HOME > インタビュー > AudioQuestのCEO が明かすDRAGONFLY上位機とヘッドホンの全貌

パワーフィルターの投入も明言

AudioQuestのCEO が明かすDRAGONFLY上位機とヘッドホンの全貌

公開日 2013/08/23 15:12 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
■ついに全貌が明らかになったAudioQuestのヘッドホン/イヤホン

今年2月に同社アジア・パシフィック地域のセールスマネージャであるShaun Schuetz氏らに話を伺った際にも(関連ニュース)、その登場を明らかにしていたAudioQuestブランドのヘッドホン。ロウ氏にヘッドホンについて質問すると、具体的な製品内容を話してくれた。

ウィリアム・E・ロウ氏と、AudioQuest製品を取り扱う(株)ディーアンドエムホールディングス 国内営業本部ディストリビューター営業部 部長の小菅幸一氏

「ヘッドホンについては、オーバーヘッド型ヘッドホンとイヤホンの2モデルを準備しています。オーバーヘッド型ヘッドホンはかなり大型のモデルで、価格は499ドル程度になるはずです。イヤホンは399ドル程度になる予定で、小さなハウジングを採用して女性のような耳の小さな方にも装着しやすいモデルになります」。

ヘッドホンについては、実に10年以上の構想期間があったという。ケーブル設計で多忙を極める中でなかなか実現には至らなかったものの、米国を代表するイヤホンブランド、WESTONEから優秀なエンジニアを迎えたことで、その製品化が可能となったとのことだ。


AudioQuestの数々のハイエンドケーブルと同様に、ヘッドホンの開発にも惜しみない技術投入と試行錯誤を重ねているという。また、ヘッドホンには人間工学的な配慮が要求される点で、ハイエンドオーディオ以上に難しいと語っていた
「AudioQuestはオーディオケーブルを長年手がけてきましたが、魔法のようなひとつの技術で高音質を実現してきたわけではありません。技術改良、素材の吟味などを積み重ねて初めて理想的なサウンドは実現します。それはヘッドホンも同じで、これから登場する製品も細部までこだわっています。たとえばオーバーヘッド型のヘッドホンについては、クッション部を二重構造にする予定です。なぜなら装着性を高める一方、耳に直接触れる部分は音響的に正確な吸音素材を用いる必要があるからです。ただ、このクッションも優に100はあるであろう音質的な要素のひとつに過ぎません」。

ロウ氏は、ハイエンドオーディオ用のケーブルとは異なる、ヘッドホンやイヤホンならではの開発の難しさについてもコメントした。

「ハイファイ・オーディオシステムの良し悪しというのは実にわかりやすい。悪いシステムというのは、長く聴くと飽きるし、疲れます。一方で、良いヘッドホンと悪いヘッドホンの差というのは難しいのです。例えば、いくら良いサウンドを実現するヘッドホンであっても、使用者の頭にうまくフィットしないと、そのサウンドは損なわれてしまう。音響だけではなく、人間工学的なアプローチが重要になります。OEMのヘッドホンにロゴだけつけるのは簡単ですが、そんなことをするつもりは毛頭ありません。こうやって、こだわりを具現化できる会社と人材があることを誇りに思っています」。

次ページパワーフィルターも近日登場へ

前へ 1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク