公開日 2024/11/01 06:35
LayficTone「The Industrial-ist WIRED」。新鋭ブランドによるそのヘッドホンの名を目にすることが増え、気になっている方は少なからずだろう。格好良いモデル名とそれに似つかわしい工業デザイン。何よりサウンドへの評価の高さ。気になるのは当然だ。
様々な製品の組み込みソフト開発を請け負う会社が、専任開発者を召集し立ち上げた「先進性と遊び心のあるオーディオを生み出す」ブランドのヘッドホンと知ろうものなら、さらに気になってくることだろう。
とどめは名だたるケーブルブランドをフィーチャーした純正リケーブル「The Remix Cable」シリーズの展開だ。「feat. K's Audio Works」「feat. Essence Audio」「feat. WAGNUS.」が順次登場とくれば、もう気になりすぎる。
今回はその気になりすぎるヘッドホンとリケーブルをまとめて紹介させていただく。申し訳ないがさらにもっと気になってもらうことになるだろう。
「The Industrial-ist WIRED」はサウンドクリエイターのために開発したという密閉型モニターヘッドホンだ。市場予定価格は税込16万9800円。スタジオの備品的な価格設定ではないことからも、こだわりあるクリエイターに向けた製品とわかる。
となればこのモデル自体もこだわりの塊だ。ハウジングフェイスとシャフトはそれ風の柄ではなく本物のカーボン材で覆われ、他の部分にもその各所に適した特性のエンジニアリングプラスチックや工業用アルミといった材質をセレクト。
大柄だが装着感も悪くない。側圧は緩めなのでそれには頼らず、硬めで張りのあるヘッドバンド部を頭に乗せ、そこで安定させる意識でシャフト長を調整すると良い具合だ。
なおイヤーパッドはブランドオリジナルのものと、定評あるサードパーティDekoni Audio社製のものが付属。前者ではラージモニタースピーカー、後者ではニアフィールドモニタースピーカー的な聴こえ方になるという。
ほかポイントとしては、WIRED専用に開発の50mm大口径ドライバー、ケーブルと内部配線材にオーディオみじんこ社ディップフォーミングOFC線を採用など。プラグは6.35mmシングルエンド。折りたたみ機構のヒンジ周り等、部品同士が当たったり擦れたりする部分には軟質樹脂を入れ込んであるなど、その設計は細部にまで余念がない。
今回は同社オリジナルイヤーパッドにてテスト。デスクトップサイズのDAC/ヘッドホンアンプ、iFi Audio「ZEN DAC」との組み合わせでチェックした。
そのサウンドの最大の特長は、空間とそこに配置される音像の見え方のすっきりさだ。大口径密閉型という形式から想像される厚みや迫力とはほぼ真逆。アイザイア・シャーキー「Special Lady」のミュート感のある音色で演奏されるベースラインを、そのモコッと感は損ねずにしかし極めて明瞭にという絶品の描写をしてくれたことには特に驚かされた。
アコースティックギターとベースのデュオ曲、ジュリアン・ラージ「Double Southpaw」では、演奏のみならず二人の気配感の描き出し方までクリア。張り詰めた空気感の再現も得意とするようだ。
ロバート・グラスパー・エクスペリメント「Human」などサブベースの効いた楽曲を聴けば、このヘッドホンがローエンドまでしっかり出しつつ、その上のローミッドは抑えていることに気付けるだろう。5弦ベースのその5弦ローB付近の響きまでを捉えつつ、その上の音程に余計な肉付きを付加しない。超低域を出しつつ低域を抑制する音響設計は難しそうに思えるが、その実現がサウンド全体のすっきり感につながっているのだろう。
続いて「The Remix Cable」シリーズを見ていこう。各ブランドへのオーダーは共通で「高解像度、高繊細、正確な定位と現代的な低音」。しかしブランドの個性が発揮され、それぞれ異なる魅力のケーブルが生み出されている。
■K's Audio Works -楽曲に寄り添うリスニング体験-
K's Audio Worksによるリケーブルは、ARK樹脂絶縁被覆+銀メッキOFCケーブルの採用、そしてサチュレーションやエンハンスも生かすという、ピュアオーディオの価値観に縛られない音作りが特徴だ。しなやかで短め、4.4mmバランスプラグ採用など、ポータブル用途を意識した仕様も要注目。
