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公開日 2017/06/29 10:00

アニソン聴き放題、音質が良いのはどれ? 「ANiUTa」など4サービスを“ガチ”比較した

かなり大きな違いを実感
土方久明
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編集部からアニソン専門定額ストリーミングサービス「ANiUTa」の音質を、「Spotify」「AWA」「Google Play Music」と比較する企画を持ちかけられた。

正直に言えば、最初この話をもらった時、僕は「あまり変わらないのではないか」と考えていた。しかし実際は4つのサービスの音質は結構違っていて、大いに驚いてしまったのである。その顛末をレポートしたい。

高性能スタジオモニターと高音質スマホを組み合わせて、音の細部まで聴いてみた

定額ストリーミングサービスの音質をアニソンでガチ比較

毎月一定額を払えば音楽が聴き放題になる、「定額ストリーミングサービス」が脚光を浴びてきた。「TIDAL」や「Qobuz」など、CDクオリティ以上のサービスはいまだ日本国内では正式スタートしていないものの、世界最大のストリーミングサービス「Spotify」をはじめ、「AWA」「LINE MUSIC」「Apple Music」など数多くのサービスが日本でも正式にスタートして火花を散らしている。さらに日本でのサービスは、J-Popやアニソンなどの邦楽が聴けることも大きな特徴となっている。

そしてアニソンといえば、3月24日にスタートした「ANiUTa」が大注目ではないだろうか。ランティス、フライングドッグ、エイベックス・ピクチャーズ、KADOKAWA、サンライズ音楽出版など10社が参加して立ち上げ、現段階ですでに30レーベルが参加する、100%アニソン系で構成されているサービスである。

アニソン専門定額ストリーミングサービス「ANiUTa」

アニソンイベントのチケット先行発売や作品名(番組名)での検索を可能とする、アニソンファンの心をくすぐる魅力的な仕様。しかも月額600円という絶妙の価格設定により、順調に会員数を増やしていると聞く。もちろん僕も有料会員として楽しんでいる。

そのような中、6月から大手レーベルのワーナーが、所有するアニメ関連楽曲を10の定額制配信サービスに提供することが発表された。この辺りは群雄割拠のストリーミングサービスらしく、各社の思惑が交差している印象を受けるが、結果としてワーナーが管理する多くのアニソン楽曲がさまざまなサービスでも聴けるようになったのである。

これにより実現可能となったことがある。アニソンでの各サービスの音質比較だ。インターネット上では、それぞれの特徴や月額料金などが比較されているけど、アニソンの音質を真剣に比較したサイトは、僕の調べた限りほとんど存在しなかった。果たしてこれらのサービスに音質差はあるのか? そしてANiUTaの音質はどれ程度のものなのか? 一人のオーディオ評論家として興味が湧いた。

そこで今回は、ワーナー提供の「ジョジョ〜その血の運命〜/富永TOMMY弘明」「PLASMIC FIRE/KOTOKO×ALTIMA」「雨の水平線/早見沙織」と聴き所の違う楽曲を使用し、アニソン定額サービスの王者とも言える「ANiUTa」に対して、メジャーどころの「Spotify」「AWA」「Google Play Music」という3つの配信サイトの音質を、ヘッドホン環境とスピーカー環境で“ガチ”に比較してみたい。

左からANiUTa、Spotify、AWA、GooglePlayMusicの再生画面。インターフェースでは違いが大きい

ヘッドホン/スピーカー環境ともソース機器には、ONKYOのハイレゾスマホ「GRANBEAT」を用意した。DACチップにESS ES9018K2Mを左右独立で2基搭載しつつSIMカードスロットを持つ“羊の皮を被った狼”とも言える高音質スマホだ。

それに組み合わせるヘッドホンには、先だって発売された高性能スタジオモニターヘッドホン、ウルトラゾーン「Signature Studio」を使用して、トーンバランス、音調、S/N、解像度などを確認する。

「GRANBEAT」と「Signature Studio」を組み合わせたガチのヘッドホン試聴環境

スピーカー環境は自宅試聴室に設置した、LINN「KLIMAX EXAKT DSM」にGRANBEATをアナログライン接続。ヘッドホン同様の項目に加えて、音像表現やサウンドステージを確認する。

「KLIMAX EXAKT DSM」によるガチのスピーカー試聴環境

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