんです。黒木さんになった」とコメントすると、男性陣一同が頷いていた。
また190カ国で配信されることについて、武総監督が「ハラスメント講習を受けました。受けたにもかかわらず、この作品をやるというのはどうすればいいんだと。ただひとつだけ、リスペクトを忘れなければいいということを言われています」と述べると、山田孝之が「190のうち、何カ国かからは入国拒否をされるかもしれませんが、仕方ないです」とフォローめいたことを口にした。
また全裸監督の撮影は「最近はあれしちゃいけない、これしちゃいけないが多い。全裸監督の現場はあれもこれもしていい」と武総監督が言えば、「あと少しで撮影が終了するとなったときに、本当に終わりたくないと思ったのは、俳優を20年くらいやっていますが初めてです」と山田孝之。その他のメンバーも、撮影現場での本作品らしいエピソードを楽しそうに語り合っていた。
そして最後に山田孝之は、『全裸監督』について「台湾のメディアに『This Is Japan.これが日本だ』と言っちゃった。皆さんもこれが日本だと思って生きていってもらうしかないんです」と強烈なひと言を残し、笑いに包まれたセッションは終了した。
<『全裸監督』あらすじ>
会社は倒産し、妻に浮気された村西とおるが活路を見出したのはアダルト雑誌の出版。一躍業界の風雲児となるが、商売敵の池沢や裏社会にも通じている刑事・武井らによって刑務所送りに。出所後、村西は黎明期のアダルトビデオ業界に仲間のトシ、川田らと共に殴り込む。再び、池沢の妨害で窮地に立たされた村西の前に、厳格な母のもとで本来の自分を押し込めていた女子大生の恵美が現れる。ふたりの運命的な出会いは業界のみならず、社会の常識を根底からひっくり返していく。アダルト業界で真剣に自身の道を切り開いた若者たちの青春を切り取った、本格エンタテインメント。