実際に聴くと、標準ケーブルはヘッドホン側の超クリアな音像や空間という持ち味を際立たせていたのに対して、こちらはその持ち味に「馴染み」や「滲み」といった要素も加えてくれる印象。前述の「Special Lady」のようなソウル/ヒップホップ曲のソウルらしい温かみ、ヒップホップ的な音の汚し方など、美味しい部分を心地よく引き出してくれる。モニター的な厳格さは少し和らげ、楽曲に寄り添ったリスニング体験をさせてくれるケーブルだ。
■Essence Audio -モニター的に整ったバランスの良い音調-
楽器や制作機材向けのケーブルも手がけるEssence Audioによるリケーブルは、そのノウハウも活かされているのであろう重厚な外装も印象的。耐久性のほか、ケーブルに由来するフィジカルなノイズの低減も期待できそうだ。6.3mmシングルエンドプラグもスタジオ機材との組み合わせを想定した仕様か。
サウンド傾向も標準ケーブル使用時よりさらにモニター的に整った音調やバランス。高域側は煌びやかさを少し控え、低域側はローミッド周辺をやや肉厚にしてくれる。帯域バランスとしてはこちらのケーブルがしっくりくる方も多そうだ。エレクトリックベースのアンプシミュレーターのヘッドホン出力でも試してみると、高めの音程のフレーズを弾くと特に、ミッドの密度感が好印象。ローポジからハイポジまで音の濃さや重みが安定しているのも嬉しい。
■WAGNUS. -微細な成分や倍音も豊かに引き出す-
最後はおなじみWAGNUS.なのだが、「ソビエト連邦供給ブルガリア製軍用ワイヤーの純銀メッキ線と純銅線をミックス」とか言われても音の想像なんてできやしないのでもう聴くしかない。プラグは4.4mmバランスだが、6.3mmシングルへの変換ケーブルも付属。
ということで聴いたらこれはすごい。明瞭度や解像感を損ねることなく、音に絶妙な湿度感が加えられる。微細な成分の再現性が高まったことで、その成分によって伝わる質感、手触りがより明らかになったのだろう。ハイハットシンバルの音色の金属感、音の粒子に耳を傾けると、この変化は特にわかりやすい。またエレクトリックギターのアンプシミュレーターとの組み合わせでは、基音をしっかり出す標準ケーブルに対して、こちらは歪ませた音色の倍音成分を豊かに出してくれた。気持ちいい!
◇
さてさてやはりさらにもっと気になってしまったのではないだろうか?取扱店はまだ少ないが、オーディオショップ、REC機材系ショップ共に順次拡大中のようだ。ぜひそのサウンドを体感し、決定的に気になってしまってほしい。
「The Industrial-ist WIRED」の開発を主導した藤原さんに、リミックスケーブル開発の背景を語っていただくとともに、3つのリミックスケーブルの開発担当者に、WIREDの魅力と音作りのこだわりをたっぷり解説していただいた。
■リミックスケーブルの販売に至った経緯(LayficTone代表・藤原さん)
ヘッドフォン祭りやInterBEE、アメリカの楽器ショウNAMMなどの多数イベントに出展、偵察する中で、実に様々な音への趣向やニーズを肌で感じてきました。それはリスニング用途、レコーディング用途、分析精密試聴用途など多種多様なものがありました。ですので、オリジナルのヘッドホンだけでは補完しきれない部分を、新たな目線から料理してほしいと考えました。
そこで、製品名も「リミックス」と銘打ちました。今回依頼した各社は、ケーブルへの造詣やこだわり、そして製品への理解や人柄も非常に優れており、私は彼らをリスペクトしています。企画段階から全員高いモチベーションで臨んでいただいており、そんな彼らが私の開発したWIREDをどう料理してくれるのか純粋に楽しみでした。3種類のリミックスケーブルを実現できたことを本当に嬉しく思います。
■K's Audio Works(こうすけさん)
初めて「WIRED」を聴いた時に「ニュートラルなヘッドホン」と強く感じて、ケーブル次第で色んな楽しみ方ができそう!という所から自分なりの解釈でリケーブルを開発しました。標準の状態はスタジオ用のモニターサウンドのため、逆にリスニング志向を意識しています。特に空間の広さや帯域バランスの取り方にこだわり、密閉型でありながら窮屈さを感じることなくワイドレンジな音を楽しめると思います。
この音を出すためにトープラ販売製のプラグの採用も重要なポイントで、ポータブル環境でも楽しめるよう敢えて4.4mmプラグとしています。またケーブルに使っている特殊被覆【ARK樹脂】は緑化せず断線にも強いので、劣化を気にせずさまざまなシーンで使って欲しいです。
