スマホのカメラ機能を簡単強化
【レビュー】ソニーのレンズスタイルカメラ「DSC-QX100/QX10」を試す
■ハイレベルな写真のクオリティを実感/連続撮影や再生モードとの切り替えに弱点も
QXシリーズで撮った写真は、スマートフォンの内蔵カメラで撮影したものよりも解像感が高く、色乗りも鮮やか。ズーム撮影も安定しているので、写真の表現幅はスマホ単体の場合よりもぐんとクオリティと自由度がアップする。バッグに入れて持ち歩くのにも負担が少ないサイズなので、スマートフォンとコンデジを2台持ちするのはおっくうだが、スマホで撮る写真に物足りなさを感じていたという方におすすめできる。
ただし、使いづらく感じられる部分もいくつかある。スマホとWi-Fiで接続しているため、カメラを上下左右にパンした際、PMMアプリのモニター表示が遅延したり、フリーズすることがしばしばあった。またタッチパネル側でのシャッター操作のレリーズタイムラグに若干もたつきが感じられ、体感上で0.5秒前後の遅れとなる。シャッターを切るときにはモニター側のシャッターでなく、本体のボタンを使用することで、撮影のタイムラグを短くすることができる。
写真を連続撮影したい場合は設定変更が必要だ。シャッターを押すと、まず「レビュー画像」がスマートフォンに転送されるが、これに2秒超かかる。PMMアプリ上でレビュー画像をプレビューしたあと、さらにプレビュー画面から撮影モードへ切替えるのに「戻る」をタップするステップが必要なので、動き回る被写体を連続して撮影するのには不向きだ。「レビュー表示設定」から、プレビュー表示を「2秒」に固定したり、表示を「切」にすることもできるので、連続撮影を重視したい場合はあらかじめこの設定を変更しておきたい。
ただしプレビューを「切」にすると、撮った写真の出来を確認するためには、毎回「アルバム」(iOSは「写真」)アプリに切り替えなければならない。PMMアプリがマルチタスクに対応していないため、何枚か写真を撮ったあとで「アルバム」アプリで仕上がりをプレビューし、撮り直す際には再度PMMアプリを立ち上げ、カメラとスマホのWi-Fiをつなぎ直すことになる。