公開日 2018/12/18 07:00
8年を掛けて到達した新トップエンド
ゾノトーン「7NAC-Shupreme X」はハイエンドファン必聴。旨味の詰まったサウンドを検証
生形三郎
この度、ゾノトーンからトップエンド「Shupreme X」シリーズのインターコネクトケーブル、「7NAC-Shupreme X(RCA)」および「7NAC-Shupreme X(XLR)」が登場した。
本モデルは、ゾノトーンの新たなフラグシップで、原材料のひとつであるPCOCCの生産終了に伴って生産が完了した2010年発売の「7NAC-Shupreme 1」を引き継ぐ、8年振りの後継モデルとなる。待望となる新世代ケーブルの実力を、確かめてみたい。
■「Shupreme 1」の特徴を受け継ぎつつ、S/Nの改善を図った新フラグシップ
ケーブルの導体は、同社ケーブルの特徴でもあるハイブリッド構造を採り、「7NAC-Shupreme 1」同様に5種類の線材から構成される。その内容は、超高純度7NクラスCuを筆頭とする、高純度銅特殊合金、高純度無酸素銅PCUHD、純銀コートOFC、高純度無酸素銅OFCの5種類で、生産が完了したPCOCCに代わって高純度無酸素銅PCUHDが採用された格好だ。
これらの素線を独自の黄金比によって異種・異径ハイブリッドさせることで2.5スケアのオリジナル導体を形成するともに、ポリエチレン製の中空絶縁パイプの周りにプラスマイナス各4芯を配置する独自の「DHMC(ディスクリート、マルチハイブリッド、ヘリカル/パラレル・コンストラクション)」構造を継承。
その他、ナイロン編組による手触りと取り回しのよいジャケットをはじめ、厚手のアルミラップ+高密度軟導線編組+グランドアース線付きの特殊鋼スプリング独立シールドによる強固な3重シールド構造など、前モデル同様の重厚な特徴が引き継がれている。
また、「7NAC-Shupreme 1」からの変更点としては、ノイズ低減のためにケーブル外周に装着されたコア材が挙げられる。これまでのフェライトからトロイダルのチョークコアへと変更され、S/Nの改善が図られていることも注目のポイントだ。
同社によると、これらの特徴によって、先代の「Shupreme 1」シリーズが持っていた魅力である「瑞々しい空気感」、「強力な低域制動力」、「高いS/Nかつ高分解能」に加えて、「聴き心地がよい柔らかな高域」を獲得したとしている。それでは、早速その魅力を味わってみよう。
■重厚感とパワーを備えた輝くような “ゾノトーンワールド” を体感
試聴に用いた再生装置は、fidata「HFAS1-XS20」ミュージックサーバーにUSB接続したラックスマンのDAC「DA-06」をプレーヤーとし、そこからラックスマンのフラグシップ・プリメインアンプ「L-509X」へと接続してB&W「802D3」を駆動した。
それらの中のDA-06とL-509X間にそれぞれ「7NAC-Shupreme X(RCA)」および「7NAC-Shupreme X(XLR)」を用いている。まずはRCAからだ。
再生を開始すると、すぐさま濃厚かつ饒舌な “ゾノトーンワールド” が耳に飛び込んでくる。ジャズボーカルソースは、力強い押し出しで明瞭度高く歌声が迫りくる。輝かしくも恰幅のよいキャラクターが実に快活なのだ。
ウッドベースも力感強く押し出され、弦が弾かれて音が立ち上がる瞬間のひとつひとつが明快な輪郭で胸に迫ってくる。ローエンドまで深く沈み込むバスドラムも、確かな重量ある太さを獲得しながらも、決して音像がぼやけないところが爽快だ。まるで音圧が増したかのような重厚感とパワーが備わる。