■Essence Audio(山岸泰之さん)
このヘッドホン「WIRED」は いわば「ピュアスポーツカー」のようで、どんな音源、機材にも非常に正確に反応すると感じました。ケーブルのコンセプトは“機材の持ち味を最大限発揮させる底上げ”です。従って素性の良さを活かし、ソースを忠実に反映できるよう、それぞれに編組シールドを施した、カッド構造のフッ素被覆線を贅沢に左右ch独立構造としたケーブルを採用しました。
シングルエンドながら鮮度良くディテールの潰れていないセパレーションが良い音をお楽しみください。音楽制作でも最大限活用いただけるよう、1.7mという絶妙な長さと、チューニングによる相乗効果で、音楽体験を新たなレベルに引き上げることができたと確信しております。
■WAGNUS.(小林さん)
「WIRED」を一聴してすぐに感じたのが、出音の立ち上がりとその追随力、そしてスピードレスポンスの良さです。シャープでキレのある音輪郭に、ワイドレンジで明瞭的な音像表現が全体を通してリッチでかつ聴きやすい印象を与えてくれます。ブランドが目指したサウンドの芯を確かに感じさせる説得力と、ずっと聴いて居たくなるような中毒性を兼ね備えたクリエイティビティに溢れたヘッドホンだと思います。
リミックスケーブルについては、分離感とフラットさ、一音一音の芯のある粒立ちがより増し、3D的な立体感で音の強弱感も見えやすく、特にリアリティな中高域の解像度が特徴的なケーブルに仕上げることができました。
WIREDの持つスタジオモニター向きな側面をさらに向上させ、優れた反応速度や繊細表現の美しさ、滑らかな音の繋がり、そして音楽的な艶感までワンランク以上引き上げられたと実感しています。是非ご体感頂きたいです。
(提供:LayficTone)
3種類のリミックスケーブルの遊び心も嬉しい
音楽好きのクリエイティブを刺激するヘッドホン。LayficToneの「WIRED」を遊び倒す
高橋 敦「先進性と遊び心ある」気鋭の国産ヘッドホンブランド
LayficTone「The Industrial-ist WIRED」。新鋭ブランドによるそのヘッドホンの名を目にすることが増え、気になっている方は少なからずだろう。格好良いモデル名とそれに似つかわしい工業デザイン。何よりサウンドへの評価の高さ。気になるのは当然だ。
様々な製品の組み込みソフト開発を請け負う会社が、専任開発者を召集し立ち上げた「先進性と遊び心のあるオーディオを生み出す」ブランドのヘッドホンと知ろうものなら、さらに気になってくることだろう。
とどめは名だたるケーブルブランドをフィーチャーした純正リケーブル「The Remix Cable」シリーズの展開だ。「feat. K's Audio Works」「feat. Essence Audio」「feat. WAGNUS.」が順次登場とくれば、もう気になりすぎる。
今回はその気になりすぎるヘッドホンとリケーブルをまとめて紹介させていただく。申し訳ないがさらにもっと気になってもらうことになるだろう。
細部の設計にも余念ないこだわりのクリエイター向け
「The Industrial-ist WIRED」はサウンドクリエイターのために開発したという密閉型モニターヘッドホンだ。市場予定価格は税込16万9800円。スタジオの備品的な価格設定ではないことからも、こだわりあるクリエイターに向けた製品とわかる。
となればこのモデル自体もこだわりの塊だ。ハウジングフェイスとシャフトはそれ風の柄ではなく本物のカーボン材で覆われ、他の部分にもその各所に適した特性のエンジニアリングプラスチックや工業用アルミといった材質をセレクト。
大柄だが装着感も悪くない。側圧は緩めなのでそれには頼らず、硬めで張りのあるヘッドバンド部を頭に乗せ、そこで安定させる意識でシャフト長を調整すると良い具合だ。
なおイヤーパッドはブランドオリジナルのものと、定評あるサードパーティDekoni Audio社製のものが付属。前者ではラージモニタースピーカー、後者ではニアフィールドモニタースピーカー的な聴こえ方になるという。
ほかポイントとしては、WIRED専用に開発の50mm大口径ドライバー、ケーブルと内部配線材にオーディオみじんこ社ディップフォーミングOFC線を採用など。プラグは6.35mmシングルエンド。折りたたみ機構のヒンジ周り等、部品同士が当たったり擦れたりする部分には軟質樹脂を入れ込んであるなど、その設計は細部にまで余念がない。
