ヘッドホンは9万円、OTTAVAは20万円
テクニクス、初のヘッドホン「EAH-T700」やセットシステム“OTTAVA”を国内発表
■オーディオファン・音楽ファンに魅力的な製品を提供していく
同社は本日都内で発表会を開催。テクニクス事業推進室 室長の小川理子氏らが登壇した。
日本国内では今年2月に発売されたR1シリーズおよびC700シリーズは「非常に好調な滑り出し」と語る小川氏。東京と大阪に設けられたリスニングルームには、昨年10月のオープン以来累計1.2万人が訪れたという。
一方、「オーディオに馴染みのない方々へのタッチポイントの増やし方は、まだ充分ではない」とし、「10月からは新宿伊勢丹でテクニクス製品を取り扱っていただくことが決定した。また音楽ファンの方に知っていただくべく、アーティストともコラボしていきたいと考えている」と今後の展開を紹介した。
また小川氏は「復活1年目は高い評価をいただくことができた。次の50年に向けて新たな挑戦を続けるため、積極的にラインナップを拡大していく。ハイレゾの普及で市場は大きく変化し、音に対する本物志向は、近年にない高まりを見せている。今回発表するのはそういった志向に応えるもの。特にOTTAVAは、オーディオファンのみならず音楽ファンもターゲットにしている。音楽とは、その喜びや力や深遠さを体全体で感じることができる、空間の芸術。世界中の音楽愛好家にそれらを楽しめる製品を提供することで、音楽の未来に貢献していきたい」と語った。
発表会には、ピアニストのアリス=紗良・オットさんもビデオメッセージを寄せ、「テクニクスショールームで音を聴いて、音と音の『間』を体験することができてすごく驚きました。他のシステムではそれを体験したことがなかったからです。音の美しさやクリアさはもちろんですが、『間』というのは様々な感情を伝えてくれるものであり、私たちミュージシャンにとって非常に重要なものなんです。目を閉じたらまるでコンサートホールにいるよう。本当のライブを聴いているような感じでした」とサウンドの印象を話した。
また、会場にジャズの名門レーベル「Verve Records」初の日本人女性シンガー・akikoさんが登場し、ライブを披露。「音楽って振動だと思います。その力が人間に及ぼす影響ってすごく大きい。歌う時には振動をすごく実感するし、聴いている人にもそれを感じて欲しいなと思っています。最初は“良い音”って何なのかよく分からなかったけど、レコーディングを重ねて良い環境で音を聴くにつれて、耳が肥えて違いが分かるようになってきました。耳が肥えると、音楽の楽しみってもっと増えると思います」とコメント。「C500はこんなにコンパクトで可愛らしいものからこんなに良い音が出るんだ!と驚きました。どんなインテリアにも合いそうだし、部屋のどこでも良い音で聴けるのは素晴らしいですね。こういう音で聴いてもらえれば、アーティスト冥利に尽きます」と話していた。