公開日 2016/06/17 10:00
<インタビュー>中畑清、オンキヨーのカスタムIEMつくって絶好調!
美空ひばり『真赤な太陽』が音楽体験の始まり
「絶好調!」の決め台詞でおなじみ、元プロ野球選手であり昨年まで横浜DeNAベイスターズの監督を務めていたあの中畑清さんが、オンキヨーのカスタムIEMを作ったという噂が入ってきた。中畑清といえば、1980年代の読売ジャイアンツを率いた選手のひとり。一流のスポーツ人は、オンキヨーのカスタムIEMにどんな想いを持つのか。
せっかくなのでファイル・ウェブでは、無理を承知で中畑さんご本人に取材を実施! 完成した自身のカスタムIEMを受け取るため、Gibson Brands Showroom TOKYO(ギブソンショールーム)に来店した中畑さんを直撃してみた。
今回中畑さんが作ったのは、オンキヨーのカスタムIEM「IE-C3」(税抜119,800円)。補聴器メーカーであるシーメンスのノウハウと、オーディオメーカーであるオンキヨーの音響技術を融合させて誕生したカスタムIEMで、BAドライバーを3基搭載した3ウェイ仕様のモデルだ(関連ニュース)。インプレッション採取もギブソンショールームで行うことが可能で、インプレッションから製品の注文〜受け取りまで全てショールーム内だけで完結できる。
■IE-C3で美空ひばりのハイレゾを聴き、「OK! 完璧だ!」
6月某日、完成したIE-C3を受け取りに、ギブソンショールームに中畑さんが本当に現れた。ショールームに到着するなり中畑さんは、「どんな風にできあがってるのかな?」とコメント。期待が高まっている様子だ。
製品の収められたケースを開封し、完成した自身のIE-C3を耳に装着した直後、「おお、ぴったり!」と耳へのフィット性に感動の声を上げる中畑さん。なお、そのシェルカラーは、右がブルーで左がオレンジ。非常に意味深な配色だ。
フィッティングが無事に済んだところで、中畑さんはさっそく音楽の試聴に移った。オンキヨーのハイレゾプレーヤー「DP-X1」を使用し、e-onkyo musicで配信中の美空ひばりのハイレゾ音源を聴く。
すると『真赤な太陽(96kHz/24bit FLAC/WAVで提供中)』の再生を始めた直後、ギャラリー内がざわついた。IE-C3を装着したまま、中畑さんが再生中の楽曲にあわせて「真っ赤に燃えたぁ〜」と歌い始めたからだ。さすが過去に歌手デビューをされているだけあって歌唱力が高く、ギャラリー中に美声が響く。中畑さんは間奏になるとDP-X1のボリュームをいじって「音量MAXにするとさすがにクるなあ!」と嬉しそうに語りつつ、そのままひばりと一緒にフルコーラスを歌いきり、曲が終わると同時に「OK! 完璧だ!」とカメラに向かって笑顔でガッツポーズをしてくれた。
さて、どうOKで完璧なのか、ご本人に少しお話を聞かせて頂いたので、以下にその模様をお届けしたい。
◇
■中畑清インタビュー:父のステレオから美空ひばりが流れていた少年時代を思い出す音
−− いま、かなり熱唱されていましたが、美空ひばり『真赤な太陽』のハイレゾをIE-C3で聴いていかがでしたか。
中畑清さん(以下、中畑さん): 少年時代を思い出した。というのも、俺が子どもの頃、うちの親父がまさにこの『真赤な太陽』のレコードを聴くためにステレオセットを買ってきたんだよ。オートリターン付きのやつ。
−− そうなのですか、思い出の曲なのですね。
中畑さん: そう。田舎だったから、ステレオセットが家にあるなんて珍しいような環境だったのよ。それに、親父がそんな流行の歌を聴くような人だと思ってなかったから、すごく意外でさ。ステレオから鳴る美空ひばりの声と、それを繰り返し聴いている親父の姿を今でも覚えていて、それが俺の音楽体験の始まりと言えるんだ。
いまこいつで『真赤な太陽』を聴いたら、親父のステレオでこの曲を聴いた少年時代の感動が一気に蘇ってきたよ。こういうオーディオ機器は、自分の世界に入り込んで、そうやって音楽の思い出に浸れるというのがすごく良いな。
−− なるほど、IE-C3で音楽を聴いて、少年時代に戻ったような感覚になったのですね! ちなみに中畑さんは音楽がとてもお好きだと思いますが、最近はどんな音楽を聴かれるのですか?
