公開日 2021/02/08 06:45
造りの入念さが高評価、ティグロン「TPL-2000R/X」の魅力を6名の銘機賞審査員が語る
オーディオアクセサリー銘機賞グランプリ
昨年秋に開催された「オーディオアクセサリー銘機賞2021」にて、ティグロンのインターコネクトケーブル「TPL-2000R/L」がグランプリを受賞した。2019年発売の電源ケーブル「TPL-2000A」のグランプリ受賞に続く快挙である。同社のケーブルは日本国内のみならず、海外での評価も高まりつつある。ここでは、オーディオアクセサリー銘機賞の審査員である6名のオーディオ評論家に、そのサウンドの魅力を語っていただこう。
TIGLON
TPL-2000R/L
RCA/XLRインターコネクトケーブル
150,000円(1.0m)、160,000円(1.5m)(いずれもペア、税抜)
■静寂に際立つサウンドステージ。価格以上の造りが高評価(鈴木)
同社のプレミアムライン2000シリーズの第2弾として、インターコネクトケーブルのRCA/XLRが登場。「オーディオアクセサリー銘機賞2021」でグランプリを受賞した。音の良さや造りの入念さが評価されたが、同時に誠実な値付けの要素もある。音のクオリティからすると倍以上の値段がしてもおかしくないパフォーマンスだが、材料費や製造工程の作業賃から積み上げていった結果であるという。
その造りを説明すると、導体は同社の基準になるというディップフォーミング無酸素銅DF-OFCだが、それ以外の部分については、高周波のノイズや帯電、振動といった、インターコネクトを通る音楽信号の純度を落とす要素に対して、ひとつひとつにていねいに対策。それがトータルの音質にきちんと反映されている。
その音は背景の静かな中に、サウンドステージがきれいに展開。演奏のデュナミークやタイム感を細やかに、きっちりと再現。RCAのリアリティが高いが、XLRでは微妙に美しい感じも出てきて、この価格帯で高級ケーブルの一端を味わうことができる。
■抑揚あるエネルギーから説得力のある表現が迫ってくる(井上)
昨年の電源ケーブルTPL-2000Aが世界的な快進撃を続けているというティグロンだが、その余勢をかって今度はインターコネクトケーブルを手がけている。流れとしては当然で、ディップフォーミングOFCとバーンイン技術HSEに加えて、特殊絶縁体スーパークリアアイソレーターと振動抑制技術アドバンスド・マグネシウム・フィルターを採用し、万全の態勢で構成された内容の濃い製品である。アウターには特殊外装チューブを採用し、帯電防止処理も施している。
静かな空間性と平坦で滑らかなレスポンスが、上下に幅広く伸びて色付けのない再現力を発揮している。誇張や無理がなく、音楽の起伏とともにエネルギーが抑揚を見せる。ピアノや室内楽でもオーケストラやジャズでも、それが説得力のある表現となって人に迫ってくるのである。もちろん情報量も豊富で微細な信号もていねいに拾い上げ、ディテールの表情が多彩だ。力まず昂ぶらず、確実に信号を伝えてゆく安定感が人を惹きつける。飾らないことへの信頼感が、その魅力の根底にあると言っていい。
■生命感に溢れたサウンド、こんなすごい音はそうそう聴けない!(炭山)
2019年のティグロンは、沖野代表にとって“畢生の大作”というべき電源ケーブルTPA-2000Aでアクセサリー界の話題をさらったが、今度はインターコネクトケーブルが猛烈に熱い。高音質導体として同社が世界を牽引する格好で採用しているディップフォーミングDF-OFCを導体に採用しているのはもちろん、同社が誇る特許技術マグネシウム・シールドを用い、さらにケーブルの振動を全方位にわたって強力に抑えるアドバンスト・マグネシウム・フィルターも搭載されている。
