【特別企画】Wi-Fi環境周辺にも効果抜群
電源対策はオーディオの要。6人の評論家によるiPower Elite “私的使いこなし”を徹底公開
福田雅光の場合
■ストリーミングの音がこれほどまでに向上するとは
そのストリーミングの音、満足するのは、まだ早いのではないですか。
自分はストリーミング初心者であるが、大きく改善できる方法を知った。それは、ルーターの付属電源アダプターを交換、グレードアップする方法である。私の場合NUROであるため、部屋まで光回線が引かれていて、直接ルーターに接続する。Spotifyの無料版はナローで明瞭性も不満があり、有料版契約にしてかなり解像度は向上、納得していたが、その頃ACアダプター電源を交換してグレードアップする製品がiFi audioから登場。編集部から試してみないか、という話があった。まさか、回線終端装置(ルーター)の電源をグレードアップする意味がどれほどあるのか疑問を感じながら試してみる。
曲はアンディー・ナレルのスロー・モーションから「ナッティー・スティック」。これは、まさかの現象が発生していた。薄々感じていたもやが一掃され、SN比が激変。それに伴い、細部の情報がはっきり姿を現し、サウンド全体が生き生きとダイナミックに変化している。これはストリーミングのクオリティを高めてくれるものだと、楽しくなった。この種のネットワークを利用するのであれば、後部にどのように高級製品を使っても、データの入り口を強化しないと意味がない。再度ルーターの電源アダプター付属のものに戻すと、音はくもり、使いものにならないことを理解する。
■複製したCD-Rの音が元のCDより良くなった!?
CDデュプリケーター「DMR-0720」。このマシンはCDをコピーするもので、新聞の広告を見て、時々音源を複製する必要があるため購入した。PCを使わないでコピーできるのが特徴。内蔵プレーヤーでCDの音を一度内部のSDカードに記録、次にCD-Rをセットするとファイナライズされて出てくる。1枚は付属アダプターで、もう1枚をiPower Eliteに交換して記録。これをCDプレーヤーで再生して電源の違いによる変化があるのか実験した。
付属でも厚く分離のしっかりした記録がされている。しかし、iPower Eliteの方では信じられない変化が発生していた。高域は冴えて美しく伸び帯域を広げ音場が広い。遠近感も現れてくる。元のCDがまるで別物のようにクオリティを高め、予想もしていなかった変化が出てきた。コピーでこんな音が作れる効果は驚きである。室内楽でも試してみたい。古いアルバムなど、このようにして楽しむ方法もある。なお、約7倍速程度で動作する。