中畑さん: ジャンル関係なく、色んな音楽を聴くよ。息子が聴いてるラップなんかも聴くし。本格的に音楽を好きになったのは、内山田洋とクールファイブの『長崎は今日も雨だった』が始まりだな。フォークとか優しさを感じる曲が好きだね。あと、やっぱり演歌。演歌は叙情的で、人の“弱さ”が歌われていてさ、それが癒やしになるんだよ。
−− 人の弱さが歌われていることが癒やしになる、というのは深いですね…。そんな楽曲自体が持つ魅力も、こういったクオリティの高いオーディオ機器だとより良く再現できるというのはあるかもしれません。
■自分の耳の形に合うイヤホンがあれば良いなと思っていた/シェルはあの球団の色
−− ちなみに、中畑さんは普段からイヤホンて使われるんですか?
中畑さん: いや、これまではほとんど使ってなかった。なかなか耳に上手く合わなくて、音楽聴いてて一番良いところでスポッと外れちゃったりするんだもん。でも、今回作ったこのイヤホンは、耳にフィットするからそういう心配がなくて良いな。
−− じゃあ、こういう耳型を採って作るカスタムIEMは初体験ですよね?
中畑さん: もちろん。今まで、飛行機の座席についてるイヤホンを使っても上手く耳にはまらなくて、もっと自分の耳の形にフィットするイヤホンがあれば良いのになあと思ったことはあったんだ。まさにそれだよね。耳型を採っている最中は変な感じだったけれど、良いものを作るためには必要なことだからね。結果、素晴らしいイヤホンができて嬉しいよ。
−− まさに、「あれば良いな」と思っていた理想のイヤホンが本当に手に入ったという感じなのですね。さて、そんな中畑さんが作られたカスタムIEMの色は、右がブルー、左がオレンジという組み合わせなわけですが…この色を指定した理由をぜひ教えて下さい。
中畑さん: それを俺の口から聞きたいわけね(笑)。もちろん、これまでお世話になった球団の色を使わせてもらいました。喧嘩しないように、右と左にそれぞれの色を選んだというわけ。
−− ありがとうございます(笑)ちなみに、右にブルー、左にオレンジをあてた理由ってありますか?
中畑さん: 最近、年をとって左耳の方が聞こえづらくなってるので、左側にパワーが欲しいなと思ったんだよね。だから、自分がパワフルに現役時代を過ごした巨人のオレンジを左にした。一方で、まだ自分の中で「おつかれ」という気持ちがあるDeNAのブルーは、落ち着いている右に指定したんだ。…という感じで、この配色には深い思いがあるのよ、俺の中では。
せっかくなのでファイル・ウェブでは、無理を承知で中畑さんご本人に取材を実施! 完成した自身のカスタムIEMを受け取るため、Gibson Brands Showroom TOKYO(ギブソンショールーム)に来店した中畑さんを直撃してみた。
今回中畑さんが作ったのは、オンキヨーのカスタムIEM「IE-C3」(税抜119,800円)。補聴器メーカーであるシーメンスのノウハウと、オーディオメーカーであるオンキヨーの音響技術を融合させて誕生したカスタムIEMで、BAドライバーを3基搭載した3ウェイ仕様のモデルだ(関連ニュース)。インプレッション採取もギブソンショールームで行うことが可能で、インプレッションから製品の注文〜受け取りまで全てショールーム内だけで完結できる。
■IE-C3で美空ひばりのハイレゾを聴き、「OK! 完璧だ!」
6月某日、完成したIE-C3を受け取りに、ギブソンショールームに中畑さんが本当に現れた。ショールームに到着するなり中畑さんは、「どんな風にできあがってるのかな?」とコメント。期待が高まっている様子だ。
製品の収められたケースを開封し、完成した自身のIE-C3を耳に装着した直後、「おお、ぴったり!」と耳へのフィット性に感動の声を上げる中畑さん。なお、そのシェルカラーは、右がブルーで左がオレンジ。非常に意味深な配色だ。
フィッティングが無事に済んだところで、中畑さんはさっそく音楽の試聴に移った。オンキヨーのハイレゾプレーヤー「DP-X1」を使用し、e-onkyo musicで配信中の美空ひばりのハイレゾ音源を聴く。
すると『真赤な太陽(96kHz/24bit FLAC/WAVで提供中)』の再生を始めた直後、ギャラリー内がざわついた。IE-C3を装着したまま、中畑さんが再生中の楽曲にあわせて「真っ赤に燃えたぁ〜」と歌い始めたからだ。さすが過去に歌手デビューをされているだけあって歌唱力が高く、ギャラリー中に美声が響く。中畑さんは間奏になるとDP-X1のボリュームをいじって「音量MAXにするとさすがにクるなあ!」と嬉しそうに語りつつ、そのままひばりと一緒にフルコーラスを歌いきり、曲が終わると同時に「OK! 完璧だ!」とカメラに向かって笑顔でガッツポーズをしてくれた。
