[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第126回】最新“2強”ハイレゾ再生アプリ「HF Player」と「Ne Player」機能比較まとめ
■Androidとの親和性
先に述べたようにどちらのアプリも、スペックや機能の向上および追加においてAndroidが後回しになることは多い。OS/機器側の仕様としての開発のしやすさしにくさもあるだろうし、ハイレゾがいち早く進んでいる日本においては、iPhoneがスマートフォンのシェアの半数を占めている状況からでもあるだろう。
いずれにせよ例えばDSD 11.2MHz再生だとかそういう超ハイスペックや、あとAirDropのようなiOS固有の機能も当然、iOS版のみの特長となっていたりする。ただしそこまでの超ハイスペックは必要ないということであれば、Androidでの利用にも何の支障もない。
またここでもHF Playerが一歩リードするのは、最新版に搭載された「Onkyo USB HF Driver」という仕組みだ。
Androidスマートフォンの機種ごとにUSB-DACがうまく動作したりしなかったりする大きな原因のひとつは、機種ごとにシステムのバージョンやUSBオーディオ周りのチップやドライバー等の実装がばらばらであること。そこでHF PlayerではオーディオデータをUSBで送り出す機能をアプリ内に用意。その機種で標準のそれを経由せずに自前で伝送することで互換性問題を大きく改善したのだ。それでも100%の互換性ということはないが、ハードルをかなり下げてくれたことは確か。ここは特に大きく評価したい。
さてしかしNe PlayerのAndroid版にも特長がある。前述のファイル転送を補強する機能だ。スマートフォンにmicroSDカードやUSB外部ストレージを接続すると、その中の音楽ファイルを自動で読み込んでくれる…らしい。しかもアプリ内でそのファイルのコピーや削除もできる…みたいだ。何も言い切れていないのは前述のように僕がAndroidに疎いからだが、使い方によっては便利な機能かもしれない。