公開日 2017/09/16 10:00
UHD BD再生対応、NECの最新AVノートPCを試す。YAMAHAサウンドのクオリティにも注目
多目的で使えるAVノート
■UHD BD再生対応のAVノート「LAVIE Note Standard NS850/HAB」を試す
2017年のPC市場では、インテルの第7世代Coreプロセッサを搭載したノートPCが数多く登場。また、最新のGPUを搭載するゲーミングPCも多くのメーカーから発売されるなど、少しずつ盛り上がりを見せている。
そんな中、新作ノートPCにAV視点で見逃せないモデルがある。それがNECスタンダードノートパソコンの「LAVIE Note Standard NS850/HAB(以下NS850/HAB)」(関連ニュース)。4K(3,840×2,160ドット)の高解像度表示に対応した15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載する高性能ノートで、同シリーズのフラグシップという位置づけのモデルだ。
「NS850/HAB」はA4サイズのスタンダードノートなので屋外を頻繁に持ち運びできるようなサイズ、質量ではなく、据え置きとして利用するのが基本となる。搭載するCPUはノートPC向けの低電圧版ではあるが、最新の第7世代Coreプロセッサ「Core i7-7567U(3.50〜4.00GHz)」を採用。またメモリは標準で8GBしており、オフィスソフトの利用や、Webの閲覧などはもちろん、一般的なレベルの動画編集や写真加工も難なくこなせる。ストレージには、HDDに大容量のメモリを組み合わせた1TBのSSHDを搭載し、アクセス速度の速さと大容量を両立しているのもポイントだ。
■充実したAV性能に注目
「NS850/HAB」はAV機能が充実しているのが特徴だ。最注目のポイントが内蔵の光学ドライブで、UHD BDの再生に対応するUltra HD Blu-rayドライブを搭載している。さらに「NS850/HAB」にはUHD BDの再生ソフトとして、「CyberLink PowerDVD UHD BD with 4K」が付属。ハリウッド映画や話題のアニメなど、市販のUHD BDパッケージを再生でき、多くの映像コンテンツを4K液晶ディスプレイの高解像度を活かした、きめ細かな映像で楽しめるというわけだ。
そこで実際に通常のBDドライブを搭載した旧モデルでフルHD画質のBDを再生した映像と、「NS850/HAB」でUHD BDを再生した映像を見比べてみた(残念ながら著作権の関係で映像はお見せできない)。
まずは旧モデルでの通常のBDを再生した。フルHD映像も付属の再生ソフト「PowerDVD」によるアップスケーリング機能が働くため、十分に高画質。ディスプレイサイズが15.6型ワイドと、映像視聴用としては小さいこともあり、フルHDによる解像度の低さもそれほど気になることはなかった。
しかし、その感想は「NS850/HAB」でUHD BDの映像を再生するとガラリと変わる。映像の表現レベルが全くといっていいほど異なるものだった。15.6型ワイドで4K解像度のディスプレイのドットピッチは0.09mm(フルHDパネルは倍の0.18mm)。これは肉眼でほぼ見えない大きさだ。このため、字幕など大画面ではシャギーが気になる部分でもドット感は皆無。非常に滑らかに表示できた。
とはいえ、フルHD画質の通常のBD映像も十分に精細感はある。そんな中で違いとして大きく感じられたのが映像の奥行き感だ。今回は明るい映像が中心の風景コンテンツと、暗めの映像が多いハリウッド映画で映像を見比べたが、フルHDの通常のBDは平面の高画質映像として見られたのに対して、UHD BDは平面の絵としてではなく、立体感を強く感じられた。草花は手前側が飛び出し、奥は適度に沈み込む。また、映画中の森のシーンでも暗い森の奥まで繊細に描写されているため、画面に引き込まれる様に感じた。それが没入感の高さにも繋がった。
ただし、残念なのは液晶ディスプレイがHDRに対応しない点。UHD BDの再生はできるが、SDRでの映像表現となる。しかしNECによると、HDMI端子からの映像出力でHDR対応ディスプレイに接続すれば、HDR映像を映し出すことができるとのこと。つまり、UHD BDプレイヤーとしても使えるのだ。自室などで楽しむときはSDRだが、リビングなどに置いたHDR対応テレビではさらに階調表現豊かな映像が楽しめるというわけだ。
■ノートとは思えないクオリティのYAMAHAサウンド
