公開日 2015/05/18 14:31
【独HIGH END】DSオーディオ、地元ドイツの最大手オーディオ誌で最高評価を得た「DS-W1」が話題に
いま、ドイツで最も話題を集めているカートリッジ
ミュンヘンで現地時間5月14日(木)から開催されたハイエンドオーディオイベント「Munich HIGH END2015」。会場には、日本では見たことがないブランドのアナログ関連機器が多数登場しているが、そのなかで大多数が日本ブランドが占めているジャンルがある。それはアナログ再生における音の入り口、カートリッジである。
日本ブランドによるカートリッジは、その完成度や製品づくりの精密さ、そしてその音作りなどの面でいまや世界の最先端を行く技術力を誇っている。
そんな日本ブランドが席巻しているカートリッジ市場において、今年はある新進ブランドが極めて高い注目を集めている。ここ日本でも大きな話題を呼んだ、光電型カートリッジを開発するDSオーディオだ。
同社のカートリッジは、地元ドイツの最有力オーディオ誌「Stereo」で最高評価を獲得。同誌のレファレンス・カートリッジとして採用されるやいなや、数多くのオーディオファイルの注目を一気に集めた。その後、多くの地元オーディオ誌にで軒並み高い評価を獲得し、「いま最も先端を行くカートリッジ」として人気を博している。ドイツでのディストリビューターが決まって日が浅いブランドであり、HIGH ENDでは初出展となるにもかかわらず、異例な規模での販売実績を誇ることも注目するべきポイントだろう。
なぜ、DSオーディオの光電型が高い注目を集めるのか。そこには、「ほかのブランドにない製品」を生み出せたことと、「過去の問題点を大きく改善した優れたサウンド」を実現したことが大きく関係しているようだ。
そもそも一般的なMC/MMカートリッジは、内部で伝送される信号速度に比例して出力が変動するという内容を持つ。ちなみに、ハイエンド・カートリッジが徹底して低インピーダンスにこだわる理由は、この内部の信号伝送速度を求めるためだ。つまり、信号の速度が遅い低周波では必然的に低い出力で、一方の高周波は信号速度が速いため出力が高くなるという帯域ごとのバラつきが生じるため、フォノイコライザーで大きく修正する構造を採ることになる。
一方、本稿の主役である光電型は、こうした「速度比例型」とは違い「振幅比例型」となる方式。つまり、レコードの溝に刻まれた振動を拾う際に生じる振幅をそのまま出力とすることができるため、溝の変化に合わせて出力をとることができる。そのため、いずれの帯域でもフラットな形で出力を取り出すことができるのだ。また、通常のフォノイコライザーでは再生に対応できないため、DSオーディオでは専用のフォノイコライザーも開発している。
過去に光電型はいくつかのオーディオブランドが手がけてきたものの、当時の技術力では改善できない問題もあったため長らく新製品が出ることはなかった。しかし、時代は進み発熱の少ないLED技術も飛躍的な進歩を果たした。DSオーディオは、現代の技術力を持ってして、理想的な特性を実現できる光電型を世に送り出したのである。
とはいえ、光電型という方式の認知度はまだまだ低いのも事実かもしれない。しかし、この「古くて新しい」光電型を採用したDSオーディオは、その技術力とサウンドで大きな注目を集めることになったのである。ちなみに、この光電型を発売するブランドは、世界を見てもDSオーディオのみだ。
会場では来場者がオーディオ仲間に「これ、知っている?」というように説明する姿が多く見られた。そんなマニア心をくすぐる機構とサウンドを実現したことが、ヨーロッパでの大きな評価につながっている。
これまで、ここ日本から、多数のブランドによる世界的な人気を博すハイエンド・カートリッジが登場してきたが、DSオーディオはその中でもいま最も注目を集めるブランドとなっている。またひとつ、日本が世界に誇るオーディオブランドが誕生したと言っても過言ではないだろう。
日本ブランドによるカートリッジは、その完成度や製品づくりの精密さ、そしてその音作りなどの面でいまや世界の最先端を行く技術力を誇っている。
そんな日本ブランドが席巻しているカートリッジ市場において、今年はある新進ブランドが極めて高い注目を集めている。ここ日本でも大きな話題を呼んだ、光電型カートリッジを開発するDSオーディオだ。
同社のカートリッジは、地元ドイツの最有力オーディオ誌「Stereo」で最高評価を獲得。同誌のレファレンス・カートリッジとして採用されるやいなや、数多くのオーディオファイルの注目を一気に集めた。その後、多くの地元オーディオ誌にで軒並み高い評価を獲得し、「いま最も先端を行くカートリッジ」として人気を博している。ドイツでのディストリビューターが決まって日が浅いブランドであり、HIGH ENDでは初出展となるにもかかわらず、異例な規模での販売実績を誇ることも注目するべきポイントだろう。
なぜ、DSオーディオの光電型が高い注目を集めるのか。そこには、「ほかのブランドにない製品」を生み出せたことと、「過去の問題点を大きく改善した優れたサウンド」を実現したことが大きく関係しているようだ。
そもそも一般的なMC/MMカートリッジは、内部で伝送される信号速度に比例して出力が変動するという内容を持つ。ちなみに、ハイエンド・カートリッジが徹底して低インピーダンスにこだわる理由は、この内部の信号伝送速度を求めるためだ。つまり、信号の速度が遅い低周波では必然的に低い出力で、一方の高周波は信号速度が速いため出力が高くなるという帯域ごとのバラつきが生じるため、フォノイコライザーで大きく修正する構造を採ることになる。
一方、本稿の主役である光電型は、こうした「速度比例型」とは違い「振幅比例型」となる方式。つまり、レコードの溝に刻まれた振動を拾う際に生じる振幅をそのまま出力とすることができるため、溝の変化に合わせて出力をとることができる。そのため、いずれの帯域でもフラットな形で出力を取り出すことができるのだ。また、通常のフォノイコライザーでは再生に対応できないため、DSオーディオでは専用のフォノイコライザーも開発している。
過去に光電型はいくつかのオーディオブランドが手がけてきたものの、当時の技術力では改善できない問題もあったため長らく新製品が出ることはなかった。しかし、時代は進み発熱の少ないLED技術も飛躍的な進歩を果たした。DSオーディオは、現代の技術力を持ってして、理想的な特性を実現できる光電型を世に送り出したのである。
とはいえ、光電型という方式の認知度はまだまだ低いのも事実かもしれない。しかし、この「古くて新しい」光電型を採用したDSオーディオは、その技術力とサウンドで大きな注目を集めることになったのである。ちなみに、この光電型を発売するブランドは、世界を見てもDSオーディオのみだ。
会場では来場者がオーディオ仲間に「これ、知っている?」というように説明する姿が多く見られた。そんなマニア心をくすぐる機構とサウンドを実現したことが、ヨーロッパでの大きな評価につながっている。
これまで、ここ日本から、多数のブランドによる世界的な人気を博すハイエンド・カートリッジが登場してきたが、DSオーディオはその中でもいま最も注目を集めるブランドとなっている。またひとつ、日本が世界に誇るオーディオブランドが誕生したと言っても過言ではないだろう。