公開日 2015/07/14 10:54
Dynamic Motionの新境地!新イヤホン「DM100」は解像感と音場表現を両立した
独自技術採用の最新ドライバー搭載
ダイナミック型ドライバーの開発・製造における高い実績を背景にイヤホン分野に参入したDynamicMotionは、登場から2年を経て着実にファンの間でその存在感を増してきた。そして6月には新開発の“Balanced Dynamic Driver”を搭載した「DM100」が登場。日頃から同社のイヤホンをリファレンスに用いている折原一也氏が、DM100のサウンドを分析する。
■ダイナミック型ドライバー搭載イヤホンの新境地に挑む「DM100」
6月に新イヤホン「DM100」を発売したDynamicMotion(ダイナミック・モーション)。このブランド名も、イヤホン・ヘッドホンの目利きの間ではかなり浸透したはずだ。1982年に韓国・ソウル市に設立された同社は、ヘッドホンのドライバーユニットの開発・製造に30年の実績を持っている。ドライバーユニットを自社で製造するマニュファクチャーとして月産2,000万個の製造能力を持つ、有名メーカー御用達のドライバーユニットベンダーだ。
このDynamicMotionが自社モデルの第一弾として「DM008」を日本で発売したのが2013年11月。以来、昨年2014年にはアルミボディを搭載したチューンナップモデルの「DM008P」を投入。ダイナミックドライバーを1基搭載というシンプルな構成ながら、優れた空間再現性とパワフルな低音を兼ね備えた「DM008」、精悍で骨太なサウンドと共にダイナミックドライバーならではの空間再現性をさらに引き上げた「DM008P」と、ダイナミック型ドライバー搭載イヤホンの名手として着実にステップアップを重ねてきた。
今回、DynamicMotionが初めて採用する独自開発のドライバー“Balanced Dynamic Driver”を搭載するカナル型イヤホン「DM100」の評価機を入手できたので、早速レビューを試みた。
実は筆者自身、第2弾モデル「DM008P」の持つ精緻なサウンド表現と、空間の見通しの良さ、そしてプレイヤーの音質を素直に反映する特性が気に入り、各種レビューのリファレンスとして常用している。また見た目にもタフそうな外見とケーブルを採用しているため、特に外出先で音楽を聴く時には欠かせない愛用のイヤホンとなっている。そんなDynamicMotionが新ドライバーを備えたモデルを発売したのだから、自ずと期待も高まるというものだ。
■“Balanced Dynamic Driver”でBAドライバーのような繊細なサウンドを再現
さて、まずは「DM100」の搭載する“Balanced Dynamic Driver”についての疑問を少し調べてみた。同社の提供する製品資料によるとバランスド・アーマチュア型ドライバーのような繊細なサウンドと高解像度、そしてダイナミック型ドライバーのようなナチュラルでシームレスな帯域バランスを実現とするとのこと。構造上はダイナミックドライバー1発であり、同ブランドが「DM008」「DM008P」で培ってきた構成の延長線上にあるといえる。
その構造の秘密は、振動板に組み込まれた波紋状のサスペンションだ。ドライバーユニットの剛性を高めることでユニットの振動ロスを低減し、正確な駆動を実現するというもの。ドライバーユニットに直接手を入れてのイヤホン開発ができたのは、ユニットベンダーである同社の持つ開発力があってのことであるのは言うまでもない。
ドライバーユニットばかりに注目の集まる本機だが、「DM008」「DM008P」と比べると筐体構造にも大きく手が加えられている。コンピューター・シミュレーションによりデザインされたという筐体は、背面にエアフローを配しており、見た目にも小振りで扱いやすくなった。特殊なコーティングを施したケーブルも細くて取り回しが良く、タッチノイズを低減し、しなやかで絡まりにくい新型となっている。「DM008」「DM008P」はやや大柄な筐体で音質チューニング最優先といった風貌だったが、「DM100」はよりいっそう洗練されたデザインで、耳へのフィット感も優しくなっているように思える。
