公開日 2015/01/30 11:49
【連続企画第1回】ティアック「HA-P90SD」 “プレーヤーとしての実力” を検証する
岩井喬が徹底レビュー
注目のポータブルヘッドホンアンプ/プレーヤー「HA-P90SD」が、いよいよ1月末に発売となる。この注目の製品を、岩井喬氏が全3回に渡ってレビューする特別企画がスタート! 第1回目となる今回は、HA-P90SDの “プレーヤー” としての実力に迫る。
2014年はハイレゾ対応ポータブルプレーヤーがいくつも誕生し、選択肢の幅が一挙に広がった、記憶に残る年だった。しかしながら、そうしたプレーヤー単体ではハイインピーダンスなヘッドホンを鳴らしこむのは難しく、別途ポータブルヘッドホンアンプを必要とするのが実情だ。
だがユーザーからしてみたら、一つの筺体で済むシンプルな構成で、市場に流通する多くのヘッドホンを鳴らし切る強力なヘッドホンアンプを内蔵したハイレゾ対応ポータブルプレーヤーこそ、理想とする姿であろう。この理想像を具現化したモデルが、発売を間近に控えるティアック「HA-P90SD」だ。
■プレーヤー機能も内蔵したオールインワンモデル
ティアックではすでにポータブルヘッドホンアンプとして「HA-P50」をリリースしているが、HA-P90SDはこの上位となるポータブルヘッドホンアンプになるとともに、プレーヤー機能も内蔵したオールインワン型モデルに仕上げられている。
ふんだんにアルミを用いた強固なボディは「HA-P50」譲りのデザインを踏襲しているが、サイズは一回り大きくなった。ボディ正面と背面の稜線部がそのままラバーフットとなった合理的な意匠となっており、カラーバリエーションもブラックとレッドの2色が用意される。ちなみにブラックとレッドは、ともに画面側の部分と傾斜部の仕上げが異なっており、細部までこだわっている。またシボ加工も施され、グリップ感を高めるように配慮している。
HA-P50と比べサイズ感やプレーヤー機能だけでなく、DACやアンプ部を含め、大幅に手が入れられており、単体ポータブルヘッドホンアンプしての能力も極めて高い。
DAC部には据え置き型USB-DACとして人気の高いUD-501や同社のレコーディング機器向けブランド、タスカムのDSDマスターレコーダーDA-3000にも採用されているバーブラウンPCM1795を搭載し、最大192kHz/24bit・PCM&5.6MHz・DSDに対応。マスタークロックも44.1kHz系と48kHz系の高精度水晶発振器を2基備え、正確なD/A変換に役立てている。
デジタル系入出力に関しては、iOSやAndroid端末のデジタル接続に対応するほか、USB-DACとしても使用でき、いずれも5.6MHz・DSDネイティブ再生を可能としている(AndroidデバイスではOTGケーブルを使用。Windows OS環境ではASIO2.1/DoPから選択可、Mac OS環境ではDoP方式)。
また同軸・光デジタル入力および同軸デジタル出力、アナログ入力を3.5mmステレオミニ端子で兼用。なお同軸デジタル出力(192kHz/24bitまで対応)においてはUSB入力信号をS/PDIF信号に変換して出力することができるため、本機をUSB-DDCとして活用することも可能だ。さらに今後のファームウェアアップデートにより、DoP方式による2.8MHz・DSD信号出力にも対応予定という。
ヘッドホンアンプ部はオーディオ用オペアンプOPA1602を用いたディスクリート構成・AB級プッシュプル回路を採用するほか、高品位なオーディオ用チップフィルムコンデンサーも投入。ノイズの干渉を抑えるためアナログ部とデジタル部を分けたレイアウトを取り入れた。
また多様なヘッドホンのインピーダンスにおいても8〜600Ωまでという幅広い対応能力を持っており、2段階のゲイン設定に加え、4段階の最大出力アッテネーターを用意し、能率の点でもきめ細やかに調整できる点も優れている。