さて、どうOKで完璧なのか、ご本人に少しお話を聞かせて頂いたので、以下にその模様をお届けしたい。
■中畑清インタビュー:父のステレオから美空ひばりが流れていた少年時代を思い出す音
−− いま、かなり熱唱されていましたが、美空ひばり『真赤な太陽』のハイレゾをIE-C3で聴いていかがでしたか。
中畑清さん(以下、中畑さん): 少年時代を思い出した。というのも、俺が子どもの頃、うちの親父がまさにこの『真赤な太陽』のレコードを聴くためにステレオセットを買ってきたんだよ。オートリターン付きのやつ。
−− そうなのですか、思い出の曲なのですね。
中畑さん: そう。田舎だったから、ステレオセットが家にあるなんて珍しいような環境だったのよ。それに、親父がそんな流行の歌を聴くような人だと思ってなかったから、すごく意外でさ。ステレオから鳴る美空ひばりの声と、それを繰り返し聴いている親父の姿を今でも覚えていて、それが俺の音楽体験の始まりと言えるんだ。
いまこいつで『真赤な太陽』を聴いたら、親父のステレオでこの曲を聴いた少年時代の感動が一気に蘇ってきたよ。こういうオーディオ機器は、自分の世界に入り込んで、そうやって音楽の思い出に浸れるというのがすごく良いな。
−− なるほど、IE-C3で音楽を聴いて、少年時代に戻ったような感覚になったのですね! ちなみに中畑さんは音楽がとてもお好きだと思いますが、最近はどんな音楽を聴かれるのですか?
中畑さん: ジャンル関係なく、色んな音楽を聴くよ。息子が聴いてるラップなんかも聴くし。本格的に音楽を好きになったのは、内山田洋とクールファイブの『長崎は今日も雨だった』が始まりだな。フォークとか優しさを感じる曲が好きだね。あと、やっぱり演歌。演歌は叙情的で、人の“弱さ”が歌われていてさ、それが癒やしになるんだよ。
−− 人の弱さが歌われていることが癒やしになる、というのは深いですね…。そんな楽曲自体が持つ魅力も、こういったクオリティの高いオーディオ機器だとより良く再現できるというのはあるかもしれません。
■自分の耳の形に合うイヤホンがあれば良いなと思っていた/シェルはあの球団の色
−− ちなみに、中畑さんは普段からイヤホンて使われるんですか?
中畑さん: いや、これまではほとんど使ってなかった。なかなか耳に上手く合わなくて、音楽聴いてて一番良いところでスポッと外れちゃったりするんだもん。でも、今回作ったこのイヤホンは、耳にフィットするからそういう心配がなくて良いな。
−− じゃあ、こういう耳型を採って作るカスタムIEMは初体験ですよね?
中畑さん: もちろん。今まで、飛行機の座席についてるイヤホンを使っても上手く耳にはまらなくて、もっと自分の耳の形にフィットするイヤホンがあれば良いのになあと思ったことはあったんだ。まさにそれだよね。耳型を採っている最中は変な感じだったけれど、良いものを作るためには必要なことだからね。結果、素晴らしいイヤホンができて嬉しいよ。
−− まさに、「あれば良いな」と思っていた理想のイヤホンが本当に手に入ったという感じなのですね。さて、そんな中畑さんが作られたカスタムIEMの色は、右がブルー、左がオレンジという組み合わせなわけですが…この色を指定した理由をぜひ教えて下さい。
中畑さん: それを俺の口から聞きたいわけね(笑)。もちろん、これまでお世話になった球団の色を使わせてもらいました。喧嘩しないように、右と左にそれぞれの色を選んだというわけ。
−− ありがとうございます(笑)ちなみに、右にブルー、左にオレンジをあてた理由ってありますか?
中畑さん: 最近、年をとって左耳の方が聞こえづらくなってるので、左側にパワーが欲しいなと思ったんだよね。だから、自分がパワフルに現役時代を過ごした巨人のオレンジを左にした。一方で、まだ自分の中で「おつかれ」という気持ちがあるDeNAのブルーは、落ち着いている右に指定したんだ。…という感じで、この配色には深い思いがあるのよ、俺の中では。
次ページ現役時代は『兄弟船』をBGMに打撃練習/音楽は選手の癒やしになる
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