AVノートとして注目したいのが、サウンド機能に2.1ch YAMAHAサウンドシステムを搭載することだ。キーボードの上に配置された2W+2Wのサテライトスピーカーはバスレフ型を採用。ヤマハの独自技術「YST(ヤマハアクティブサーボテクノロジー)」により、効率動作を向上させ、低音再生帯域の拡張を実現している。さらに、 4W(FR-Port方式)のウーファもプラスすることで、迫力のある低音を生み出している。
「NS850/HAB」の臨場感の高さはそれだけが理由ではない。音場補正技術「ヤマハ AudioEngine」による音響効果では、音像位置の補正(Acoustic total-linear EQ)やコンサートホールや映画館のような臨場感と奥行き感の再現(Spacious sound 3D)、スピーカーでは再現できない低音域の倍音部分を強調することで低音を感じさせる技術(Harmonics enhancer Extended)などにより、臨場感豊かなサウンドが楽しめる。
実際に戦争ものの映画を視聴したが銃弾や迫撃の音は非常に迫力があり、高い臨場感を味わうことができた。一般的なノートパソコンとは一線を画すレベルで、「NS850/HAB」なら外付けスピーカーや高品質なヘッドホンを別途用意することなく、リッチなコンテンツのサウンドを楽しめるだろう。
■多目的で使えるAVノートとして魅力的な一台
「LAVIE Note Standard NS850/HAB」はノートパソコンとしての基本性能も非常に高く、UHD BDの視聴をはじめとしたAVノートとしての利用だけでなく、ビデオ、写真編集などのクリエイティブ用途にも適している。
また、使用感が非常に良かったのがキーボード。わずかに傾斜があり、打鍵感も快適。キーピッチは19mmでストレスなくタイピングできた。この、入力性の高さもノートパソコンしては欠かせないポイントだ。
動画視聴用のパソコンで15.6型ワイドディスプレイは小さいと感じるかもしれない。しかし、ノートパソコンは一般的にテレビよりも近い距離で利用する。1m以上離れた位置で視聴することの多いテレビとは違い、30〜50センチほどの至近距離で使うため、没入感は非常に高いのだ。
日常的にはよりパーソナルに映像コンテンツを楽しむことができ、さらに大人数で楽しみたいというとき映像を出力する。そのように多目的で利用できるのが魅力といえそうだ。
2017年のPC市場では、インテルの第7世代Coreプロセッサを搭載したノートPCが数多く登場。また、最新のGPUを搭載するゲーミングPCも多くのメーカーから発売されるなど、少しずつ盛り上がりを見せている。
そんな中、新作ノートPCにAV視点で見逃せないモデルがある。それがNECスタンダードノートパソコンの「LAVIE Note Standard NS850/HAB(以下NS850/HAB)」(関連ニュース)。4K(3,840×2,160ドット)の高解像度表示に対応した15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載する高性能ノートで、同シリーズのフラグシップという位置づけのモデルだ。
「NS850/HAB」はA4サイズのスタンダードノートなので屋外を頻繁に持ち運びできるようなサイズ、質量ではなく、据え置きとして利用するのが基本となる。搭載するCPUはノートPC向けの低電圧版ではあるが、最新の第7世代Coreプロセッサ「Core i7-7567U(3.50〜4.00GHz)」を採用。またメモリは標準で8GBしており、オフィスソフトの利用や、Webの閲覧などはもちろん、一般的なレベルの動画編集や写真加工も難なくこなせる。ストレージには、HDDに大容量のメモリを組み合わせた1TBのSSHDを搭載し、アクセス速度の速さと大容量を両立しているのもポイントだ。
■充実したAV性能に注目
「NS850/HAB」はAV機能が充実しているのが特徴だ。最注目のポイントが内蔵の光学ドライブで、UHD BDの再生に対応するUltra HD Blu-rayドライブを搭載している。さらに「NS850/HAB」にはUHD BDの再生ソフトとして、「CyberLink PowerDVD UHD BD with 4K」が付属。ハリウッド映画や話題のアニメなど、市販のUHD BDパッケージを再生でき、多くの映像コンテンツを4K液晶ディスプレイの高解像度を活かした、きめ細かな映像で楽しめるというわけだ。
