ボリューム刷新など音質にも注力
デノン、11chアンプ搭載の準旗艦AVアンプ「AVR-X6300H」。28万円
3つ目は“オーセンティックオーディオ”というコンセプトだ。これは、オーディオの基本に立ち返って、デジタル入力→DAC→ボリューム(プリアンプ)→パワーアンプという構成を見直そうというもの。今回はその中でも、特に新しいボリュームのコンセプトの提案に主眼が置かれた。
■11ch分の各アンプは独立基板で構成。配置の工夫で放熱性や省スペース性も向上
前述のようにAVR-X6300Hの筐体サイズは、AVR-X4200Wと同サイズだ。しかし、AVR-X4200Wはそもそも7chアンプで、本機は11chアンプ内蔵。内部のレイアウトは大幅に見直しが図られた。
11chモノリス・コンストラクション・パワーアンプを搭載。同一回路・同一性能のパワーアンプ回路をチャンネル毎に個別の基板に独立させたモノリス・コンストラクション構成を採用することで、チャンネル間の振動による影響およびクロストークを排除、セパレーションも高めた。ヒートシンクには、共振の少ないアルミ押し出し材を使用している。
高橋氏は本機の11chアンプの構成について説明。「AVR-X7200WAでは9chアンプを4ch/5chに分けて左右シンメトリーに配置しており、一方でAVR-X4300Wでは7chをアンプを同一基板上に平行配置していました。AVR-X6300Hでは両者の特徴を融合させ、各chアンプを独立基板としつつ、平行配置するという構成をとりました」。
また、AVR-X4200Wと同サイズの筐体に11ch分のアンプを納め、かつ高効率で駆動させるために、「チェッカーマウント・トランジスター・レイアウト」を採用。これはパワーアンプ基板のパワートランジスター(DHCT)を格子状にレイアウトすることで放熱性を改善し、スペースファクターの問題を解決するというものだ。
AVR-X6300Wは、X7200Wと同サイズのヒートシンクを搭載する。パワーアンプ基板はヒートシンクに面して配置されるが、ヒートシンクのサイズもアンプ回路もX7200WAと同じでは、9ch分のパワーアンプしか配置ができない。そこでX6300Hでは、パワートランジスターの配置に工夫を行った。
X7200Wのアンプ基板は、各chごとにパワートランジスター2基を一列に配置していた。それをX6300Hでは、同一回路・同一性能を持ちながら、パワートランジスターの配置をずらした2種類のパワーアンプ基板を用意。これにより11ch分のアンプ基板を平行配置したときに、パワートランジスターが格子状(市松模様状)に分散して並ぶようになり(上図を参照)、よりタイトな配置、そして高い放熱性を実現したのだという。
結果として、本機では旗艦モデルと比較しても熱効率が改善。より安定性の高いスピーカー駆動が可能となった。
■11ch分のパワーアンプ基板へ独立して電源供給。セパレーションを大幅改善
11chモノリス・コンストラクション・パワーアンプによって獲得したもうひとつの利点が、全チャンネル電源分離供給の実現だ。パワーアンプ基板を各chで分離させると同時に、電源供給ラインも独立。さらにはスピーカー端子まで各アンプから独立した信号経路で出力することが可能となり、セパレーションの改善とクロストークの大幅な低減に成功した。
1chあたりのパワーアンプ回路は、AVR-X7200WAの回路構成を踏襲。パワーアンプの入力素子は、AVR-X7200WAで評価を得たデュアルトランジスター(2ダイス)を継承。差動回路を構成するトランジスターの温度ドリフトが最小。カレントゲインの差が小さく、DCオフセットを最小化を実現している。これらにより、微小信号および低域まで表現力を高めることに成功している。
■11ch分の各アンプは独立基板で構成。配置の工夫で放熱性や省スペース性も向上
前述のようにAVR-X6300Hの筐体サイズは、AVR-X4200Wと同サイズだ。しかし、AVR-X4200Wはそもそも7chアンプで、本機は11chアンプ内蔵。内部のレイアウトは大幅に見直しが図られた。
11chモノリス・コンストラクション・パワーアンプを搭載。同一回路・同一性能のパワーアンプ回路をチャンネル毎に個別の基板に独立させたモノリス・コンストラクション構成を採用することで、チャンネル間の振動による影響およびクロストークを排除、セパレーションも高めた。ヒートシンクには、共振の少ないアルミ押し出し材を使用している。
高橋氏は本機の11chアンプの構成について説明。「AVR-X7200WAでは9chアンプを4ch/5chに分けて左右シンメトリーに配置しており、一方でAVR-X4300Wでは7chをアンプを同一基板上に平行配置していました。AVR-X6300Hでは両者の特徴を融合させ、各chアンプを独立基板としつつ、平行配置するという構成をとりました」。
また、AVR-X4200Wと同サイズの筐体に11ch分のアンプを納め、かつ高効率で駆動させるために、「チェッカーマウント・トランジスター・レイアウト」を採用。これはパワーアンプ基板のパワートランジスター(DHCT)を格子状にレイアウトすることで放熱性を改善し、スペースファクターの問題を解決するというものだ。
AVR-X6300Wは、X7200Wと同サイズのヒートシンクを搭載する。パワーアンプ基板はヒートシンクに面して配置されるが、ヒートシンクのサイズもアンプ回路もX7200WAと同じでは、9ch分のパワーアンプしか配置ができない。そこでX6300Hでは、パワートランジスターの配置に工夫を行った。
X7200Wのアンプ基板は、各chごとにパワートランジスター2基を一列に配置していた。それをX6300Hでは、同一回路・同一性能を持ちながら、パワートランジスターの配置をずらした2種類のパワーアンプ基板を用意。これにより11ch分のアンプ基板を平行配置したときに、パワートランジスターが格子状(市松模様状)に分散して並ぶようになり(上図を参照)、よりタイトな配置、そして高い放熱性を実現したのだという。
結果として、本機では旗艦モデルと比較しても熱効率が改善。より安定性の高いスピーカー駆動が可能となった。
■11ch分のパワーアンプ基板へ独立して電源供給。セパレーションを大幅改善
11chモノリス・コンストラクション・パワーアンプによって獲得したもうひとつの利点が、全チャンネル電源分離供給の実現だ。パワーアンプ基板を各chで分離させると同時に、電源供給ラインも独立。さらにはスピーカー端子まで各アンプから独立した信号経路で出力することが可能となり、セパレーションの改善とクロストークの大幅な低減に成功した。
1chあたりのパワーアンプ回路は、AVR-X7200WAの回路構成を踏襲。パワーアンプの入力素子は、AVR-X7200WAで評価を得たデュアルトランジスター(2ダイス)を継承。差動回路を構成するトランジスターの温度ドリフトが最小。カレントゲインの差が小さく、DCオフセットを最小化を実現している。これらにより、微小信号および低域まで表現力を高めることに成功している。