公開日 2018/03/30 08:30
理論が裏付ける伝送性能 ー サエクのデジタルケーブル「DIG-4000Mk2」を聴く。クロック用「DIG-T50」も
【特別企画】クロックケーブルはTEAC最新クロックと検証
サエク最新の同軸デジタルケーブル「DIG-4000Mk2」と、クロック用ケーブル「DIG-T50」の実力を土方久明氏が検証。理論に裏付けられた優れた伝送性能を、試聴を通じてチェックしていく。
■STRATOSPHEREで圧倒的な評価を得たサエクが手がけるデジタルケーブル
今回登場したサエクの新しいデジタルケーブルには、大きな期待を寄せていた。なぜなら、2017年に相次いで発売された同社のフラグシップケーブル「STRATOSPHERE」シリーズの評価が、筆者の周囲でも驚くほど高かったからだ。このSTRATOSPHEREの現時点ラインナップはXLR/RCAラインケーブル、スピーカーケーブルで、デジタルケーブルはまだ用意されていない。しかしこれだけ評価が高いとなると、ネットワークオーディオに取り組む身としては、同社がリリースする最新デジタルケーブルの音をぜひとも確認したいと考えていた。
今回取り上げるのは2月に発売されたばかりの75Ω同軸デジタルケーブル「DIG-4000Mk2」と、4月1日に発売予定のマスタークロックジェネレーター用50Ω同軸デジタルケーブル「DIG-T50」だ。
DIG-4000Mk2は、両端がRCA端子の同軸デジタルケーブル。CDトランスポートとDACを結ぶケーブルとして利用されることが多かったと思うが、今ではUSB-DDCやネットワークトランスポートといった機器とDACを用いる際にも必要となる。
DIG-T50は両端がBNCタイプで、マスタークロックジェネレーターとCD/ネットワークプレーヤーなどのデジタルオーディオ機器を接続する時に使用するためのケーブルだ。
価格はDIG-4000Mk2が0.7mで38,000円(税抜)。DIG-T50が0.7mで23,000円(税抜)となり、同社のオーディオ用ケーブルとしては、エントリー〜ミドルクラスと言えるだろう。
さて、筆者はエンジニア出身ということもあり、オーディオ用ケーブルについても理論の裏付けを重視したいと考えている。また、当たり前のことと思われるだろうが、オーディオケーブルに対してはソース音源に対する忠実な再生能力を求めている(ただし、時には音色や音調を大きく変えるケーブルをあえて使い、特定のジャンルを一晩中聴くこともあるのだが)。詳しくは後述するが、この2つのポイントにおいてもサエクのデジタルケーブルをとても気に入った。
また、オーディオシステムのケーブルを変更する場合、その変化が部分的なものにとどまるのではなく、システム全体の音に対して良好な変化をもたらしてくれることも重要だと思う。その意味でも、サエクのケーブルは高い効果を発揮してくれた。
それでは、試聴を通じて確認した各ケーブルのサウンドについて、詳細を述べていこう。
■STRATOSPHEREで圧倒的な評価を得たサエクが手がけるデジタルケーブル
今回登場したサエクの新しいデジタルケーブルには、大きな期待を寄せていた。なぜなら、2017年に相次いで発売された同社のフラグシップケーブル「STRATOSPHERE」シリーズの評価が、筆者の周囲でも驚くほど高かったからだ。このSTRATOSPHEREの現時点ラインナップはXLR/RCAラインケーブル、スピーカーケーブルで、デジタルケーブルはまだ用意されていない。しかしこれだけ評価が高いとなると、ネットワークオーディオに取り組む身としては、同社がリリースする最新デジタルケーブルの音をぜひとも確認したいと考えていた。
今回取り上げるのは2月に発売されたばかりの75Ω同軸デジタルケーブル「DIG-4000Mk2」と、4月1日に発売予定のマスタークロックジェネレーター用50Ω同軸デジタルケーブル「DIG-T50」だ。
DIG-4000Mk2は、両端がRCA端子の同軸デジタルケーブル。CDトランスポートとDACを結ぶケーブルとして利用されることが多かったと思うが、今ではUSB-DDCやネットワークトランスポートといった機器とDACを用いる際にも必要となる。
DIG-T50は両端がBNCタイプで、マスタークロックジェネレーターとCD/ネットワークプレーヤーなどのデジタルオーディオ機器を接続する時に使用するためのケーブルだ。
価格はDIG-4000Mk2が0.7mで38,000円(税抜)。DIG-T50が0.7mで23,000円(税抜)となり、同社のオーディオ用ケーブルとしては、エントリー〜ミドルクラスと言えるだろう。
さて、筆者はエンジニア出身ということもあり、オーディオ用ケーブルについても理論の裏付けを重視したいと考えている。また、当たり前のことと思われるだろうが、オーディオケーブルに対してはソース音源に対する忠実な再生能力を求めている(ただし、時には音色や音調を大きく変えるケーブルをあえて使い、特定のジャンルを一晩中聴くこともあるのだが)。詳しくは後述するが、この2つのポイントにおいてもサエクのデジタルケーブルをとても気に入った。
また、オーディオシステムのケーブルを変更する場合、その変化が部分的なものにとどまるのではなく、システム全体の音に対して良好な変化をもたらしてくれることも重要だと思う。その意味でも、サエクのケーブルは高い効果を発揮してくれた。
それでは、試聴を通じて確認した各ケーブルのサウンドについて、詳細を述べていこう。
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