公開日 2018/03/13 12:32
社員の半分がエンジニアという技術者集団
COCKTAIL AUDIOのCEOに聞くブランドのこれまでとこれから
季刊NetAudio編集部
今回のソウルオーディオショウの訪問(レポート記事)に合わせ、いくつかの韓国のドメスティックブランドにも取材を行なった。
韓国のオーディオ市場は、全体の規模としては日本より小さいものの、PCやネットワークを活用したオーディオ製品の開発にいち早く注目しており、世界的にも先鋭的なアイデアを盛り込んだブランドがいくつか存在している。ミュージックサーバーという新たなジャンルとして確立しつつある製品を送り出すCOCKTAIL AUDIOも、そのようなブランドのひとつである。今回、COCKTAIL AUDIOを擁する韓国・NOVATRON社のCEO、Nam Kohさんにお話を伺った。
NOVATRONはもともと、映像も含めたマルチメディアプレーヤーの開発からスタートしたメーカーだという。最新の映像メディアにも対応した製品を開発、販売していたが、そのうちにやはり「オーディオ」にこだわった製品を出したい、と考えるようになったという。その理由についてNamさんは、「市場全体を見れば映像の方がずっと大きいけれど、やはり音にこだわった製品作りをしたい、世界中に製品を販売できることを考えるならば、オーディオ市場も大きな可能性がある」と考えたからだという。
一番最初にCOCKTAIL AUDIOとしてリリースした製品は、「X10」というオールインワンのミュージックサーバー。ストリーマー、ミュージックサーバー、インターネットラジオへの対応はもちろん、CD再生にも対応した小型モデルである。これが韓国国内のみならず、ドイツやドイツ周辺諸国でかなりヒットを飛ばした。手応えを感じたNamさんは、さらにハイファイにこだわった製品として、DACを独立させた純粋なデジタルトランスポートとなる「X50」という製品の開発に着手した。
日本でCOCKTAIL AUDIOの製品の輸入を取り扱っているのは、(株)トライオード。トライオードの山崎順一社長といえば、「真空管ラヴァー」としてオーディオファンに知られた存在(言うまでもなくトライオードは真空管の名称である)。それだけに、このようなデジタルプロダクトの取り扱いを開始したことに、驚きを感じたオーディオファンも少なくないだろう。
数年前のドイツ・ミュンヘンで開催されるMUNICH HIGH ENDに山崎社長が来場した際にCOCKTAIO AUDIOとNamさんに出会い、その先鋭的なアイデア、取り扱いの簡易さ、また日本のオーディオファンへのマッチングの良さに注目し、取り扱いを開始したのだという。
COCKTAIL AUDIOの製品は、一口にミュージックサーバーと言っても、いくつかのバリエーションがある。ストレージ+DAC+アンプまで内臓し、これとスピーカーとを接続するだけで音楽再生が楽しめる「X35」。ストレージ+DACまでを保持する「X40」「X45」。ストレージに特化し、デジタルトランスポートとして他のDACと組み合わせて試聴する「X50D」(X50の後継機で、デジタル出力端子が追加されている)。ストレージとネットワークを基本とした考え方は同じだが、予算や求めるオーディオグレードに合わせて製品が選択できるようになっている。
現在はドイツを中心としたヨーロッパ諸国での販売がもっとも大きいというが、日本の市場にもNamさんは大きな期待を寄せている。COCKTAIL AUDIOのほとんどの機能は、言語選択で日本語で利用できるようになっていることに加え、日本のユーザーにも馴染みのよい多機能リモコン。純正アプリMusicXではなく、リモコンでの利用が日本で非常に興味を集めていることは、日本の市場の特徴として注目しているところだという。
COCKTAIL AUDIOが次に予定している製品として、「ネットワークアダプター」を考えているという。DACやアンプなどネットワークに接続できない製品とつなぐことで、その製品をネットワーク対応とし、サーバーやRoon、ストリーミングサービスにも対応できるようにするものだという。ディスプレイはないが、そのぶん価格を抑えることに成功したという(日本への導入は現在未定)。
韓国のオーディオ市場は、市場の拡大とネットワークの発達が同時期に起こったために、非常にネットワークと親和性の高いオーディオ製品へのアイデアに溢れている。COCKTAIL AUDIOは、14人いる社員の半分がエンジニアという、まさに技術にこだわったオーディブランド。今後の新製品にも期待をしたい。