電源は3460mAhの大容量リチウムイオン充電池を内蔵しており、デジタル接続では約7時間、内蔵プレーヤーでは約6時間の連続再生が可能だ(USBからの充電及び、別売りACアダプターによる急速充電に対応)。
続いて、HA-P90SDの注目ポイントといえるプレーヤー機能についても見ていこう。
2014年はハイレゾ対応ポータブルプレーヤーがいくつも誕生し、選択肢の幅が一挙に広がった、記憶に残る年だった。しかしながら、そうしたプレーヤー単体ではハイインピーダンスなヘッドホンを鳴らしこむのは難しく、別途ポータブルヘッドホンアンプを必要とするのが実情だ。
だがユーザーからしてみたら、一つの筺体で済むシンプルな構成で、市場に流通する多くのヘッドホンを鳴らし切る強力なヘッドホンアンプを内蔵したハイレゾ対応ポータブルプレーヤーこそ、理想とする姿であろう。この理想像を具現化したモデルが、発売を間近に控えるティアック「HA-P90SD」だ。
■プレーヤー機能も内蔵したオールインワンモデル
ティアックではすでにポータブルヘッドホンアンプとして「HA-P50」をリリースしているが、HA-P90SDはこの上位となるポータブルヘッドホンアンプになるとともに、プレーヤー機能も内蔵したオールインワン型モデルに仕上げられている。
ふんだんにアルミを用いた強固なボディは「HA-P50」譲りのデザインを踏襲しているが、サイズは一回り大きくなった。ボディ正面と背面の稜線部がそのままラバーフットとなった合理的な意匠となっており、カラーバリエーションもブラックとレッドの2色が用意される。ちなみにブラックとレッドは、ともに画面側の部分と傾斜部の仕上げが異なっており、細部までこだわっている。またシボ加工も施され、グリップ感を高めるように配慮している。
HA-P50と比べサイズ感やプレーヤー機能だけでなく、DACやアンプ部を含め、大幅に手が入れられており、単体ポータブルヘッドホンアンプしての能力も極めて高い。
DAC部には据え置き型USB-DACとして人気の高いUD-501や同社のレコーディング機器向けブランド、タスカムのDSDマスターレコーダーDA-3000にも採用されているバーブラウンPCM1795を搭載し、最大192kHz/24bit・PCM&5.6MHz・DSDに対応。マスタークロックも44.1kHz系と48kHz系の高精度水晶発振器を2基備え、正確なD/A変換に役立てている。
デジタル系入出力に関しては、iOSやAndroid端末のデジタル接続に対応するほか、USB-DACとしても使用でき、いずれも5.6MHz・DSDネイティブ再生を可能としている(AndroidデバイスではOTGケーブルを使用。Windows OS環境ではASIO2.1/DoPから選択可、Mac OS環境ではDoP方式)。
また同軸・光デジタル入力および同軸デジタル出力、アナログ入力を3.5mmステレオミニ端子で兼用。なお同軸デジタル出力(192kHz/24bitまで対応)においてはUSB入力信号をS/PDIF信号に変換して出力することができるため、本機をUSB-DDCとして活用することも可能だ。さらに今後のファームウェアアップデートにより、DoP方式による2.8MHz・DSD信号出力にも対応予定という。
ヘッドホンアンプ部はオーディオ用オペアンプOPA1602を用いたディスクリート構成・AB級プッシュプル回路を採用するほか、高品位なオーディオ用チップフィルムコンデンサーも投入。ノイズの干渉を抑えるためアナログ部とデジタル部を分けたレイアウトを取り入れた。
また多様なヘッドホンのインピーダンスにおいても8〜600Ωまでという幅広い対応能力を持っており、2段階のゲイン設定に加え、4段階の最大出力アッテネーターを用意し、能率の点でもきめ細やかに調整できる点も優れている。
電源は3460mAhの大容量リチウムイオン充電池を内蔵しており、デジタル接続では約7時間、内蔵プレーヤーでは約6時間の連続再生が可能だ(USBからの充電及び、別売りACアダプターによる急速充電に対応)。
続いて、HA-P90SDの注目ポイントといえるプレーヤー機能についても見ていこう。