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公開日 2024/10/09 11:27

自宅試聴室の分岐ブレーカーを交換してみた!園田洋世 宅編

PHILE WEB.SHOP 販売商品レビュー
園田洋世
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分電盤をまるごと交換するも、直接音の密度感や間接音の解像度が落ちていた




どの家庭にもある分電盤の分岐ブレーカーをオーディオ用に交換してみた
風呂等の水回りから外壁工事に至るまでいつも何かとお願いしている業者さんに、新築時から30年以上使用していた分電盤の老朽化による漏電の危険を指摘されたため、実は昨年、分電盤ごと新しいものに交換していたのだが、案の定、交換以来音がかなり変わってしまっていた。直接音の密度感や間接音の解像度が落ちていたのである。当然、なんとかせねばとオーディオ機器回りで色々対策を講じ続けてはいたのだが、そもそもの原因である分電盤をどうにかしなければ根本的な解決にならないことはやはり明らかであった。

コンパクトタイプの分岐ブレーカーはリーズナブル。工賃も格安だった



しかしオーディオグレードの分電盤やブレーカーの類は選択肢が少ないし高価なものも多いイメージ。どうしたものかとずっと考えていたところにサブゼロ処理研究所から分岐ブレーカーのテスト販売が始まったというニュースが。サブゼロ処理自体については以前、複数のCDをサブゼロ処理有り無しで比較試聴した際、失うものがなく音質だけがレベルアップすることを確認している。分岐ブレーカーの価格も我が家のオーディオルーム用のコンパクトサイズ 「HST-20A BSH2201(P)-(SE)」だと税込16,500円とリーズナブル(別途送料1,100 円/個)。そこで善は急げとばかりにサブゼロ処理研究所からその分岐ブレーカーをすぐに送ってもらい、電気工事士の資格も持ついつもの業者さんに依頼して交換工事となった。

工事自体は10分もかからない。オーディオルーム用の分岐ブレーカーを落としてから外し、SE処理済の分岐ブレーカーを取り付けるだけだ。箱に同梱されていた「SE」シールを貼ってもらって終了。工賃は税込2,200円だったが、特に馴染みの業者さんだったのでひょっとしたら通常よりかなり廉価にしてくれたのかもしれない。(注1※)

どの分岐ブレーカーがオーディオルームのコンセントかどうかは、音を出したままブレーカーをOFFにすると分かる。シールを貼った 「2階洋室(=オーディオルーム)」

工事は分電盤のカバーを開けて、電気工事士が交換作業を行う

高性能な電源ケーブルを導入したときのような変化。費用対効果は非常に高い



音はどう変わったか?交換直後に色々聴いてみたところ全体的に音抜けが良くなり、解像度も上がった。交換前はどの楽音もくぐもっていたことがこの抜けの良さを聴くと分かる。高性能な電源ケーブルを導入したときのような変化と言ってもいい。費用対効果は非常に高い。


サブゼロのブレーカーには「SE処理」済みのシール「SE」が同梱されているので、交換後シールを貼った
念のため、交換後5日経過してからまた同じ音源を聴いてみた。TIDALで聴くキャロル・キング「You've Got a Friend」はピアノもベースもヴォーカルも音像がタイトなうえにノイズフロアが下がっているので音像間の分離が非常にクリア。ビヨンセ『Homecoming Live』はかき消されがちなところもあった聴衆の歓声が確固たる音像を常に維持する。マーチングバンドの打楽器群は密閉型スピーカー的なタイト感で歯切れもいい。音場の上下も良く出ている。Amazon Musicで聴く竹内まりや「カムフラージュ」や「マンハッタン・キス」はリヴァーブ成分の解像度が激増。

CDはどうか。ダイアナ・クラール 『LIVE IN PARIS』はクラールのヴォーカル音像がキュッと引き締まる。ブラシワークがきめ細かに解像される。聴衆の拍手が精細な残響を伴って3次元的な音像を結ぶ。

やや古い録音のハイ・ファイ・セット「卒業写真」は山本潤子のヴォーカル音像に濃厚な密度感。耳に痛くなりがちな「星のストレンジャー」冒頭の長い喧騒はいつものような騒がしい諸音像の塊ではなく、個々の楽音が立体的かつ精緻に描き分けられたのでたいそう驚いた。「月にてらされて」のハーモニカも息の揺らぎがかつてないほど克明に描かれている。

工事後、電気業者さんには疑念を深められるも、また追加工事をお願いするかもしれない



工事の前後、業者さんからは何度も「ブレーカーは見たところまったく同じですがよろしいですか?」と念を押された。分電盤ごと新しくしたばかりで分岐ブレーカー自体にも外見上何も違いはなかったので不思議に思われたのだろう。しかし「深冷処理」や「内部応力の除去」云々を話すとかえって疑念を深められそうだったので詳しくはお話せず軽く流したが、サブゼロ処理研究所は分岐ブレーカーの他にも屋内配線用電源ケーブルも販売しているらしいので同じ業者さんにまたお願いする日が来るかも知れない。


オーディオ評論家・園田洋世(SONODA YOSEI)


(注1※)工事費の内訳
(1)今回、園田先生が交換した分岐ブレーカー:「SE処理」を施工した分岐ブレーカー(コンパクトサイズ)HST-20A BSH2201(P)-(SE) 17,600 円/個(税込・送料込価格)
(2)今回の電気工事費 2,200円(税込)
(1)+(2)=19,800円(税込)
(ブレーカー購入時に別途送料1,100円が必要)
(注)工事費は業者によって異なります。相場は1万円〜1万5,000円前後です。
園田先生宅の分電盤はマンションなどに多い「コンパクトタイプ」です。多くの分電盤は「標準タイプ」が多いので、工事前にかならずご確認ください。

(注2※)ほかの併売製品
「SE処理」を施工した分岐ブレーカー(標準タイプ HB型)HST-20A BS1112(P)-(SE) 25,300円(税込)/個
「SE処理」を施工した屋内配線用電源ケーブル HST-VVF2.0-3C(Y)-(SE) 34,980円(税込)/1m








【購入にあたってのご注意】《本製品はテスト販売品です》
サブゼロ処理研究所では分岐ブレーカー(標準タイプ)、分岐ブレーカー(コンパクトサイズ)、屋内配線用電源ケーブルのテスト販売を2024年5月から行う事になりました。分岐ブレーカーや屋内配線用電源ケーブルは有資格者による取付けが法令で定められており、製品保証の問題や処理証明シールを貼付する事が商標権の侵害にあたる可能性がある事から、現時点では深冷処理製品の製造を目的とした部材の供給を受ける事が難しいと言う情況にあります。

そこで当研究所がユーザーに代わり、部材の購入を代行。その部材にSE処理を施して販売をする形式のテストマーケティングを行います。テスト販売期間は現時点で1年間とし、機種を限定して行います。

また、前述の通り、分岐ブレーカーや屋内配線用電源ケーブルは有資格者による取付けが法令で定められていることから、本記事でも電器店に取付を依頼しています。購入にあたってはこれらのことをご承知おきください。

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