【レビュー】シャープ “フリースタイルAQUOS”を試す − 「AQUOS第二章」の真価とは?
フリースタイルAQUOSでは、外部機器の映像をワイヤレスでディスプレイ部に伝送することができない。20V型や32V型など、セカンドテレビとして使用する場合はそれほど気にならないだろうが、40V型や60V型など、リビングのメインテレビとして活用する場合、この仕様ではかなり使い勝手が制限される。すでにBDレコーダー/プレーヤーやゲーム機などを持っている方は、せっかくの所有機器を活用できないということになってしまう。
ディスプレイ部にはHDMI入力端子も用意されているので、外部機器映像が見たい場合はこれを使う方法もある。とは言え、せっかくワイヤレスによるスッキリした設置がウリの製品なのに、ケーブルを別途接続するとメリットが薄れてしまう。
さらにHDMI端子はディスプレイ部背面に備えられているため、たとえば壁掛け設置した際は、いったんディスプレイ部を外さないとケーブルをつなげられない。せめて側面にHDMI端子を設けるなどの工夫は欲しかったところだ。またHDMI端子は1系統だけなので、複数機器を同時につなぐことも不可能だ。
もっとも、この問題はシャープも認識しているようだ。外部HDMI機器の映像を伝送するユニット「AN-AV1000」を近日発売することをアナウンスしている。願わくは、次期モデルではHDMI伝送機能はあらかじめ内蔵して欲しいものだ。
■ネット機能やVOD、スマートフォン連携も充実
ネット機能は盛りだくさんで、上位ラインのL5と同様、「AQUOS City」や「スマートリンク」に対応。AQUOS PHONEやAQUOSブルーレイと連携させることができる。特に使い勝手がよいと感じたのは「スマートサーチ」で、一つの検索窓でウェブサイトはもちろん、EPG情報、録画番組、VOD動画などを検索できる機能。VOD動画の横断検索を使えば、たとえば同じタイトルの、複数サービスでの販売価格を比べることもでき、とても便利だ。
VODではTSUTAYA TVやアクトビラ、ひかりTV、T'S TVなどが利用できるほか、YouTubeにも対応している。YouTubeはテレビ用のUIである「YouTube XL」が採用されているため、視認性の高い大きな文字のメニューを操作でき、使い勝手がとても良い。YouTubeをゆったりとした体勢で楽しみたいというユーザーにはおすすめだ。
また今回は試用できなかったが、スマートフォン連携機能「スマートファミリンク」が搭載されていることにも注目したい。AQUOSブルーレイの中の録画番組を見たり、フリースタイルAQUOSの画面に移動させることが可能。またAQUOS PHONE内の動画や写真、見ているウェブサイトを、直感的な操作でフリースタイルAQUOSへ飛ばすこともできる。
■新感覚の操作体験、卵型リモコンと「マイサークル」UI
リモコン部は卵型の独特の形状で、真ん中にはくるくる回せるホイールを装備し、メニューの移動などはこのホイールで行える。なおホイールを回すことで選局することもできる。