そこで実際に通常のBDドライブを搭載した旧モデルでフルHD画質のBDを再生した映像と、「NS850/HAB」でUHD BDを再生した映像を見比べてみた(残念ながら著作権の関係で映像はお見せできない)。
まずは旧モデルでの通常のBDを再生した。フルHD映像も付属の再生ソフト「PowerDVD」によるアップスケーリング機能が働くため、十分に高画質。ディスプレイサイズが15.6型ワイドと、映像視聴用としては小さいこともあり、フルHDによる解像度の低さもそれほど気になることはなかった。
しかし、その感想は「NS850/HAB」でUHD BDの映像を再生するとガラリと変わる。映像の表現レベルが全くといっていいほど異なるものだった。15.6型ワイドで4K解像度のディスプレイのドットピッチは0.09mm(フルHDパネルは倍の0.18mm)。これは肉眼でほぼ見えない大きさだ。このため、字幕など大画面ではシャギーが気になる部分でもドット感は皆無。非常に滑らかに表示できた。
とはいえ、フルHD画質の通常のBD映像も十分に精細感はある。そんな中で違いとして大きく感じられたのが映像の奥行き感だ。今回は明るい映像が中心の風景コンテンツと、暗めの映像が多いハリウッド映画で映像を見比べたが、フルHDの通常のBDは平面の高画質映像として見られたのに対して、UHD BDは平面の絵としてではなく、立体感を強く感じられた。草花は手前側が飛び出し、奥は適度に沈み込む。また、映画中の森のシーンでも暗い森の奥まで繊細に描写されているため、画面に引き込まれる様に感じた。それが没入感の高さにも繋がった。
ただし、残念なのは液晶ディスプレイがHDRに対応しない点。UHD BDの再生はできるが、SDRでの映像表現となる。しかしNECによると、HDMI端子からの映像出力でHDR対応ディスプレイに接続すれば、HDR映像を映し出すことができるとのこと。つまり、UHD BDプレイヤーとしても使えるのだ。自室などで楽しむときはSDRだが、リビングなどに置いたHDR対応テレビではさらに階調表現豊かな映像が楽しめるというわけだ。
■ノートとは思えないクオリティのYAMAHAサウンド
AVノートとして注目したいのが、サウンド機能に2.1ch YAMAHAサウンドシステムを搭載することだ。キーボードの上に配置された2W+2Wのサテライトスピーカーはバスレフ型を採用。ヤマハの独自技術「YST(ヤマハアクティブサーボテクノロジー)」により、効率動作を向上させ、低音再生帯域の拡張を実現している。さらに、 4W(FR-Port方式)のウーファもプラスすることで、迫力のある低音を生み出している。
「NS850/HAB」の臨場感の高さはそれだけが理由ではない。音場補正技術「ヤマハ AudioEngine」による音響効果では、音像位置の補正(Acoustic total-linear EQ)やコンサートホールや映画館のような臨場感と奥行き感の再現(Spacious sound 3D)、スピーカーでは再現できない低音域の倍音部分を強調することで低音を感じさせる技術(Harmonics enhancer Extended)などにより、臨場感豊かなサウンドが楽しめる。
実際に戦争ものの映画を視聴したが銃弾や迫撃の音は非常に迫力があり、高い臨場感を味わうことができた。一般的なノートパソコンとは一線を画すレベルで、「NS850/HAB」なら外付けスピーカーや高品質なヘッドホンを別途用意することなく、リッチなコンテンツのサウンドを楽しめるだろう。
■多目的で使えるAVノートとして魅力的な一台
「LAVIE Note Standard NS850/HAB」はノートパソコンとしての基本性能も非常に高く、UHD BDの視聴をはじめとしたAVノートとしての利用だけでなく、ビデオ、写真編集などのクリエイティブ用途にも適している。
また、使用感が非常に良かったのがキーボード。わずかに傾斜があり、打鍵感も快適。キーピッチは19mmでストレスなくタイピングできた。この、入力性の高さもノートパソコンしては欠かせないポイントだ。
動画視聴用のパソコンで15.6型ワイドディスプレイは小さいと感じるかもしれない。しかし、ノートパソコンは一般的にテレビよりも近い距離で利用する。1m以上離れた位置で視聴することの多いテレビとは違い、30〜50センチほどの至近距離で使うため、没入感は非常に高いのだ。
日常的にはよりパーソナルに映像コンテンツを楽しむことができ、さらに大人数で楽しみたいというとき映像を出力する。そのように多目的で利用できるのが魅力といえそうだ。