公開日 2019/02/14 19:18
RFレンズも年内に計10モデルへ拡充
キヤノン「EOS RP」は「フルサイズミラーレス購入の“壁”を打ち破る」。幹部が語る特徴と戦略
Senka21編集部・竹内純
■フルサイズミラーレスのマーケットを一気拡大
キヤノンは本日、「キヤノン デジタルカメラ新製品発表会」を開催。「EOS Rシステム」のフルサイズミラーレスカメラ第2弾として、小型・軽量化を実現した新製品「EOS RP」を発表した(関連記事)。ここでは、発表会に登壇したキヤノン株式会社 執行役員 イメージコミュニケーション事業本部長・戸倉剛氏、キヤノンマーケティングジャパン株式会社 取締役 専務執行役員・松阪喜幸氏による新製品投入の狙い、および、国内市場のマーケティング戦略についてお届けする。
新製品の狙いについて説明した戸倉氏は、「EOSとEFレンズによる歴史を30年以上にわたり積み上げてきたキヤノンが目指すのは撮影領域の拡大。時代の変化や多様化するユーザーのニーズに応えて、撮影機会と映像表現の可能性を様々な視点から広げていく。そして、その技術を一段高めたのが昨年発売したEOS Rシステムだ」と説明した。
レンズ性能を最大限に高める新しいマウントを採用してさらなる高画質を追求。「大きい、重いとフルサイズカメラをあきらめていた方にも、EOS Rシステムならではの高画質を楽しんでいただきたい」と訴える。そして、その想いのもと、さらなる小型・軽量化を実現したのが今回発表した新製品「EOS RP」。「このカメラでフルサイズミラーレスのマーケットを一気に拡大していく」とフルサイズカメラ潜在層の掘り起こしへ自信をのぞかせた。
年末商戦のカメラ売り場を賑わせたEOS Rだが、同時に、数多く聞かれたのがRFレンズの拡充を望む声。戸倉氏も「EOS Rシステムの魅力を高めるためには、RFレンズのラインナップ拡充が重要」と開発中のRFレンズを紹介した。
プロフェッショナル・ハイアマチュアの定番であるF値2.8の大口径ズームレンズの3機種、新たな時代を創造するポートレート用の開放F値1.2の大口径85mmの2機種、そして、「このレンズの登場により、フルサイズミラーレスカメラの世界をより楽しく快適に変えていくことができる」と力を込めたコンパクトな10倍ズームレンズ1機種の計6機種の年内発売を予定していることを明言。発売済みの4機種と合わせて10機種が揃い、さらに魅力的なレンズ開発を進めていく。
「小型・軽量・高画質のミラーレスカメラの需要は今後ますます高まっていく。今回のEOS RPおよびRFレンズ群により、EOS Rシステムの魅力は一層高まる。ミラーレスカメラを安心してお選びいただけるよう、これからも積極的にシステムを拡充していく。キヤノンEOS Rシステムの今後の展開にご期待いただきたい」とフルサイズミラーレスカメラ市場においてもさらなる存在感を訴える。
■ハイアマチュアだけがターゲットとは限らない
続いて、国内市場動向とマーケティング戦略について説明した松阪氏は、2018年のレンズ交換式カメラ市場が減速する中でもミラーレスカメラは好調に推移。レンズ交換式に占める構成比は56%と過半を占め、ミラーレスが市場の主流になると説明した。
そして、「この大きな流れをつくった代表的なカメラが『EOS Kiss M』。昨春の発売以降、9カ月連続で売上1位を記録。2018年に最も売れたミラーレスカメラとなった。Kissブランドの主なユーザーであるファミリー層、主婦層だけでなく、写真コミュニケーションを楽しみたい若年層の心を掴み、エントリーカメラの定番としてのポジションを固めることができた。レンズ交換式カメラに新たなユーザー層を呼び込めたことは、カメラ業界にとっても大きな意義がある」とミラーレス市場拡大へのけん引役となった活躍をアピールした。
2018年にキヤノンは「ミラーレスカメラ」「一眼レフカメラ」「コンパクトカメラ」の主要3カテゴリーで販売シェア1位を獲得。「特にミラーレスでは2012年の市場参入以来初のトップシェアとなり、対前年比140%と大きく伸ばすことができた。今後も新たなユーザー層を獲得するべく取り組んでいく」。
同社が11月に実施したアンケート結果によると、現在APS-Cカメラを使用しているユーザーのうち、買い替え・買い増しを予定する人の実に65%がフルサイズを希望する。しかし、フルサイズカメラの “重い” “高価” “難しい” といったイメージがステップアップを遠ざけていると指摘。その壁を打ち破るのが今回の新製品「EOS RP」。「まさにそうした方に提案できるカメラ。これまでフルサイズカメラを使っていなかった方にも、EOS RPでその魅力を伝えてフルサイズへの買い替えを促すことにより、フルサイズミラーレス市場においてもNo.1を目指す」と意気込む。
重さは、同社ファミリー向け人気モデルであるデジタル一眼レフEOS Kiss X9iと比較して、マイナス47gの軽量化を実現するなど、これまでのフルサイズカメラの概念を覆す小型・軽量化を実現。「価格もフルサイズカメラとしては大変手ごろな価格設定で、現在APS-Cカメラをお使いの方にも違和感なく使うことができる。ハイアマチュアの方だけでなく、これから写真をステップアップされる方など多くの方に楽しんでいただきたい。キヤノンのフルサイズカメラに新たなユーザー層を広げる戦略モデルと位置づけ、フルサイズカメラの裾野を拡大していく」と力を込めた。
EOS RPの市場導入に向け、各種キャンペーンを展開するなど積極的な販促を展開。フルサイズを手にして生まれる期待感を表現した “いい写真の予感” をキーメッセージにEOS RPの魅力を発信し、ミラーレスシフトの流れを力強く加速していく。