一方で、シェイカーやシンバルなどソースの高音域を飾る上物類は、豪華な輝きで余韻を煌めき散らす。リッチな空気感なのだ。伴奏のピアノも、和音の打鍵が力強いヒット感で弾けると共に、色めくサウンドで迫ってくる。そしてそれらは、程よい滑らかさを帯びており、絢爛だが決して粗くなったりしないところに、一層の高級感を味わわせてくれる。
本モデルは、ゾノトーンの新たなフラグシップで、原材料のひとつであるPCOCCの生産終了に伴って生産が完了した2010年発売の「7NAC-Shupreme 1」を引き継ぐ、8年振りの後継モデルとなる。待望となる新世代ケーブルの実力を、確かめてみたい。
■「Shupreme 1」の特徴を受け継ぎつつ、S/Nの改善を図った新フラグシップ
ケーブルの導体は、同社ケーブルの特徴でもあるハイブリッド構造を採り、「7NAC-Shupreme 1」同様に5種類の線材から構成される。その内容は、超高純度7NクラスCuを筆頭とする、高純度銅特殊合金、高純度無酸素銅PCUHD、純銀コートOFC、高純度無酸素銅OFCの5種類で、生産が完了したPCOCCに代わって高純度無酸素銅PCUHDが採用された格好だ。
これらの素線を独自の黄金比によって異種・異径ハイブリッドさせることで2.5スケアのオリジナル導体を形成するともに、ポリエチレン製の中空絶縁パイプの周りにプラスマイナス各4芯を配置する独自の「DHMC(ディスクリート、マルチハイブリッド、ヘリカル/パラレル・コンストラクション)」構造を継承。
その他、ナイロン編組による手触りと取り回しのよいジャケットをはじめ、厚手のアルミラップ+高密度軟導線編組+グランドアース線付きの特殊鋼スプリング独立シールドによる強固な3重シールド構造など、前モデル同様の重厚な特徴が引き継がれている。
また、「7NAC-Shupreme 1」からの変更点としては、ノイズ低減のためにケーブル外周に装着されたコア材が挙げられる。これまでのフェライトからトロイダルのチョークコアへと変更され、S/Nの改善が図られていることも注目のポイントだ。
同社によると、これらの特徴によって、先代の「Shupreme 1」シリーズが持っていた魅力である「瑞々しい空気感」、「強力な低域制動力」、「高いS/Nかつ高分解能」に加えて、「聴き心地がよい柔らかな高域」を獲得したとしている。それでは、早速その魅力を味わってみよう。
■重厚感とパワーを備えた輝くような “ゾノトーンワールド” を体感
試聴に用いた再生装置は、fidata「HFAS1-XS20」ミュージックサーバーにUSB接続したラックスマンのDAC「DA-06」をプレーヤーとし、そこからラックスマンのフラグシップ・プリメインアンプ「L-509X」へと接続してB&W「802D3」を駆動した。
それらの中のDA-06とL-509X間にそれぞれ「7NAC-Shupreme X(RCA)」および「7NAC-Shupreme X(XLR)」を用いている。まずはRCAからだ。
再生を開始すると、すぐさま濃厚かつ饒舌な “ゾノトーンワールド” が耳に飛び込んでくる。ジャズボーカルソースは、力強い押し出しで明瞭度高く歌声が迫りくる。輝かしくも恰幅のよいキャラクターが実に快活なのだ。
ウッドベースも力感強く押し出され、弦が弾かれて音が立ち上がる瞬間のひとつひとつが明快な輪郭で胸に迫ってくる。ローエンドまで深く沈み込むバスドラムも、確かな重量ある太さを獲得しながらも、決して音像がぼやけないところが爽快だ。まるで音圧が増したかのような重厚感とパワーが備わる。
一方で、シェイカーやシンバルなどソースの高音域を飾る上物類は、豪華な輝きで余韻を煌めき散らす。リッチな空気感なのだ。伴奏のピアノも、和音の打鍵が力強いヒット感で弾けると共に、色めくサウンドで迫ってくる。そしてそれらは、程よい滑らかさを帯びており、絢爛だが決して粗くなったりしないところに、一層の高級感を味わわせてくれる。