MM/MC対応のCR型フォノイコライザーを搭載
デノン、新フラグシッププリメインアンプ「PMA-SX1」
■「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」も改めて見直し
デノンのHi-Fiコンポーネントに一貫する思想である「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」も、改めて見直しを行い徹底した。米田氏はこの設計思想を「電気回路だけでなく、メカニカルな部分の音質への影響も大きいので、しっかりとした筐体で回路をホールディングしようという考え方です。振動を拾いやすいところはグラウンドに、いわば電機的に言えばインピーダンスの低いところに落としてやろうということなのです。細かいところまで追い込んでいくと、非常に泥臭いポイントですが(笑)」と説明していた。
具体的には、重心を下げたハイブリッドレイヤー構造によるシャーシに電源部を配置。内部の振動発生源をフットの近くに配置しグラウンドに振動を逃している。トランス、大型ブロック電解コンデンサー、整流ダイオードには異種素材を用いたフローティング処理を施し、増幅回路への振動の伝播を排除するとともに、外部から流入する振動から電源回路を保護している。
さらに、PMA-SXにも採用された鋳鉄製のフットを採用。風穴寸法を微妙に調整し共振周波数を分散したトップパネルなど、細部まで防振、制振を徹底している。
■シンプルさを極限まで追求したデザインを採用
PMA-SX1は極限までシンプル化したデザインが大きな特徴だ。フロントパネルに配置されているのはイルミネーションで囲まれた大型ボリュームと、入力切り替えノブのみである。米田氏は「デノンの音への思想をデザインでも表現したいと考えたのです」と語る。
「よりシンプルにアンプを設計するということを目指す中で、デザイナーもシンプルさにこだわり始めました。そしてここまでシンプルにするのだったらと、ボリューム・ノブも大きくなっていきました。デノン史上最大サイズのボリューム・ノブです。すると、次はアクセントが欲しいなと。そこで琥珀色のイルミネーションを加えたのですが、今度はフロントパネルへの反射が気になるということになりました。PMA-SXはフロントパネル3.7mmの押し出し材を用いて、ボリューム周りには別の部材を用いていたのですが、それを踏襲するとシンプルさが損なわれる。そこで、パネル厚が最大15mmという信じられない仕様にたどり着いたのです。コストはかかりますが、デザインだけでなく、電気回路的な安定や制振性の強化など音質にも良い影響を与えることができました」(米田氏)。
この大型ボリュームには、多接点ワイヤブラシを採用したオーディオグレードのモーター式ボリュームを採用。デノンが一貫してこだわってきたアナログ式ボリュームで、入力バッファー回路が不要であるため、デジタルボリュームに比べてよりシンプルな回路構成にできるというメリットがあるとのこと。構造においても、米田氏がその効果を強調した最大15mm厚のアルミ無垢フロントパネルが外部振動、外来ノイズの混入を排除。さらには削り出しの円筒状アルミカバー、アルミ無垢材の削り出しノブの採用などで音質劣化に繋がる要素を排除している。
なお、ボリュームつまみの周囲の琥珀色のイルミネーションは、明るさは「明るめ」「暗め」「OFF」の3段階からの調整が可能だ。
スピーカー端子はPMA-SXでも採用されたYラグや極太ケーブルにも対応できる大型端子を採用。横一列配置とすることで、接続がよりスムーズに行え、かつL/Rのケーブルが接触しないようになった。
デノンのHi-Fiコンポーネントに一貫する思想である「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」も、改めて見直しを行い徹底した。米田氏はこの設計思想を「電気回路だけでなく、メカニカルな部分の音質への影響も大きいので、しっかりとした筐体で回路をホールディングしようという考え方です。振動を拾いやすいところはグラウンドに、いわば電機的に言えばインピーダンスの低いところに落としてやろうということなのです。細かいところまで追い込んでいくと、非常に泥臭いポイントですが(笑)」と説明していた。
具体的には、重心を下げたハイブリッドレイヤー構造によるシャーシに電源部を配置。内部の振動発生源をフットの近くに配置しグラウンドに振動を逃している。トランス、大型ブロック電解コンデンサー、整流ダイオードには異種素材を用いたフローティング処理を施し、増幅回路への振動の伝播を排除するとともに、外部から流入する振動から電源回路を保護している。
さらに、PMA-SXにも採用された鋳鉄製のフットを採用。風穴寸法を微妙に調整し共振周波数を分散したトップパネルなど、細部まで防振、制振を徹底している。
■シンプルさを極限まで追求したデザインを採用
PMA-SX1は極限までシンプル化したデザインが大きな特徴だ。フロントパネルに配置されているのはイルミネーションで囲まれた大型ボリュームと、入力切り替えノブのみである。米田氏は「デノンの音への思想をデザインでも表現したいと考えたのです」と語る。
「よりシンプルにアンプを設計するということを目指す中で、デザイナーもシンプルさにこだわり始めました。そしてここまでシンプルにするのだったらと、ボリューム・ノブも大きくなっていきました。デノン史上最大サイズのボリューム・ノブです。すると、次はアクセントが欲しいなと。そこで琥珀色のイルミネーションを加えたのですが、今度はフロントパネルへの反射が気になるということになりました。PMA-SXはフロントパネル3.7mmの押し出し材を用いて、ボリューム周りには別の部材を用いていたのですが、それを踏襲するとシンプルさが損なわれる。そこで、パネル厚が最大15mmという信じられない仕様にたどり着いたのです。コストはかかりますが、デザインだけでなく、電気回路的な安定や制振性の強化など音質にも良い影響を与えることができました」(米田氏)。
この大型ボリュームには、多接点ワイヤブラシを採用したオーディオグレードのモーター式ボリュームを採用。デノンが一貫してこだわってきたアナログ式ボリュームで、入力バッファー回路が不要であるため、デジタルボリュームに比べてよりシンプルな回路構成にできるというメリットがあるとのこと。構造においても、米田氏がその効果を強調した最大15mm厚のアルミ無垢フロントパネルが外部振動、外来ノイズの混入を排除。さらには削り出しの円筒状アルミカバー、アルミ無垢材の削り出しノブの採用などで音質劣化に繋がる要素を排除している。
なお、ボリュームつまみの周囲の琥珀色のイルミネーションは、明るさは「明るめ」「暗め」「OFF」の3段階からの調整が可能だ。
スピーカー端子はPMA-SXでも採用されたYラグや極太ケーブルにも対応できる大型端子を採用。横一列配置とすることで、接続がよりスムーズに行え、かつL/Rのケーブルが接触しないようになった。
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