韓国のオーディオ市場は、全体の規模としては日本より小さいものの、PCやネットワークを活用したオーディオ製品の開発にいち早く注目しており、世界的にも先鋭的なアイデアを盛り込んだブランドがいくつか存在している。ミュージックサーバーという新たなジャンルとして確立しつつある製品を送り出すCOCKTAIL AUDIOも、そのようなブランドのひとつである。今回、COCKTAIL AUDIOを擁する韓国・NOVATRON社のCEO、Nam Kohさんにお話を伺った。
NOVATRONはもともと、映像も含めたマルチメディアプレーヤーの開発からスタートしたメーカーだという。最新の映像メディアにも対応した製品を開発、販売していたが、そのうちにやはり「オーディオ」にこだわった製品を出したい、と考えるようになったという。その理由についてNamさんは、「市場全体を見れば映像の方がずっと大きいけれど、やはり音にこだわった製品作りをしたい、世界中に製品を販売できることを考えるならば、オーディオ市場も大きな可能性がある」と考えたからだという。
一番最初にCOCKTAIL AUDIOとしてリリースした製品は、「X10」というオールインワンのミュージックサーバー。ストリーマー、ミュージックサーバー、インターネットラジオへの対応はもちろん、CD再生にも対応した小型モデルである。これが韓国国内のみならず、ドイツやドイツ周辺諸国でかなりヒットを飛ばした。手応えを感じたNamさんは、さらにハイファイにこだわった製品として、DACを独立させた純粋なデジタルトランスポートとなる「X50」という製品の開発に着手した。
日本でCOCKTAIL AUDIOの製品の輸入を取り扱っているのは、(株)トライオード。トライオードの山崎順一社長といえば、「真空管ラヴァー」としてオーディオファンに知られた存在(言うまでもなくトライオードは真空管の名称である)。それだけに、このようなデジタルプロダクトの取り扱いを開始したことに、驚きを感じたオーディオファンも少なくないだろう。
数年前のドイツ・ミュンヘンで開催されるMUNICH HIGH ENDに山崎社長が来場した際にCOCKTAIO AUDIOとNamさんに出会い、その先鋭的なアイデア、取り扱いの簡易さ、また日本のオーディオファンへのマッチングの良さに注目し、取り扱いを開始したのだという。
COCKTAIL AUDIOの製品は、一口にミュージックサーバーと言っても、いくつかのバリエーションがある。ストレージ+DAC+アンプまで内臓し、これとスピーカーとを接続するだけで音楽再生が楽しめる「X35」。ストレージ+DACまでを保持する「X40」「X45」。ストレージに特化し、デジタルトランスポートとして他のDACと組み合わせて試聴する「X50D」(X50の後継機で、デジタル出力端子が追加されている)。ストレージとネットワークを基本とした考え方は同じだが、予算や求めるオーディオグレードに合わせて製品が選択できるようになっている。
現在はドイツを中心としたヨーロッパ諸国での販売がもっとも大きいというが、日本の市場にもNamさんは大きな期待を寄せている。COCKTAIL AUDIOのほとんどの機能は、言語選択で日本語で利用できるようになっていることに加え、日本のユーザーにも馴染みのよい多機能リモコン。純正アプリMusicXではなく、リモコンでの利用が日本で非常に興味を集めていることは、日本の市場の特徴として注目しているところだという。
COCKTAIL AUDIOが次に予定している製品として、「ネットワークアダプター」を考えているという。DACやアンプなどネットワークに接続できない製品とつなぐことで、その製品をネットワーク対応とし、サーバーやRoon、ストリーミングサービスにも対応できるようにするものだという。ディスプレイはないが、そのぶん価格を抑えることに成功したという(日本への導入は現在未定)。
韓国のオーディオ市場は、市場の拡大とネットワークの発達が同時期に起こったために、非常にネットワークと親和性の高いオーディオ製品へのアイデアに溢れている。COCKTAIL AUDIOは、14人いる社員の半分がエンジニアという、まさに技術にこだわったオーディブランド。今後の新製品にも期待をしたい。
- トピック
- TRIODE