• ブランド
    特設サイト
公開日 2015/11/02 10:00

オーディオテクニカ「ATH-CKS990」レビュー:パワフルな重低音とシャープな高域を両立

新SOLID BASSを聴く
高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
時代に対応する新コンセプト「重低音×ハイレゾ」を掲げて進化を遂げた新「SOLID BASS」シリーズ。この「ATH-CKS990」はそのイヤホンの上から二番目に位置するモデルだ。

ATH-CKS990

であるので、トップエンド「ATH-CKS1100」との相違点はどこにあるのか?というのもポイントになってくる。ATH-CKS1100の記事にも目を通していただいて比べていただくとわかりやすいだろう。

早速だがいちばんの相違点はドライバーだ。CKS1100は「デュアルフェーズ・プッシュプル・ドライバー」というかなり独特なシステムを採用しているが、CKS990はあそこまでは特殊ではない。しかしかといって普通でもなく、こちらはこちらで「デュアルマグネティックフィールド・ドライバー」を採用している。

二つのマグネットを向かい合わせに配置する「デュアルマグネティックフィールド・ドライバー」を搭載

磁界というものは複数が近くにあればお互いがお互いに影響を与え合う。そこでこのドライバーでは、二つのマグネットを向かい合わせに、お互いの磁界の干渉で磁力が最大化される「磁界の融合点」を生み出すように、その配置(位置や距離)を設定。大口径ドライバーをその最大の磁力で御することで、力強く同時に精密な駆動を実現しているという。

振動板の径もCKS1100の12.5mmよりも大きめな13mmだ。またCKS1100で片方のドライバーに採用されている「マルチトランジェクションDLC振動板」をこちらも採用。「DLC」は「ダイヤモンドライクカーボン」の略で、ダイヤに近い硬度を備えるその素材を振動板にコーティングすることで共振ポイントを分散。鮮明な重低音を実現している。

なおもうひとつわかりやすい相違点は、こちらはケーブルが着脱できないこと。

相違点ではなく共通する大きなトピックは「デュアルエアーフローベース・ベンティングシステム」。新世代ラインナップのコンセプト「重低音×ハイレゾ」実現の鍵となっている技術のひとつだ。


筐体の二箇所にベント(空気孔)を設置して筐体内部の空気バネの弾性を制御し、振動板の動きを適切にコントロール。低音の出力を効率的に引き出しつつ、俊敏な応答性も損ねないようにチューニングされている。

なおCKS1100は外観上もわかりやすく「ベントが二箇所」にあるが、こちらは外観上だと「ステンレス製の音響抵抗材」の露出が一箇所にまとまっている。しかしこれは単にデザイン的な差別化と思われる。実際にはどちらも同じ「デュアル」エアーフローベース・ベンティングシステムだ。

見た目はひとつだが「デュアルエアーフローベース・ベンティングシステム」を採用。ケーブルは着脱非対応

ということでデザインにも触れておくと、ステンレスのメッシュの露出が大きいことや、ブラックのみではなくレッドでアクセントも入れてあることなど、CKS1100よりもこちらの方が主張は強い。よりビビッドでメカニカルといったところか。どちらを好む方もいらっしゃることだろう。

それとスペック的にも実感的にもCKS1100より軽いので、装着感はこちらの方が良好だ。

次ページATH-CKS990のサウンドをチェック

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX