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公開日 2023/05/12 16:00

クリプトン、aptX adaptive対応アクティブスピーカー「KS-Gシリーズ」。LDACとの両対応モデルも

音質もアップグレード
編集部:長濱行太朗
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クリプトンは、デスクトップユースに最適なコンパクトサイズでハイレゾ対応のアクティブスピーカー「KSシリーズ」の新シリーズとして「KS-Gシリーズ」を発表。「KS-11G」「KS-33G」「KS-55HG」の3モデルがラインナップされ、発売は6月中旬。6月16日から予約受け付けを開始する。いずれも「KRIPTON Online Store」専売となる。価格は下記の通り。

<KS-Gシリーズ>
「KS-11G」 ¥65,780(税込/ペア)
「KS-33G」 ¥93,280(税込/ペア)
「KS-55HG」 ¥126,280(税込/ペア)

写真左から、「KS-11G」「KS-33G」「KS-55HG」

従来まで、型番の数字が2つ連なる「ダブルシリーズ」の「KS-11」「KS-33」「KS-55Hyper」の3モデルを基本的な設計思想は継承しつつ、音質をアップグレードさせることで “感動の高音質” を追求したモデル群をKS-Gシリーズとした。このシリーズでは型番の末尾に “G” が付いているのが特徴だ。“Grade”からの引用で、High Grade/Up Gradeの意味が込められている。

KSシリーズの「ダブルシリーズ」の音質をグレードアップし、KS-Gシリーズへと進化

音質のアップグレードについて同社オーディオ事業部事業部長の渡邉 勝氏は、「“もう少し低音が欲しい” というユーザーの声に応え、KS-11GとKS-33Gは従来モデルよりも低域が出るような音質を心がけた。また、ただ低域がよく出るようにするだけでは、高域・中域・低域の音のバランスが崩れてしまうため、“クリプトンのアクティブスピーカー” としてこだわり抜いたサウンドチューニングを施した」という。

オーディオ事業部事業部長の渡邉 勝氏

音質のチューニングについて、「KS-33G」はf特を調整することで充分な低域が出るチューニングにしながらも、高域と中域のバランスも吟味したとのこと。また、「KS-11」ではf特などは調整せず、抑え込んでいたサイドパネルのモールドを見直し、位相反転量を調整することで改めてチューニングしている。

写真はKS-11G。ブラックの「KS-11G/B」とホワイトの「KS-11G/W」を揃える

写真はKS-33D。カラーはシルバーのみとなる

高音質のBluetoothコーデックに対応させたこともトピックで、「KS-55HG」ではLDAC対応によってBluetooth接続で96kHz/24bitのハイレゾ音源が再生できるようになった。また、「aptX adaptive」にも対応。左右セパレートしたアクティブスピーカーで、LDACとaptX adaptiveに対応したのは世界初(5/12現在 同社調べ)であるとアピールした。

写真はKS-55HG。シルバー・メタリックの「KS-55HG/S」とレッド・メタリックの「KS-55HG/R」を揃える

「外出時はイヤホン・ヘッドホンを使いスマホとワイヤレス接続して音楽を楽しんでいるユーザーが、家に帰って来た時にスマホで再生していた楽曲をスピーカーで聴いてほしい、そしてハイクオリティなサウンドで楽しんでほしい」と、渡邉氏はKS-55HGに込めた思いを語った。

KS-11GとKS-33GもaptX adaptiveに対応させており、KS-33Gは48kHz/24bitの再生も実現する。また今後は、LDAC対応モデルのラインナップを広げていく意向もあるそうだ。

スピーカーのLRを繋ぐケーブルは、通常の銅線から新規におこしたOFC線(無酸素銅線)に統一され、さらにケーブルの長さも2mから3mに変更された。これにより、デスクトップ環境だけでなく、大型テレビの隣にも設置しやすくなったとのこと。

左右のスピーカーを繋ぐケーブルの導体をOFCに変更し、長さも3mとなった。写真左が新採用のケーブル、右が従来のケーブル

KS-11Gは、PCM・最大192kHz/24bitに対応した70W(35W+35W)のフルデジタルアンプを搭載し、スピーカーユニットにはデンマークTymphany社製の63.5mm コンケーブ・メタルコーン フルレンジユニットを採用している。周波数特性は70Hz〜20kHzをカバー。

KS-11Gをタブレットと組み合わせた際のイメージ

底面には、ネオフェード・カーボンマトリックス3層材を使用したインシュレーターを投入。外形寸法は、89.5W×176.5H×105Dmm、質量は1.15kg(1台)。

KS-11GはUSB-B✕1、光デジタル音声✕1、ステレオミニ✕1の入力端子を備える

インシュレーターにはOリングを付属しており、3モデルとも採用されている

KS-11GとKS-11のサウンドを比較すると、低音量が変わったことで音楽全体の広がりがアップし、中低音のトランジェントも向上したことで、より前に出てくると音に感じられた。

KS-33Gも、PCM・最大192kHz/24bitに対応した70W(35W+35W)のフルデジタルアンプを搭載。スピーカーユニットもデンマークTymphany社製の63.5mm コンケーブ・メタルコーン フルレンジユニットを採用し、KS-11Gと同様となる。エンクロージャーにオール・アルミフレームを採用している点が特徴で、高い剛性を確保。周波数特性は70Hz〜20kHzをカバーする。

KS-33GをノートPCと組み合わせた際のイメージ

底面には、ネオフェード・カーボンマトリックス3層材を使用したインシュレーターを導入。外形寸法は、89.5W×176.5H×105Dmm、質量は1.6kg(1台)。

KS-33GはUSB-B✕1、光デジタル音声✕1、ステレオミニ✕1の入力端子を備える

KS-33Gのキャビネットには高剛性のアルミフレームを採用。写真左がKS-11Gの側面、右がKS-33Gの側面

KS-33GとKS-33のサウンドを比較すると、高域から低域までバランスが崩れることがなく、しかしスケールが大きくなり、音のダイレクト感も強まった印象を受ける。また、クールな傾向の音から、温かみのあるボーカルになっている。

KS-55HGは、PCM 最大192kHz/24bit、DSD 最大5.6MHz/1bitに対応した、DDC回路と直結した140W(Low→35W+35W、High→35W+35W)の2ウェイ・バイアンプ駆動のフルデジタルアンプをと搭載。スピーカーユニットは、30mm リングダイアフラム・トゥイーター×1基と63.5mm ウーファーを1基採用する。ユニットはどちらもデンマークTymphany社製。周波数特性は70Hz〜60kHzとなる。

KS-55HGはUSB-B✕1、光デジタル音声✕1、ステレオミニ✕1の入力端子を装備

KS-55HGの試聴では、ソニーのウォークマン「NW-WM1AM2」と組み合わせてLDACで再生した

オーバル・ラウンドフォルムデザインを採用した、オールアルミ製のエンクロージャーを採用し、底面にネオフェード・カーボンマトリックス3層材を使用したインシュレーターを導入する。外形寸法は、109W×159.5H×203.4Dmm、質量は約2kg(右)と約1.9kg(左)。

KS-55HGのトゥイーターには、リングダイアフラムを使用した30mmのユニットを搭載

コンケーブ・メタルコーンを採用した63.5mmのウーファーは、3モデルとも搭載されている

KS-55HGでLDACの音を聴いてみると、情報量が増えたことからか、音場のサイズがひと回りもふた回りも大きくなったように感じられる。男性ボーカルの芯が太くなり立体的に、またボーカルと楽器の分離感も高まった印象。スピーカーで聴くのが楽しくなるサウンドに思えた。

KS-55HGをテレビと組み合わせた際のイメージ

同社会長の濱田正久氏はKS-Gシリーズについて、「『KSシリーズ』は、“ライフスタイルの中にいい音を取り入れてもらいたい” という思いが、製品コンセプトに込められている。小型で置きやすく、ワイヤレスで手軽に楽しめ、そして “感動できる高音質” を体感できるアクティブスピーカーとしてこだわり抜き、これからも止めどなく進化していく」と、意気込みを語ってくれた。

クリプトン会長の濱田正久氏

KS-Gシリーズは、東京国際フォーラムで開催される「OTOTEN 2023」でも展示を予定しており、会場で3モデルを実際に視聴することできる。ぜひチェックしてほしい。

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