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公開日 2016/07/21 10:00
リビングでも気軽に高品位を

ティアックのCDプレーヤー「PD-301」レビュー。品質・設置性・機能に優れた注目モデル

鴻池賢三

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音楽とオーディオの原点回帰。CDとラジオを聞こう!

ハイレゾ音源配信が注目される一方で、実際の試聴スタイルを分析するとCDの利用割合はまだまだ多い。年代にもよるだろうが、CDの保有枚数は平均100枚とも言われ、特に音楽やオーディオを趣味とする本サイトの読者ならば、桁違いのライブラリを築いているかもしれない。

近年ではCDをリッピングしてNASに蓄積するのも一案だが、リッピングに相応の手間が掛かるのはもちろん、筆者的にはスマホやタブレットで目当ての曲を探すのが億劫に感じる時もある。アプリがいくら良く出来ていても、階層構造を基本としていて並び順も機械的なケースが多く、疲れている時は脳ミソが悲鳴を上げそうになる。

その点CDなら、雑然と積み上げていても直感で目的の一枚に指が自然と届くことも多いし、そうでなくても「これがあったか!」という発見もある。CDには、そういったアナログ的で“ユルい”作法が通用する点が心地良い。

もっと受け身でリラックスして音楽を楽しみたい時には、ラジオが王道だ。筆者のオーディオ道も原点はFMラジオだ。トレンド、季節、天候、時間帯などに応じてDJが選曲してくれ、知らなかった楽曲にも出会える。特に10代〜20代の若者がもっとラジオを聞けば、音楽の幅が広がったり自分の好きなジャンルやアーティストがより明確になって楽しみが増えるのではないかと思う。

もう一つ、CDやラジオの魅力はシンプル操作で安定感が高いことだ。音が出ない、あるいは途切れるといった不具合に遭遇する確率は限りなくゼロに近い。音楽を聴くという行為において、煩わしさは相反する要素とはいえできる限り排除したいものだが、その点CDやラジオはストレスなくサッと音が出る。これはPCオーディオやファイル再生に対して利点と言って良いだろう。

前置きが長くなったが、そうした音楽とオーディオの“原点”に戻る意味でも、今一度CDやラジオに向きあってみてはどうだろうか?

PD-301

そこで、クオリティー、設置性、価格など様々な面で注目したいのが、TEACの「PD-301」である(関連ニュース)。今回は、同シリーズのUSB-DAC内蔵アンプ「AI-301DA」、スピーカー「S-300HR」を組み合わせての音質レビューに加え、想定できる各リスニングスタイルとの相性を探って行く。

スリムでコンパクトな筐体に機能を凝縮

まず本機のプロフィールを見ていこう。幅215mm、高さ61mmのスリムでコンパクトな筐体に、スロットイン方式のCDメカを搭載し、ワイドFM対応のFMチューナーを凝縮している。デジタル出力は光デジタルと同軸の2種類を備え、ラジオの音声もデジタル変換して出力できる。

ウォームな音調、長時間リラックスして楽しめる音質

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