空間とそこに配置される音像の見え方が素晴らしい
今回は同社オリジナルイヤーパッドにてテスト。デスクトップサイズのDAC/ヘッドホンアンプ、iFi Audio「ZEN DAC」との組み合わせでチェックした。
そのサウンドの最大の特長は、空間とそこに配置される音像の見え方のすっきりさだ。大口径密閉型という形式から想像される厚みや迫力とはほぼ真逆。アイザイア・シャーキー「Special Lady」のミュート感のある音色で演奏されるベースラインを、そのモコッと感は損ねずにしかし極めて明瞭にという絶品の描写をしてくれたことには特に驚かされた。
アコースティックギターとベースのデュオ曲、ジュリアン・ラージ「Double Southpaw」では、演奏のみならず二人の気配感の描き出し方までクリア。張り詰めた空気感の再現も得意とするようだ。
ロバート・グラスパー・エクスペリメント「Human」などサブベースの効いた楽曲を聴けば、このヘッドホンがローエンドまでしっかり出しつつ、その上のローミッドは抑えていることに気付けるだろう。5弦ベースのその5弦ローB付近の響きまでを捉えつつ、その上の音程に余計な肉付きを付加しない。超低域を出しつつ低域を抑制する音響設計は難しそうに思えるが、その実現がサウンド全体のすっきり感につながっているのだろう。
3種類の「リミックスケーブル」でさらに遊び心を引き出す!
続いて「The Remix Cable」シリーズを見ていこう。各ブランドへのオーダーは共通で「高解像度、高繊細、正確な定位と現代的な低音」。しかしブランドの個性が発揮され、それぞれ異なる魅力のケーブルが生み出されている。
■K's Audio Works -楽曲に寄り添うリスニング体験-
K's Audio Worksによるリケーブルは、ARK樹脂絶縁被覆+銀メッキOFCケーブルの採用、そしてサチュレーションやエンハンスも生かすという、ピュアオーディオの価値観に縛られない音作りが特徴だ。しなやかで短め、4.4mmバランスプラグ採用など、ポータブル用途を意識した仕様も要注目。
実際に聴くと、標準ケーブルはヘッドホン側の超クリアな音像や空間という持ち味を際立たせていたのに対して、こちらはその持ち味に「馴染み」や「滲み」といった要素も加えてくれる印象。前述の「Special Lady」のようなソウル/ヒップホップ曲のソウルらしい温かみ、ヒップホップ的な音の汚し方など、美味しい部分を心地よく引き出してくれる。モニター的な厳格さは少し和らげ、楽曲に寄り添ったリスニング体験をさせてくれるケーブルだ。
■Essence Audio -モニター的に整ったバランスの良い音調-
楽器や制作機材向けのケーブルも手がけるEssence Audioによるリケーブルは、そのノウハウも活かされているのであろう重厚な外装も印象的。耐久性のほか、ケーブルに由来するフィジカルなノイズの低減も期待できそうだ。6.3mmシングルエンドプラグもスタジオ機材との組み合わせを想定した仕様か。
サウンド傾向も標準ケーブル使用時よりさらにモニター的に整った音調やバランス。高域側は煌びやかさを少し控え、低域側はローミッド周辺をやや肉厚にしてくれる。帯域バランスとしてはこちらのケーブルがしっくりくる方も多そうだ。エレクトリックベースのアンプシミュレーターのヘッドホン出力でも試してみると、高めの音程のフレーズを弾くと特に、ミッドの密度感が好印象。ローポジからハイポジまで音の濃さや重みが安定しているのも嬉しい。
■WAGNUS. -微細な成分や倍音も豊かに引き出す-
最後はおなじみWAGNUS.なのだが、「ソビエト連邦供給ブルガリア製軍用ワイヤーの純銀メッキ線と純銅線をミックス」とか言われても音の想像なんてできやしないのでもう聴くしかない。プラグは4.4mmバランスだが、6.3mmシングルへの変換ケーブルも付属。
ということで聴いたらこれはすごい。明瞭度や解像感を損ねることなく、音に絶妙な湿度感が加えられる。微細な成分の再現性が高まったことで、その成分によって伝わる質感、手触りがより明らかになったのだろう。ハイハットシンバルの音色の金属感、音の粒子に耳を傾けると、この変化は特にわかりやすい。またエレクトリックギターのアンプシミュレーターとの組み合わせでは、基音をしっかり出す標準ケーブルに対して、こちらは歪ませた音色の倍音成分を豊かに出してくれた。気持ちいい!
