[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第126回】最新“2強”ハイレゾ再生アプリ「HF Player」と「Ne Player」機能比較まとめ
■PCM再生のスペック
HF Playerは「384kHz」の明記はあるが、量子化ビット数についての明記は見つけられなかった。また再生時にも量子化ビット数は表示されないので確認が難しい。ただポタアンの中にはHF Playerとの組み合わせで32bit再生可能と表記してある製品があるので、32bit音源もフルに再生できるのかもしれない。
なおフルに再生できているかどうかは確認できないが、とりあえず32bit音源も再生はできることはOPPO「HA-2」との組み合わせで実際に確認できた。またAndroid版も同じスペックを維持できていることもポイント。
Ne Playerは384kHz/32bitまでの対応が明記されており、32bitの処理がどのようになっているかはともかく、実際の再生も問題ないと確認できた。ただしAndroid版は192kHz/24bitまでとなっている。
実際のところ現在販売されているハイレゾ音源は、というか制作時点でその大半は96kHz/24bit以下。少しがんばってる作品で192kHz/24bitだ。両アプリともそれは超余裕でクリアしているので、当面の実用性としてはどちらも問題ない。
■DSD再生のスペック
もちろんそれに対応するUSB-DACポタアンと組み合わせることが前提だが、HF Playerは最大11.2MHzのDSD音源のネイティブ再生、つまりUSB-DACに向けてのDoP出力が可能。PCと据置USB-DACの組み合わせでも実現が難しいスペックを、iPhoneとポタアンで実現してしまう。ただしAndroid版については残念ながらネイティブ再生ではなく、DSD-PCM変換再生でのサポート。Ne Playerは、iOS版では5.6MHzまでがネイティブ、11.2MHzはPCM変換での対応。Android版はDSDに対応しない。
そもそもDSD音源が滅多にないからそこは必要ないという方ならどちらのアプリでも問題ない。しかしその数少ないDSD音源も完璧に満喫したいという方だと、どうせだったらその現時点での最高峰である11.2MHzネイティブ再生までほしくなるかもしれない。もっともネイティブ再生についてはアプリだけでどうにかなる話ではないので、手持ちあるいは購入予定のDACやポタアンとの兼ね合い次第でもある。