なおスペック上の再生周波数帯域は20Hz〜20kHzまでカバーし、インピーダンスは24Ω(±15%)。イヤーチップは3サイズの他にForm Tipを同梱している。
■ダイナミック型ドライバー搭載イヤホンの新境地に挑む「DM100」
6月に新イヤホン「DM100」を発売したDynamicMotion(ダイナミック・モーション)。このブランド名も、イヤホン・ヘッドホンの目利きの間ではかなり浸透したはずだ。1982年に韓国・ソウル市に設立された同社は、ヘッドホンのドライバーユニットの開発・製造に30年の実績を持っている。ドライバーユニットを自社で製造するマニュファクチャーとして月産2,000万個の製造能力を持つ、有名メーカー御用達のドライバーユニットベンダーだ。
このDynamicMotionが自社モデルの第一弾として「DM008」を日本で発売したのが2013年11月。以来、昨年2014年にはアルミボディを搭載したチューンナップモデルの「DM008P」を投入。ダイナミックドライバーを1基搭載というシンプルな構成ながら、優れた空間再現性とパワフルな低音を兼ね備えた「DM008」、精悍で骨太なサウンドと共にダイナミックドライバーならではの空間再現性をさらに引き上げた「DM008P」と、ダイナミック型ドライバー搭載イヤホンの名手として着実にステップアップを重ねてきた。
今回、DynamicMotionが初めて採用する独自開発のドライバー“Balanced Dynamic Driver”を搭載するカナル型イヤホン「DM100」の評価機を入手できたので、早速レビューを試みた。
実は筆者自身、第2弾モデル「DM008P」の持つ精緻なサウンド表現と、空間の見通しの良さ、そしてプレイヤーの音質を素直に反映する特性が気に入り、各種レビューのリファレンスとして常用している。また見た目にもタフそうな外見とケーブルを採用しているため、特に外出先で音楽を聴く時には欠かせない愛用のイヤホンとなっている。そんなDynamicMotionが新ドライバーを備えたモデルを発売したのだから、自ずと期待も高まるというものだ。
■“Balanced Dynamic Driver”でBAドライバーのような繊細なサウンドを再現
さて、まずは「DM100」の搭載する“Balanced Dynamic Driver”についての疑問を少し調べてみた。同社の提供する製品資料によるとバランスド・アーマチュア型ドライバーのような繊細なサウンドと高解像度、そしてダイナミック型ドライバーのようなナチュラルでシームレスな帯域バランスを実現とするとのこと。構造上はダイナミックドライバー1発であり、同ブランドが「DM008」「DM008P」で培ってきた構成の延長線上にあるといえる。
その構造の秘密は、振動板に組み込まれた波紋状のサスペンションだ。ドライバーユニットの剛性を高めることでユニットの振動ロスを低減し、正確な駆動を実現するというもの。ドライバーユニットに直接手を入れてのイヤホン開発ができたのは、ユニットベンダーである同社の持つ開発力があってのことであるのは言うまでもない。
ドライバーユニットばかりに注目の集まる本機だが、「DM008」「DM008P」と比べると筐体構造にも大きく手が加えられている。コンピューター・シミュレーションによりデザインされたという筐体は、背面にエアフローを配しており、見た目にも小振りで扱いやすくなった。特殊なコーティングを施したケーブルも細くて取り回しが良く、タッチノイズを低減し、しなやかで絡まりにくい新型となっている。「DM008」「DM008P」はやや大柄な筐体で音質チューニング最優先といった風貌だったが、「DM100」はよりいっそう洗練されたデザインで、耳へのフィット感も優しくなっているように思える。
なおスペック上の再生周波数帯域は20Hz〜20kHzまでカバーし、インピーダンスは24Ω(±15%)。イヤーチップは3サイズの他にForm Tipを同梱している。