さてさてやはりさらにもっと気になってしまったのではないだろうか?取扱店はまだ少ないが、オーディオショップ、REC機材系ショップ共に順次拡大中のようだ。ぜひそのサウンドを体感し、決定的に気になってしまってほしい。
リミックスケーブルメーカーからのコメントも特別公開!
「The Industrial-ist WIRED」の開発を主導した藤原さんに、リミックスケーブル開発の背景を語っていただくとともに、3つのリミックスケーブルの開発担当者に、WIREDの魅力と音作りのこだわりをたっぷり解説していただいた。
■リミックスケーブルの販売に至った経緯(LayficTone代表・藤原さん)
ヘッドフォン祭りやInterBEE、アメリカの楽器ショウNAMMなどの多数イベントに出展、偵察する中で、実に様々な音への趣向やニーズを肌で感じてきました。それはリスニング用途、レコーディング用途、分析精密試聴用途など多種多様なものがありました。ですので、オリジナルのヘッドホンだけでは補完しきれない部分を、新たな目線から料理してほしいと考えました。
そこで、製品名も「リミックス」と銘打ちました。今回依頼した各社は、ケーブルへの造詣やこだわり、そして製品への理解や人柄も非常に優れており、私は彼らをリスペクトしています。企画段階から全員高いモチベーションで臨んでいただいており、そんな彼らが私の開発したWIREDをどう料理してくれるのか純粋に楽しみでした。3種類のリミックスケーブルを実現できたことを本当に嬉しく思います。
■K's Audio Works(こうすけさん)
初めて「WIRED」を聴いた時に「ニュートラルなヘッドホン」と強く感じて、ケーブル次第で色んな楽しみ方ができそう!という所から自分なりの解釈でリケーブルを開発しました。標準の状態はスタジオ用のモニターサウンドのため、逆にリスニング志向を意識しています。特に空間の広さや帯域バランスの取り方にこだわり、密閉型でありながら窮屈さを感じることなくワイドレンジな音を楽しめると思います。
この音を出すためにトープラ販売製のプラグの採用も重要なポイントで、ポータブル環境でも楽しめるよう敢えて4.4mmプラグとしています。またケーブルに使っている特殊被覆【ARK樹脂】は緑化せず断線にも強いので、劣化を気にせずさまざまなシーンで使って欲しいです。
■Essence Audio(山岸泰之さん)
このヘッドホン「WIRED」は いわば「ピュアスポーツカー」のようで、どんな音源、機材にも非常に正確に反応すると感じました。ケーブルのコンセプトは“機材の持ち味を最大限発揮させる底上げ”です。従って素性の良さを活かし、ソースを忠実に反映できるよう、それぞれに編組シールドを施した、カッド構造のフッ素被覆線を贅沢に左右ch独立構造としたケーブルを採用しました。
シングルエンドながら鮮度良くディテールの潰れていないセパレーションが良い音をお楽しみください。音楽制作でも最大限活用いただけるよう、1.7mという絶妙な長さと、チューニングによる相乗効果で、音楽体験を新たなレベルに引き上げることができたと確信しております。
■WAGNUS.(小林さん)
「WIRED」を一聴してすぐに感じたのが、出音の立ち上がりとその追随力、そしてスピードレスポンスの良さです。シャープでキレのある音輪郭に、ワイドレンジで明瞭的な音像表現が全体を通してリッチでかつ聴きやすい印象を与えてくれます。ブランドが目指したサウンドの芯を確かに感じさせる説得力と、ずっと聴いて居たくなるような中毒性を兼ね備えたクリエイティビティに溢れたヘッドホンだと思います。
リミックスケーブルについては、分離感とフラットさ、一音一音の芯のある粒立ちがより増し、3D的な立体感で音の強弱感も見えやすく、特にリアリティな中高域の解像度が特徴的なケーブルに仕上げることができました。
WIREDの持つスタジオモニター向きな側面をさらに向上させ、優れた反応速度や繊細表現の美しさ、滑らかな音の繋がり、そして音楽的な艶感までワンランク以上引き上げられたと実感しています。是非ご体感頂きたいです。
(提供:LayficTone)