キヤノンは本日、「キヤノン デジタルカメラ新製品発表会」を開催。「EOS Rシステム」のフルサイズミラーレスカメラ第2弾として、小型・軽量化を実現した新製品「EOS RP」を発表した(関連記事)。ここでは、発表会に登壇したキヤノン株式会社 執行役員 イメージコミュニケーション事業本部長・戸倉剛氏、キヤノンマーケティングジャパン株式会社 取締役 専務執行役員・松阪喜幸氏による新製品投入の狙い、および、国内市場のマーケティング戦略についてお届けする。
新製品の狙いについて説明した戸倉氏は、「EOSとEFレンズによる歴史を30年以上にわたり積み上げてきたキヤノンが目指すのは撮影領域の拡大。時代の変化や多様化するユーザーのニーズに応えて、撮影機会と映像表現の可能性を様々な視点から広げていく。そして、その技術を一段高めたのが昨年発売したEOS Rシステムだ」と説明した。
レンズ性能を最大限に高める新しいマウントを採用してさらなる高画質を追求。「大きい、重いとフルサイズカメラをあきらめていた方にも、EOS Rシステムならではの高画質を楽しんでいただきたい」と訴える。そして、その想いのもと、さらなる小型・軽量化を実現したのが今回発表した新製品「EOS RP」。「このカメラでフルサイズミラーレスのマーケットを一気に拡大していく」とフルサイズカメラ潜在層の掘り起こしへ自信をのぞかせた。
年末商戦のカメラ売り場を賑わせたEOS Rだが、同時に、数多く聞かれたのがRFレンズの拡充を望む声。戸倉氏も「EOS Rシステムの魅力を高めるためには、RFレンズのラインナップ拡充が重要」と開発中のRFレンズを紹介した。
プロフェッショナル・ハイアマチュアの定番であるF値2.8の大口径ズームレンズの3機種、新たな時代を創造するポートレート用の開放F値1.2の大口径85mmの2機種、そして、「このレンズの登場により、フルサイズミラーレスカメラの世界をより楽しく快適に変えていくことができる」と力を込めたコンパクトな10倍ズームレンズ1機種の計6機種の年内発売を予定していることを明言。発売済みの4機種と合わせて10機種が揃い、さらに魅力的なレンズ開発を進めていく。
「小型・軽量・高画質のミラーレスカメラの需要は今後ますます高まっていく。今回のEOS RPおよびRFレンズ群により、EOS Rシステムの魅力は一層高まる。ミラーレスカメラを安心してお選びいただけるよう、これからも積極的にシステムを拡充していく。キヤノンEOS Rシステムの今後の展開にご期待いただきたい」とフルサイズミラーレスカメラ市場においてもさらなる存在感を訴える。
■ハイアマチュアだけがターゲットとは限らない
続いて、国内市場動向とマーケティング戦略について説明した松阪氏は、2018年のレンズ交換式カメラ市場が減速する中でもミラーレスカメラは好調に推移。レンズ交換式に占める構成比は56%と過半を占め、ミラーレスが市場の主流になると説明した。
そして、「この大きな流れをつくった代表的なカメラが『EOS Kiss M』。昨春の発売以降、9カ月連続で売上1位を記録。2018年に最も売れたミラーレスカメラとなった。Kissブランドの主なユーザーであるファミリー層、主婦層だけでなく、写真コミュニケーションを楽しみたい若年層の心を掴み、エントリーカメラの定番としてのポジションを固めることができた。レンズ交換式カメラに新たなユーザー層を呼び込めたことは、カメラ業界にとっても大きな意義がある」とミラーレス市場拡大へのけん引役となった活躍をアピールした。
2018年にキヤノンは「ミラーレスカメラ」「一眼レフカメラ」「コンパクトカメラ」の主要3カテゴリーで販売シェア1位を獲得。「特にミラーレスでは2012年の市場参入以来初のトップシェアとなり、対前年比140%と大きく伸ばすことができた。今後も新たなユーザー層を獲得するべく取り組んでいく」。
同社が11月に実施したアンケート結果によると、現在APS-Cカメラを使用しているユーザーのうち、買い替え・買い増しを予定する人の実に65%がフルサイズを希望する。しかし、フルサイズカメラの “重い” “高価” “難しい” といったイメージがステップアップを遠ざけていると指摘。その壁を打ち破るのが今回の新製品「EOS RP」。「まさにそうした方に提案できるカメラ。これまでフルサイズカメラを使っていなかった方にも、EOS RPでその魅力を伝えてフルサイズへの買い替えを促すことにより、フルサイズミラーレス市場においてもNo.1を目指す」と意気込む。
重さは、同社ファミリー向け人気モデルであるデジタル一眼レフEOS Kiss X9iと比較して、マイナス47gの軽量化を実現するなど、これまでのフルサイズカメラの概念を覆す小型・軽量化を実現。「価格もフルサイズカメラとしては大変手ごろな価格設定で、現在APS-Cカメラをお使いの方にも違和感なく使うことができる。ハイアマチュアの方だけでなく、これから写真をステップアップされる方など多くの方に楽しんでいただきたい。キヤノンのフルサイズカメラに新たなユーザー層を広げる戦略モデルと位置づけ、フルサイズカメラの裾野を拡大していく」と力を込めた。
EOS RPの市場導入に向け、各種キャンペーンを展開するなど積極的な販促を展開。フルサイズを手にして生まれる期待感を表現した “いい写真の予感” をキーメッセージにEOS RPの魅力を発信し、ミラーレスシフトの流れを力強く加速していく。
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