公開日 2018/12/05 06:30
ピュアオーディオクラスのサウンドを実現
パイオニア「UDP-LX800」レビュー。“別格の音質”を手中にした旗艦UHD BDプレーヤー
山之内 正
パイオニアからユニバーサルプレーヤーの旗艦機「UDP-LX800」(以下、LX800)が登場した。先行発売された「UDP-LX500」(以下、LX500)の上位モデルに相当し、筐体の剛性強化や振動対策、回路基板のノイズ低減対策をさらに徹底、クオリティへのこだわりを強めた製品として注目度は高い。
同社のハイエンド機への参入は「BDP-LX88」以来、約4年ぶりとなるが、その間にピュアオーディオではSACD/CDプレーヤー旗艦機の「PD-70AE」を発売しており、その開発で得たノウハウは本機にも投入されている。
ディスクプレーヤーはパイオニアの中核となる領域だけに蓄積された技術は多岐にわたり、特にSACD再生を含む音質面でどこまで進化を遂げているのか、興味は尽きない。本記事では、特にLX800に導入された音質改善に焦点を合わせて、再生音の実力を検証する。
■重量感からも感じ取れる、ピュアオーディオクラスの密度と剛性
実機に触れて最初に気付くのはずっしりとした重量感と剛性の高さで、その密度感はピュアオーディオのコンポーネントを連想させる。LX500よりも4.2kg重く、PD-70AEに比べると約5kg軽いが、ユニバーサルプレーヤー現行モデルのなかでは本機が一番重い。
持ち上げてもボディが微塵も歪まないのは1mm厚鋼板トップパネルやサイドアルミパネル、筐体前後の梁構造を踏襲しているためで、3mm厚鋼板のリジッドアンダーベースも低重心化に貢献。さらに天板、リアパネルどちらも放熱孔がなく、もちろん放熱ファンも付いていない。
密閉性・制振性の高いアコースティックダンパートレイの効果もあり、ディスクの回転音はほぼ聞こえないし、天板や側板に触れても振動が伝わることがない。光学ピックアップやサーボ回路への振動の影響を抑えることは光ディスクプレーヤーの基本で、安定したクオリティの実現に直結する重要な要素だ。
メカドライブのハウジングにはハニカム加工を施した鋼板ケースを採用。このケースとトレイは制振塗装で振動を抑えるなど入念な対策を行っており、不要振動の低減が期待できる。再生中にトレイがディスクに触れることはないが、余計な振動は音質だけでなく画質にも悪影響を及ぼすので、これらの対策がもたらす改善効果は無視できない。なお、メカドライブ自体はダンパーを介してボトムに固定し、フローティング構造によって振動を遮断している。
同社のハイエンド機への参入は「BDP-LX88」以来、約4年ぶりとなるが、その間にピュアオーディオではSACD/CDプレーヤー旗艦機の「PD-70AE」を発売しており、その開発で得たノウハウは本機にも投入されている。
ディスクプレーヤーはパイオニアの中核となる領域だけに蓄積された技術は多岐にわたり、特にSACD再生を含む音質面でどこまで進化を遂げているのか、興味は尽きない。本記事では、特にLX800に導入された音質改善に焦点を合わせて、再生音の実力を検証する。
■重量感からも感じ取れる、ピュアオーディオクラスの密度と剛性
実機に触れて最初に気付くのはずっしりとした重量感と剛性の高さで、その密度感はピュアオーディオのコンポーネントを連想させる。LX500よりも4.2kg重く、PD-70AEに比べると約5kg軽いが、ユニバーサルプレーヤー現行モデルのなかでは本機が一番重い。
持ち上げてもボディが微塵も歪まないのは1mm厚鋼板トップパネルやサイドアルミパネル、筐体前後の梁構造を踏襲しているためで、3mm厚鋼板のリジッドアンダーベースも低重心化に貢献。さらに天板、リアパネルどちらも放熱孔がなく、もちろん放熱ファンも付いていない。
密閉性・制振性の高いアコースティックダンパートレイの効果もあり、ディスクの回転音はほぼ聞こえないし、天板や側板に触れても振動が伝わることがない。光学ピックアップやサーボ回路への振動の影響を抑えることは光ディスクプレーヤーの基本で、安定したクオリティの実現に直結する重要な要素だ。
メカドライブのハウジングにはハニカム加工を施した鋼板ケースを採用。このケースとトレイは制振塗装で振動を抑えるなど入念な対策を行っており、不要振動の低減が期待できる。再生中にトレイがディスクに触れることはないが、余計な振動は音質だけでなく画質にも悪影響を及ぼすので、これらの対策がもたらす改善効果は無視できない。なお、メカドライブ自体はダンパーを介してボトムに固定し、フローティング構造によって振動を遮断している。