海外で話題の革新的音楽管理・再生ソフトをレビュー
クラウド/ローカルをシームレスにつなぐ“総合音楽鑑賞プレーヤーソフト”「Roon」の魔法とは?
■Roonで音楽を再生する
ここまでRoonならではの機能について見てきたが、純粋な再生ソフトとして見てもRoonの完成度は非常に高い。とにかく、わかりやすいのである。再生は基本的にこのアルバム画面から行う。
「Play Album」でアルバム全曲再生、画面下に表示される曲を1曲ずつ再生、右クリックで複数のトラックを選択して再生が可能。選曲後は今すぐ再生、次に再生、プレイリスト(キュー)の末尾に追加など、基本的な挙動は網羅されている。操作ボタンはこれでもかというほど大きく表示される。
画面内に関連するアルバムが表示されているなら、移動せずにそのまま右クリックから再生も可能。
画面左下のアイコンでプレイリスト(キュー)の画面に切り替え。画面右の「Radio」とは、プレイリストの曲の再生が終わった時、Roonがレコメンドする曲で再生を継続する機能。延々と音楽を聴きたい時に重宝する。
より再生に特化した画面にも切り替えられる。
再生デバイスの設定は「Setting」の「Audio」から行う。PCにインストールされている再生デバイスのドライバが一覧で表示されるが、実際にRoonで使うものだけを選択する形式になる。そっけないドライバの名称をそのまま使う必要はなく、自分にとって分かりやすい名前を付けられる。
使用するドライバについては対応するサンプリングレートやDSDの扱いなどを設定する。
ネットワークに接続された機器でAirPlayをするかの設定、DoPの設定もここで行う。
再生デバイスは画面右下のスピーカーのアイコンから即座に切り替えられる。
PCで音源を再生していると、「本当に音源のスペック通りの再生ができているのだろうか?」と気になるものだが、Roonはその不安を一気に解消してくれる。CDはCD、ハイレゾはハイレゾ、DSDはDSDのまま再生できていることが一目瞭然である。
なお、何らかの理由で音源本来のスペックで再生できない場合は、その様子もきちんと順を追って表示される。地味に嬉しい機能である。
PCMなら384kHz/32bit、DSDならDSD256の再生に対応しているのはもはや当然として、音質面についても、JRiver Media Centerやfoobar2000といった定評ある再生ソフトとまったく遜色のないレベルを実現していると言っていい。