オーディオエンジン「S1LKi」搭載のUSBオーディオインターフェース
「聴く」も「録る」もハイクオリティ! ローランド渾身の一台「Super UA」を徹底レビュー
シンセサイザーやレコーディング機器、BOSSブランドのエフェクターなどで知られるローランド。オーディオファンの中には演奏や録音も趣味な方も少なからずだろうから、オーディオと別腹でローランドの製品に親しんでいたりもするのではないだろうか。僕も自宅ギターアンプ前にBOSSのCE-2とDM-2に常駐してもらっている。
そのローランドから去年登場した再生専用USBオーディオインターフェース(まぁ、つまりDAC)の「Mobile UA」は、その技術の独自性と音の実力でオーディオファンの中にも高く評価する人が少なからず。あの価格と小ささに対しての音の良さは大きなインパクトがあった。
そして、このたび登場したのが再生専用でもモバイルでもない、本格派直球オーディオインターフェース「Super UA」だ。
最大の特徴、S1LKi(シルキー)に注目のワケ
まずは両モデル共通で最大の特徴、オーディオエンジン「S1LKi」から説明しよう。S1LKiは入力されてきたPCMデータを整数倍の176.4または192kHzにアップサンプリングし、さらに2.8/3.1MHz 1bit(DSD)データに変換した上でD/A変換を行うというローランド独自の変換技術。もちろんDSDネイティブ再生にも対応する(5.6MHz DSDの場合は、2.8MHzにダウンコンバート)。
アップサンプリングはDA変換に付随する「エイリアスノイズ(折り返しノイズ)」をより綺麗に除去することが狙いだ。そのノイズを、可聴帯域を大きく超える高周波域のみにとどめ、DA変換でのフィルターにおけるノイズ除去をしやすくする。
1bitへの変換は、既存の一般的なDACチップでも内部的には同様のプロセスが行われている例は珍しくはない。しかし、S1LKiが「独自」である理由は、アップサンプリングから1bit変換までの処理を、DACチップ内ではなくその前段の自社製カスタムチップで行っていること。音への影響力が強いそれらの処理を、システム全体と合わせて自社で完全にコントロールしてチューニングしているのだ。
なおここは、一般論として「DSDに変換すると音が良くなる」という話ではなく、全体の最適化のための一手段として1bit(DSD)変換も行っていると理解しておくのが妥当だろう。
もちろん、ハイエンドの製品では同タイプの処理を行っているブランドもある。しかし、ローランドのUAシリーズは「Super UA」でも10万円を大きく切る。この価格の実現には、ローランドが自社カスタムチップとソフトウェア技術をすでに持っていたことも大きいようだ。
そのローランドから去年登場した再生専用USBオーディオインターフェース(まぁ、つまりDAC)の「Mobile UA」は、その技術の独自性と音の実力でオーディオファンの中にも高く評価する人が少なからず。あの価格と小ささに対しての音の良さは大きなインパクトがあった。
そして、このたび登場したのが再生専用でもモバイルでもない、本格派直球オーディオインターフェース「Super UA」だ。
最大の特徴、S1LKi(シルキー)に注目のワケ
まずは両モデル共通で最大の特徴、オーディオエンジン「S1LKi」から説明しよう。S1LKiは入力されてきたPCMデータを整数倍の176.4または192kHzにアップサンプリングし、さらに2.8/3.1MHz 1bit(DSD)データに変換した上でD/A変換を行うというローランド独自の変換技術。もちろんDSDネイティブ再生にも対応する(5.6MHz DSDの場合は、2.8MHzにダウンコンバート)。
アップサンプリングはDA変換に付随する「エイリアスノイズ(折り返しノイズ)」をより綺麗に除去することが狙いだ。そのノイズを、可聴帯域を大きく超える高周波域のみにとどめ、DA変換でのフィルターにおけるノイズ除去をしやすくする。
1bitへの変換は、既存の一般的なDACチップでも内部的には同様のプロセスが行われている例は珍しくはない。しかし、S1LKiが「独自」である理由は、アップサンプリングから1bit変換までの処理を、DACチップ内ではなくその前段の自社製カスタムチップで行っていること。音への影響力が強いそれらの処理を、システム全体と合わせて自社で完全にコントロールしてチューニングしているのだ。
なおここは、一般論として「DSDに変換すると音が良くなる」という話ではなく、全体の最適化のための一手段として1bit(DSD)変換も行っていると理解しておくのが妥当だろう。
もちろん、ハイエンドの製品では同タイプの処理を行っているブランドもある。しかし、ローランドのUAシリーズは「Super UA」でも10万円を大きく切る。この価格の実現には、ローランドが自社カスタムチップとソフトウェア技術をすでに持っていたことも大きいようだ。
次ページMobile UA“とは”異なるアナログ部分にS1LKiを最適化させて搭載