私もいろいろ実験したが、マグネシウムというのはある種の“劇薬”で、用法・用量を間違えると楽音まで寂しくなってしまう。しかしそこは長年の蓄積だ。沖野代表はマグネシウムを完全に使いこなしておられるに違いない、という音質を聴くことができる。外装は航空産業で用いられる高信頼のスリーブに帯電防止処理を加え、RCAはバレット・プラグという非常に導通性の良いものが用いられている。音はもう超弩級だ。音が肉太で生命感にあふれ、どこまでも伸びやかに音が広がり、繊細に消えていく。こんなすごい音、そうそう聴けるものではない。
TPL-2000R/L
RCA/XLRインターコネクトケーブル
150,000円(1.0m)、160,000円(1.5m)(いずれもペア、税抜)
■静寂に際立つサウンドステージ。価格以上の造りが高評価(鈴木)
同社のプレミアムライン2000シリーズの第2弾として、インターコネクトケーブルのRCA/XLRが登場。「オーディオアクセサリー銘機賞2021」でグランプリを受賞した。音の良さや造りの入念さが評価されたが、同時に誠実な値付けの要素もある。音のクオリティからすると倍以上の値段がしてもおかしくないパフォーマンスだが、材料費や製造工程の作業賃から積み上げていった結果であるという。
その造りを説明すると、導体は同社の基準になるというディップフォーミング無酸素銅DF-OFCだが、それ以外の部分については、高周波のノイズや帯電、振動といった、インターコネクトを通る音楽信号の純度を落とす要素に対して、ひとつひとつにていねいに対策。それがトータルの音質にきちんと反映されている。
その音は背景の静かな中に、サウンドステージがきれいに展開。演奏のデュナミークやタイム感を細やかに、きっちりと再現。RCAのリアリティが高いが、XLRでは微妙に美しい感じも出てきて、この価格帯で高級ケーブルの一端を味わうことができる。
■抑揚あるエネルギーから説得力のある表現が迫ってくる(井上)
昨年の電源ケーブルTPL-2000Aが世界的な快進撃を続けているというティグロンだが、その余勢をかって今度はインターコネクトケーブルを手がけている。流れとしては当然で、ディップフォーミングOFCとバーンイン技術HSEに加えて、特殊絶縁体スーパークリアアイソレーターと振動抑制技術アドバンスド・マグネシウム・フィルターを採用し、万全の態勢で構成された内容の濃い製品である。アウターには特殊外装チューブを採用し、帯電防止処理も施している。
静かな空間性と平坦で滑らかなレスポンスが、上下に幅広く伸びて色付けのない再現力を発揮している。誇張や無理がなく、音楽の起伏とともにエネルギーが抑揚を見せる。ピアノや室内楽でもオーケストラやジャズでも、それが説得力のある表現となって人に迫ってくるのである。もちろん情報量も豊富で微細な信号もていねいに拾い上げ、ディテールの表情が多彩だ。力まず昂ぶらず、確実に信号を伝えてゆく安定感が人を惹きつける。飾らないことへの信頼感が、その魅力の根底にあると言っていい。
■生命感に溢れたサウンド、こんなすごい音はそうそう聴けない!(炭山)
2019年のティグロンは、沖野代表にとって“畢生の大作”というべき電源ケーブルTPA-2000Aでアクセサリー界の話題をさらったが、今度はインターコネクトケーブルが猛烈に熱い。高音質導体として同社が世界を牽引する格好で採用しているディップフォーミングDF-OFCを導体に採用しているのはもちろん、同社が誇る特許技術マグネシウム・シールドを用い、さらにケーブルの振動を全方位にわたって強力に抑えるアドバンスト・マグネシウム・フィルターも搭載されている。
私もいろいろ実験したが、マグネシウムというのはある種の“劇薬”で、用法・用量を間違えると楽音まで寂しくなってしまう。しかしそこは長年の蓄積だ。沖野代表はマグネシウムを完全に使いこなしておられるに違いない、という音質を聴くことができる。外装は航空産業で用いられる高信頼のスリーブに帯電防止処理を加え、RCAはバレット・プラグという非常に導通性の良いものが用いられている。音はもう超弩級だ。音が肉太で生命感にあふれ、どこまでも伸びやかに音が広がり、繊細に消えていく。こんなすごい音、そうそう聴けるものではない。